事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

マクドナルド物語⑥

2007-07-24 | 食・レシピ

Img381_file前号繰越)合理的、とマクドナルドのことを書いた。

 メンテナンスと夜警を兼ねさせる手口。従業員からまでハンバーガー代をまきあげる根性。せこい、といってしまえばそれまでだが、企業努力として、シビアに考えてある、と取り敢えずとってやってもいい。

 しかし、この組織がケンタッキーやモスバーガーを蹴散らしてファーストフード業界№1を突っ走るその裏には、やはりそれなりのダークサイドはあるのだった。

 向こうにとっては不本意だったのかもしれないが、なんとかメンテとして採用が決まり、呼び出されたバックルームで、あるビデオを見せられた。プロジェクターで映し出されたそのビデオの内容は、マクドナルドの歴史(なんとかマクドナルドが始めた小さなハンバーガーショップを、かんとか兄弟が大きくして……)から始まり、藤田田(でん)日本マクドナルド社長のかの有名なユダヤ商法哲学に終るものだった。警戒するほどのセミナー臭はないが、とにかくイケイケドンドンの企業なのだな、とはよくわかる仕組みになっている。

 実際に働いてみて、果たして若いバイト連中がそれではマクドナルドをどう見ていたか、というと、やはり出てくる愚痴や不満のオンパレード。標的は主にマネージャーと呼ばれる管理職に向かっていた。

 正社員として契約しているマネージャー達、特に脱サラしてマックに転じた人間にとっては、常に右肩上がりの企業にいることでやりがいに溢れていたのかもしれないが、バイトにとっては、学校の延長として、みんなと楽しく仕事をしたい、それでお金が貰えるんならなお嬉しい……このあたりが本音だっただろう。しかしユダヤ商法の総本山がそれを許すはずもなく、ビジネスの厳しさを思い知らされた若者も多かった。以下次号

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