その25「夜にその名を呼べば」はこちら。
最大瞬間風速32メートル。十勝平野が十年ぶりの超大型爆弾低気圧に覆われた日の午後、帯広近郊の小さな町・志茂別ではいくつかの悪意が蠢いていた。暴力団組長宅襲撃犯、不倫の清算を決意した人妻、冴えない人生の終着点で職場の金を持ち出すサラリーマン…。それぞれの事情を隠した逃亡者たちが辿りついたペンション・グリーンルーフで、恐怖の一夜の幕が開く。すべての交通が遮断された町に、警察官は川久保篤巡査部長のほかいない―。
大好きな「制服捜査」の川久保巡査の活躍の場面が少なすぎる……と思っていたら最後の最後に西部劇もびっくりのガンファイト。佐々木譲がウェスタンを志向しているとは思っていたけれど、まさかここまでとは。北海道の大地に、タンブルウィードが転がっていないのが不思議なくらい。実際は暴雪でそれどころじゃないわけだけど。
学校事務職員に関する言及があってこれが笑わせてくれます。今まで、どんな学校事務職員と会ってきたの?
その27「太陽を曳く馬」につづく。
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