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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第23回「我こそは江戸一利者なり」

2025-06-21 | 大河ドラマ

第22回はこちら

今回はいつも以上にオンエアを楽しみにしていた。というのも、映画「国宝」を観たばかりだから。

この大河と同じように横浜流星と渡辺謙が共演するあの作品で、流星は名門の出でありながら、その重圧につぶされそうになり、しかし復活を遂げる。だが……という展開。

実は吉沢亮の方も原作では悲劇的な人生を送るのだが、映画では少しアレンジを加えてあって、まあメジャー作品だからわからないではない。

それはともかく「国宝」の主演ふたりはすばらしかった。演目と彼らの人生がシンクロしていく具合が、ビジュアルがあるとやっぱり強い。曾根崎心中で泣かせた横浜流星が、こちらではあいかわらず軽快なアクションを見せてくれる。

東京でいちばん商売のセンスがある男、というように、蔦重の耕書堂は絶好調だ。しかしあくまで吉原の金で回っている商売であることで、日本橋にある大手との差も痛感させられる。全国展開が望めないのだ。

そして、蔦重は決心する。日本橋に出ると。もちろん吉原者たちは激怒する。この恩知らずがと。だが、葬儀で同席することすら忌避され、雨の中を外にいなくてはならなかった屈辱も彼らにはある。さて。

何度も言っているけれども「正直不動産」のあのOLが、と絶句させられる福原遥。松前藩主の弟にロシアとの抜け荷をけしかけ、「わたしを身請けして」としなだれかかりながら、眼は障子の隙間からのぞいている田沼意知(宮沢氷魚)に向かっている……あのぉ、絵的にもこれほどインモラルな場面はそうはない。おみそれしました。

第24回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第22回「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」

2025-06-09 | 大河ドラマ

第21回はこちら

土曜日は朝6時から自治会の草刈り。日曜は朝5時からアメリカシロヒトリの防除、その他もろもろ。眠くて仕方がない。でもきっちり大河はリアタイで見ましたよ。

森下佳子脚本がいいのはもちろんだけど、この回は演出が冴えていた。前回、酒の上の不埒をはたらき、文字通り筆を折った恋川春町(岡山天音)のもとへ

「蔦重と申す者が参っておりますが」

との使いに春町の表情が変わった瞬間にアバンタイトルが終わり、テーマソングが流れる。

この間(ま)がすばらしい。

画面のつなぎでわたしが最初に「あ、こんな手があったのか」と思わされたのは日テレの「前略おふくろ様」。セリフを後ろのシーンにまでかぶせていて、これはおしゃれだと思いました。脚本の倉本聰が意図していたかはともかく。

それにしても岡山天音はやっぱり売れてるし、うまいんだなあ。あの「#真相をお話しします」のMC役も、他の誰が演じられたかと思うくらいだ。

「あたしはね、このドラマではこの人がいちばん好き」

妻が主張するのは尾美としのりでした。このドラマでは“最初は画面に出るのを発見するのに苦労する”というウォーリーをさがせ!状態だったのに、ドラマの柱になりつつある。先のことはわからないけど、最終回はこの人の視線で終えるつもりなのでは?

今週の白眉は、福原遥が次第にダークサイドに堕ちていくんだけど、一目惚れした宮沢氷魚にむかって

「このきれいな顔を一日中ずっとずっと見ていたいでありんす」

宮沢氷魚と横浜流星に惚れるって、どんだけイケメン好きなの。いやな予感がするなあ。

第23回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第21回「蝦夷桜上野屁音(えぞのさくらうえののへおと)」

2025-06-02 | 大河ドラマ

第20回はこちら

いやはやすごいタイトルだが、まさしくそのとおりの展開なのにおそれいる。

強烈なヒール(悪役)登場。松前藩主、松前道廣である。嗜虐的な性向を隠そうともせず、不埒な所業を重ねる。実際にこのとおりの人だったらしいのだが、その悪人をえなりかずきに演じさせるのがうまい。おそらくえなり自身も楽しく演じているのではないでしょうか。

この大河では、風間俊介のような童顔を邪悪な役に起用している。ラスボスになるかもしれない徳川治済が、生田斗真であるのも計算だろう。対して、蔦重のまわりは悪そうな顔をそろえたなあ。

「この人、ハーフなの?」

と妻はジェームズ小野田に。だったらカールスモーキーは外人かよ(笑)

