事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ロビン・フッド」 Robin Hood (2010 ユニバーサル)

2010-12-17 | 洋画

Robinhoodpimg01 ロビン・フッド?

 確か悪代官と対決する弓の名人だよな。シャーウッドの森にいるんじゃなかったっけ。どこだシャーウッド。だいたい何時代の人?

……お勉強になりました。というか、悪代官とたたかう義賊の大冒険って色彩よりも、英国史のお勉強がメインのような映画。これは別に皮肉で言ってるわけじゃなく、それはそれで面白かったんですよ。マグナ・カルタってこうやって成立したんだなあ、とか。

 時代は12世紀末、というから……日本でいえばイイクニツクロウ鎌倉時代の初めか。十字軍の遠征を終え、帰還途中のイングランドの獅子王の……え?獅子王じゃなくて獅子心王(The Lion Heart)なの?よくわかんないや。

その獅子心王リチャードの軍は、たいした成果もあげられず、しかも残虐のかぎりを尽くしてきたことで兵の心が荒れていた。兵士のひとり、ロビン・ロングストライド(ラッセル・クロウ)は、王の死を知って脱走をはかる。しかし、イングランドの覇権をねらうフランス軍と通じた裏切り者たちと遭遇し……

 わたしが大好きな「グラディエーター」のコンビであるラッセル・クロウと監督リドリー・スコットがふたたびタッグを。恋人のマリアンを演じるのがケイト・ブランシェット。他にごひいきウィリアム・ハートやマックス・フォン・シドーが出るとなれば見逃すわけにはいかない。

どう考えてもまだ蛮族の域を出ていないイギリス人(なんて概念あったのかな)たちの戦い方が、いかにも肉を食べてる民族のものでため息。モリモリのクロウの身体から放たれる弓矢はいかにも痛そうだ。薄刃の日本刀をふりまわして「我こそは」なんてやってる民族とはやはり気合いが違う。

かつてショーン・コネリー(スコットランド独立を主張しています)とオードリー・ヘップバーンが演じた「ロビンとマリアン」にピンとこなかった世代としては、恋人というより“同志を見つけた”喜びを爆発させるケイト・ブランシェットの微笑みこそが美しく感じられる。

単なるセックス好きかと思わせた悪王ジョンの妻が意地を見せたり、脚本はかなり考えてつくってある。「プライベート・ライアン」を意識しまくった上陸戦(こっちはフランス側からイギリス側に攻め込むわけだけど)も笑える。地味かと思ったらまさしくお正月にふさわしい一品。お試しを。

コメント (2)
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