事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

龍馬伝~最終話「龍の魂」

2010-11-28 | テレビ番組

Ryomadenop 第47話「大政奉還」はこちら

前回の視聴率は17.6%で全番組中4位。当たったけれどそんなにうれしくはない数字。最終回なのでばらしますが、わたしは学生時代から毎週火曜日にはスポーツ新聞を(貧乏だったのに)買い、芸能欄の視聴率をチェックするようなオタクでした。

大河ドラマは、そりゃあ浮き沈みはあったけれど、「独眼竜正宗」と「武田信玄」という化け物をのぞけば(平均39%超ってありえないでしょ)、実はそんなに視聴率をとってたわけじゃない。なにしろ大失敗だったのが90年代の、年に二本やっちゃおうという展開。「琉球の嵐」「炎立つ」などで急激に数字を落としたことにあせったNHKは、元に戻すことに必死だった。年に二本やればそれだけご当地ドラマが作れるという無謀さを見透かされた結果。

しかしそんな状況よりも、たったひとつ視聴率が下回った一年がある。それが「竜馬がゆく」。回復をめざした「花の乱」をのぞけば最低の視聴率。大河では幕末もの、司馬遼太郎ものは当たらないというジンクスを数字が証明しまう結果に。わたしは小学生だったけれど、最終回における北大路欣也の「人間、頭をやられたらいかんぜよ」ってセリフはおぼえていますが。あれ?ちょっと鬼龍院花子がはいってるか。

さて、「龍馬伝」。そんなジンクスがあろうとも、乱世において龍馬はうけるネタだし、福山雅治と福田靖の「ガリレオ」コンビを起用するという企画は正解だったと思う。

牧歌的な第一部から最終週まで、つらぬくテーマは「上士と下士」に代表される身分制度の崩壊(だから最終回のオープニングが武市半平太なのは必然)と、常にみんなに庇護された龍馬の人間的な魅力なのだと思う。ただし、そんな魅力的な人物がなぜ歴史を動かしえたのか、という部分はやっぱり弱かった。

歴史的に抹殺されていたに等しい坂本龍馬が、いまや幕末最大のヒーローになっている要因は、常に誰かが龍馬に何かを仮託してきたということだろうと思います。わかりやすい成果がない以上、語り手の腕前がためされるところだったんだけど。福田靖には、かならずもう一度チャンスがあるはずなのでそこんとこよろしく。

その最終回。暗殺シーンの演出はみごとだった。意外な声が近江屋の扉を開け、ブランキー・ジェット・シティの中村(悪そうでしたねー)とSION(もっと悪そうでしたねー)が一瞬にして中岡慎太郎と龍馬を斬る。彼らふたりが

「泳げない」

と「明日に向かって撃て!」のブッチ・キャシディとサンダンス・キッドをやっていた直後なので転調が効いてる。

人生を使い切る”“うーみ”など、見続けてきたからこそ泣けるセリフもありつつ龍馬伝は幕を下ろした。連続ドラマをワンクール見続ける根性もなかった人間としては成就感ありありです。

最終回の視聴率は20%超だと断言します。そのためにNHKはがんばったのだし(笑)

次回は「龍馬伝アカデミー賞」でまいります。

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