誰も騒がないけどこの大河で激しく魅力的な女優が。

「安達祐実、いいよね」

「いいわねえ」と妻は即座に賛同。うん、いいです。

つまりは、このドラマにおいて、ヒールをベビーフェイス(善玉)が演じるほうが効果的だと考えたのだろうし、それはおそらく当たっている。

よく考えてくださいよ。ファンク兄弟とスタン・ハンセンのどちらが歴史に残るのか。あ、プロレスファン以外には意味のない話でしたね。

松前藩がアイヌに課した所業は、シャクシャインの乱や船戸与一の「蝦夷地別件」に詳しい。ひでーんだともかく。あ、おならの話に行かなかった。中村蒼ナイス。

第22回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第20回「寝惚(ぼ)けて候」

2025-05-27 | 大河ドラマ

第19回はこちら

ぎっくり腰はようやく快方へ。まだ本調子ではないけれど。やっぱり腰は身体の要だと痛感。で、休んでいたときに何を観ていたかというと、べらぼうと同じNHK、同じ森下佳子脚本の「大奥」。男子の致死率が高い疫病のために、男女の比率がいびつになった世界。将軍を筆頭に要職に女性が就いている。

同じなのは脚本家だけではなくて、演出陣やキャストもかなりかぶっている。風間俊介、片岡愛之助、橋本淳、岡山天音、眞島秀和、安達祐実、古川雄大、原田泰造……とどめは徳川吉宗を演じた冨永愛だ。この大河でも大奥を仕切る実力者役。吉宗を好演したことと、大奥の視聴者への目配せというところだろうか。

わたしはリアタイで大河、DVDで大奥をほぼ同時進行で見るという、これはこれで幸せな客だよなと思っております。

今回は太田南畝(桐谷健太)登場。江戸でいちばんの知識人にしてのちの高級官僚。「タイガー&ドラゴン」の、あのチビTがなあ。彼が蔦重を狂歌の世界にいざなうのだから、一種の恩人でもあろう。

さて、ビジネスのお話。当たり始めた蔦重の本を、市中の本屋もあつかい始める。西村屋(西村まさ彦)や鶴屋(風間俊介……大奥のときとは役柄がえらい違い)は苦い思いでいる。そこへ蔦重は前の意趣返しとばかりに罠をしかける。難詰する西村屋に蔦重は

「汚ねえやり方もありって教えてくれたのは西村屋さんですから」

と返す。ひたすら陽性な横浜流星だからみんな納得しているけれど、けっこう黒いです今週の蔦重は(笑)。

第21回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第19回「鱗(うろこ)の置き土産」

2025-05-22 | 大河ドラマ

第18回はこちら

ぎっくり腰に悩んだ一週間でございました。おかげでフルタイム勤務ができず、午後から有休を連日とっていました。そうか、短時間勤務ってこういうことなのかと実感。いつもより早い時刻からウイスキーが飲めて幸せでもありました(反省の色なし)。

さて今回は人気作家の争奪戦。店をたたむことになった鱗形屋(片岡愛之助)の専属だった恋川春町は、鶴屋(風間俊介)に移籍することに。しかし鶴屋は春町をさほど評価しておらず「古い」とすら。

このままでは才能が埋もれてしまうと危惧した鱗形屋は、春町が書きたくなるようなネタを用意してかっさらえと蔦重(横浜流星)に提案する。

春町を演じているのは岡山天音。個性的なルックスで一度見たら忘れられない俳優だが、この人はとにかく売れまくっていて出演作がとぎれない。「キングダム」のような超大作から「ディストラクション・ベイビーズ」のようにとんがった作品まで。選択が確かなのは本人の才能と、スタッフにめぐまれているのだろう。

優秀なスタッフにめぐまれたのは蔦重もいっしょで、どんなネタがいいかを仲間とともに考える。編集会議ですな。そして歌麿(染谷将太)のアイデアによって……

今年の大河ドラマは一度も見逃していないけれども、ぎっくり腰や痛風によってどうなるかはわからない。ということで初めてNHKプラスを利用することに。ただねえ、リアルタイム視聴だとやっぱり気合いが違うので、NHKから来たはがきが目の前にあるけれど、まずは我慢我慢かな。

第20回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第18回「歌麿よ、見得は一炊夢」

2025-05-14 | 大河ドラマ

第17回はこちら

「番組の一部に性に関する表現があります」

いきなりの字幕。いやそれは吉原の話なんだし、初回から女郎たちの裸の死体を登場させたわけだから……今回、ここまでやるとは思いませんでした。

まずは朋誠堂喜三二(尾美としのり)に初老の男性特有の症状が。腎虚(じんきょ)である。要するにEDですね。ああこう言ってもわからない人はわからないか。つまりは勃起不全です。それでもわからない人はググってもらわないと。

