事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ノン子36歳(家事手伝い)」(2008 ゼアリズエンタープライズ)

2021-11-03 | 邦画

タイトルどおり、離婚して実家に帰り、物憂げな日々をすごす36歳の女性のお話。ひたすらにタバコを吸い、やはり離婚した同級生が営む和風スナックで飲んだくれる日々。

まもなく地元の神社のお祭り。そこへひとりの青年があらわれ……

ノン子に坂井真紀、別れた亭主は鶴見辰吾、同級生が新田恵利(!)、そして青年が星野源。なんともいい感じのキャスティング。

なかでも坂井真紀の演技は鬼気迫る。ファックシーンはひたすらにリアル。というか本番やってんじゃないかと思うほどでした。そこまで脱ぐかー。

機嫌の悪さを下駄の音で、怒りを自転車の疾走で描くみごとな演出。監督は熊切和嘉。

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「童の神」 今村翔吾著 角川春樹事務所

2021-11-03 | 本と雑誌

なんか近ごろ今村翔吾ばっかり読んでいる。

平安の時代。都の権力者たちは京都人以外を差別し、搾取するだけだった。越後に生まれた異形(伏線)の少年は権力者たちに復讐するために……。

のっけから安倍晴明を登場させるなど、陰陽師シリーズを意識したまっとうな伝奇小説。藤原道長、坂田金時、渡辺綱、源頼光まで出てくるということは、主人公はひょっとしてあの人?ってことは腕が最後に……。

伝説を利用してめちゃめちゃに面白いお話に仕立ててある。田舎者としてはおごる京都人への反抗心が爽快。まことにけっこうな小説でした。

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