事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「SCOOP!」 (2016 東宝)

2016-10-12 | 邦画

監督が映画「モテキ」「バクマン」の、というよりわたしにとってはテレビ東京の「湯けむりスナイパー」「まほろ駅前番外地」「大川端探偵社」の大根(おおね、ですよ)仁なのだから、何をおいても駆けつけなければならん。

主演が福山雅治で、共演が二階堂ふみという線も憎い。しかし最も驚き、絶対に見なきゃと思った原因は、なんとこの映画には元ネタがあり、それがあの伝説のTVムービー「盗写1/250秒」だったから。

わたしはてっきり「盗写~」は日テレの火曜サスペンス劇場か木曜ゴールデンドラマの枠でオンエアされたと思っていたけれど、調べてみたら水曜ロードショーだったのかあ。

確かに、気鋭の作家たちにTVとはいえ、完全に映画として撮らせる冒険をやってたな。その冒険は「盗写1/250秒」を生み出しただけでも大成功。それほどに面白いドラマ。確か視聴率は低かったけれど。

主演は斉藤慶子、宇崎竜童、原田芳雄夏木マリ。「SCOOP!」と同様にパパラッチのお話。このドラマがつくられた80年代中ごろは「フォーカス」(新潮社)「フライデー」(講談社)「Emma」(文春)などの写真週刊誌が乱立。むちゃくちゃに売れていたのと、カメラマンたちの狼藉が問題視され始めていたのでタイムリーなネタだった。

監督は原田眞人。そう、去年のわたしのベスト1&2である「駆込み女と駆出し男」「日本のいちばん長い日」を撮った人。伝説の映画評論家でもあった。もう三十年も前の作品なのに妙に心に残ったのは、社会人になりたてだったわたしに、会社というものの怖さ面白さを教えてくれたドラマだったから。「SCOOP!」でもふたりの副編集長(吉田羊、滝藤賢一)のどちらが次の編集長になるかという興味でひっぱるけれど、「盗写~」はもう少しひねってあった。

新人の助手(斉藤慶子)とともにパパラッチのチームに、やけに金にこだわるど素人が加えられる。矢崎滋が演じたこの“ザ・サラリーマン”は、無茶をするカメラマンたちの足をひっぱりながら、かかった経費をつぶやいて録音していく。使えない野郎だから畑違いのチームに入れられたのかと視聴者の誰もが思ったら、最後の最後で……会社っておもしれえっ!とびっくり。

うわ、原作だけでこんなに語ってしまった。以下次号

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