彼の本を連続刊行するために、吉原に“居続け”という特別待遇を用意した蔦重は、腎虚のために書けなくなった朋誠堂に

「上の筆どころじゃないですね」

うまい(笑)。ここの粋なやりとりもさすが。

ここまでならコント的なあつかいだった。でも朋誠堂は、自分のあそこが大蛇に変貌する夢を見て、それをあろうことか水野美紀が切り落とすという、愛のコリーダもかくやと思わせるシーンを挿入。NHKも思い切ったなあ。

ことはそれだけではなく、夢の話をうまくアレンジして傑作をものにする仕掛けも用意してある。さすが森下佳子脚本だ。

そして後半、唐丸が再登場。すっかり大きくなって、染谷将太登場。彼は男娼のような生活をしている。それは、彼を子どものころからそんな生活を強いた夜鷹の母を見捨てたことも影響している。

「歌麿って名はどうだい」

蔦重はそんな鷹丸に安住を提供する。そうか。唐丸は写楽じゃなくて歌麿になるのか。え、じゃあ写楽はいったい誰が演じるんだろう。第19回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第17回「乱れ咲き往来の桜」

2025-05-07 | 大河ドラマ

第16回はこちら

このGWは畑仕事中心。刈払機をぶん回してへとへと。ほとんどうちの敷地から出ない生活。帰省した娘と出かけまくった妻とは対照的。

夕刻からはDVDを見ながらウィスキー三昧。これまで、パソコンデスクの下に次々に瓶がたまっていくので妻の機嫌はおそろしく悪かったが、近ごろは2.7リットル入りのペットボトルにしたのでだいぶ改善された。もっとも、自分がいったいどれだけ飲んだのかよくわからないという美点、じゃなくて欠点もあるので気をつけないと。

で、近ごろ観たのが「流浪の月」。凪良ゆう原作の映画化。読んだときはあのオチにたいそう驚いたのだけれど、主演の広瀬すずにからむ粗暴な恋人役でのっけから横浜流星登場。思いきりDVをかましています。空手のチャンピオンがそりゃまずいだろ。

逆のパターンも。あれ?この花魁役はどこかで見たことがあるぞ……「正直不動産」の元気なお姉ちゃん、福原遥でした。隣の横浜流星にビュービュー風が吹いてくるかと思ってしまいました。かように、わたしは大河ドラマを見ていなければ近ごろの芸能界に疎いままだったかもしれない。

蔦重の商才が次第に花開いていく。往来もの、という学習書を手がけることを決意するが、まわりはそんなものが商売になるはずがないとあざ笑う。なぜなら、もう世間では飽和状態だから。しかしそこは蔦重で、現在の製作委員会のような方式を考案し、関わった人たちがせっせと売ってくれるという……なるほど乱れ咲き往来の桜、なわけだ。

第18回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第16回「さらば源内、見立は蓬莱」

2025-04-24 | 大河ドラマ

第15回はこちら

平賀源内という人が、実はわたしはよくわからない。発明家であり、イベントプロデューサーであり、コピーライターで作家、そして学者でもあった。という知識を集めても、果たしてどうして後世にこれほど名が伝わったのか。

実はどれかの専門家であれば、むしろ当時から幸福な生活を送れたのかもしれないとも思わせる。

考えてみれば蔦谷重三郎にしてからが、自らの作品と言えるものがないとも考えられる。しかし彼には圧倒的な商売のセンスと、自らが売り出した多くの作品が彼を縁取っていたわけだから、むしろわかりやすい。

ほんとに、平賀源内とは何だったのだろう。

何度もふれたように、わたしが彼のことを刷り込まれたのは早坂暁脚本のNHKドラマ「天下御免」によってだ。山口崇さんが演じた源内は、仲間の林隆三、秋野大作(当時は津坂匡章)、中野良子とつるみながら、破天荒なドラマを引き起こした。田沼意次は仲谷昇、杉田玄白は坂本九だったので、彼らのイメージはそのまんま天下御免のそれだ。面白いドラマだったなあ。

そんなイメージが覆ったのは、山本昌代の「源内先生船出祝」を読んだためだ。晩年は悲惨で、しまいには獄死してしまう結末は暗澹たるものだ。この大河で描かれたのはほぼ史実みたい。

そして、そんな結末を見届けた翌日、山口崇さんの訃報が。

なんてことだ。しかしこのことでわたしは決心した。安田顕の名演があったとしても、わたしは平賀源内のことを山口崇さんでいつまでもおぼえておこう。陰惨な末路があったからこそ、早坂暁は気球に乗って源内たちが日本を脱出するラストを用意したのだろうし。

