「パルプ・フィクション」
「デス・プルーフ」
この三作を一日で見てしまおうってのがまずどうかしている。「イングロリアス・バスターズ」の余韻にひたっているうちに(そして「スキヤキウエスタン ジャンゴ」の小道具に彼のサインを見つけたうれしさもあって)、どうにもまた観たくなってしまいました。
まずは「レザボア・ドッグス」。初メジャー監督作品。初めてみたときは、時制を自在にあやつる脚本と、銀行強盗の話なのに強盗のシーンがまったくないあたりに驚いた。
でも今ではタランティーノのフォロワーが意識して省略の技術をパクっているし、宮藤官九郎の方が起承転結を観客の頭で完成させるスキルは上かもしれないので、その意味でのショックは薄れている。でも、無駄な会話がいやに緊張感たっぷり、という側面は誰にもかなわない。
冒頭で、悪人たちがマドンナの曲のことでもめたりするしょーもなさは素晴らしい。ハーヴェイ・カイテル以外はマイナーなキャストだったのに、ティム・ロス、スティーブ・ブシェミ、マイケル・マドセンなどがブレイクしたので豪華キャストと化しています。
次回は「パルプ・フィクション」