前作の特集はこちら。
鶴岡まちなかキネマを出て、次はイオンシネマ三川。振替休日は楽し。今度は「シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム」を。
まず笑えたのは、「キツツキと雨」にしても「シャドウ・ゲーム」にしても、主役の男優ふたりがやけに脱ぎまくるということ。
まあこの4人のなかではもちろん小栗旬の裸がダントツにきれいなんだけれど、他の三人(ロバート・ダウニー・Jr.、ジュード・ロウ、そして我らが役所広司)に脱がせる必然性は……
監督ガイ・リッチーのねらいははっきりしている。シャーロック・ホームズとワトソンの関係に、思いきり同性愛的なエッセンスをぶちこんであるのだ。やおい、ですか。やおいというにはあまりにも事件がド派手ですけれど。
原作でもホームズはワトソンの妻と微妙な関係だし、いい年をした男たちがベイカー街で同居しているのも不自然な話ではあった。今回はワトソンの結婚からドラマがスタートするわけで、ホームズはやけに寂しそうである。
ところが、連続爆破事件の首謀者がワトソン夫妻にも危害を与えるつもりであることで発奮。観客もあきれるほどの禁じ手で夫妻を“救う”(これも微妙なんですけどね)。
モリアーティ教授が本領を発揮してホームズの前に立ちはだかる。ラストにはちゃんと滝壺が用意されているので、はたしてどのようなエンディングにもっていくのか、原作ファンとしてはドキドキ。
もちろんガイ・リッチーらしいツイストを効かせているので、それはけっこうなんだけど、そこまでがどうもかったるい。面白くなるまでが長すぎるのだ。
うわさ通り、モリアーティにブラッド・ピットを起用していればその点は改善されていただろう。でもそうなると、もう一人脱いじゃう人が増えただけかなあ。