第17回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第15回「死を呼ぶ手袋」

2025-04-14 | 大河ドラマ

第14回はこちら

「お前さん!」という妻の言葉で目を覚ます蔦重(横浜流星)。その声は瀬川(小芝風花)のものだったが、もちろんこれは夢。導入部に夢をもってくるあたりは「男はつらいよ」を意識したのだろう。

さて寅次郎、じゃなかった重三郎は、朋誠堂喜三二(尾美としのり)や絵師の北尾政寅……のちの山東京伝(古川雄大)たちと新たな仕事にとりかかろうとしている。

幕府の方ではどす黒いやり取りがつづく。いかにも江戸っぽいタイトルが多かったのに今回は「死を呼ぶ手袋」と直截だ。完全にミステリータッチ。

将軍家治(眞島秀和……米沢出身ですよ)の長男である家基が鷹狩りの最中に倒れ、そのまま亡くなってしまう。毒殺が疑われるが、家基がクチにしたものはすべてチェック済み。はたしてどのように毒は仕込まれたのか。

ミステリらしく名探偵が登場する。

1人目は平賀源内(安田顕)。家基には親指をかむ癖があり(サムサッカーは英語で“乳離れできないやつ”という意味)、そこを狙われたと喝破する。

2人目は老中首座の松平武元(石坂浩二)。家基と不仲である田沼意次(渡辺謙)が黒幕だと噂されるなかで、証拠の品である手袋を回収もしていないことで「お前ともあろうものがありえない」と政敵である意次を認めてみせる。これまで、身分の低い足軽あがりであることでネチネチいじめてきたことが、ここでひっくり返る。森下脚本の冴え。

「さすが金田一耕助」という声も多いようだけれど、わたしが思い出したのは古畑任三郎の「今、甦る死」だ(このタイトルはとても重要)。遺跡の発掘に情熱を燃やす元校長先生を演じた石坂浩二は、しかし最も完全犯罪を実現する可能性の高い方法で……エプロン姿で善人であることを印象づけ、しかし……つまりは今回と真逆の展開。

そして、真の黒幕であろう人物が人形をもてあそぶシーンが挿入される。ああ人形使いが悪役とは、攻殻機動隊が思い出されます!

第16回につづく

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「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第14回「蔦重瀬川夫婦道中」

2025-04-09 | 大河ドラマ

第13回はこちら

今回はタイトルにあるように、夫婦をめぐるお話。

瀬川(小芝風花)を妻とした鳥山検校(市原隼人)は、その高利の罪で捕えられる。しかも瀬川も連座して。夫の財でぜいたくをしたではないかと。

鳥山は確かに、瀬川が望むものをすべて与えてきた。それだけの財力があったし、瀬川を愛してもいた。しかし最後まで客としてしか見てもらえなかったことがせつない。そしてもっとせつないのは、瀬川が本当に望むものとして「離縁」を最後に与えたことだ。蔦重(横浜流星)と幸せになれよと。

独立を望む蔦重は瀬川に「いっしょに苦労しないか」と事実上のプロポーズ。ピロートークの場面まであって、その展開の速いこと速いこと。だから視聴者はむしろ確信する。このふたりは絶対に添い遂げられないと。

その予想通り、蔦重と瀬川の夫婦道中は一瞬にして終わる。吉原者である自分が妻では、蔦重に未来はないと瀬川が身を引いてしまうからだ。

一年間の大河ドラマでほぼ1/4が終了。三谷幸喜がかつて、ワンクールのドラマを四つ書くイメージ、と大河に対する心構えを語っていたが、瀬川と鳥山検校の退場によって、最初のクールが終わった感じ。

これまで、小芝風花の演技が絶賛されてきたが、負けずに市原隼人がすばらしかった。大河ドラマはかつて悪役だった人物を積極的にとり上げてきた。第1作「花の生涯」の井伊直弼、「樅ノ木は残った」の原田甲斐、そして今回の田沼意次(渡辺謙)と鳥山検校。その伝統を背負ってみせた市原隼人は、これでまた一皮むけたのではないでしょうか。

それにしても「Rookies」「おいしい給食」と役の幅が広いこと広いこと。今ごろわたしは「正直不動産」を見ているのだけれど、市原隼人が演じる桐山が出てくると画面の熱量が爆上がりであることを考えると、いい雰囲気の役者になったんだなとつくづく。

第15回につづく

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