第12回はこちら。
大河ドラマにはガイドブックがつきものじゃないですか。ドラマの背景とか撮影裏話とかがきっと満載なんでしょう……というのも、わたしは買ったことがないのでよくわかりません。なぜなら、先々のストーリーがわかっちゃったら面白みが減りませんか?
特に蔦谷重三郎(横浜流星)のように、あまりメジャーとはいえない人物の場合は、彼がどのような人生を歩むのか、オンエアを待ったほうがいいような。
とか言いながら、わたしは我慢できずに吉川永青の「華の蔦重」を読んでしまったのです。ほぼ伝記。いやはや出てくる出てくる有名人たち。
山東京伝、太田南畝、喜多川歌麿、東洲斎写楽(彼がなぜ消えたかの理由はかなり考えてあった)、松平定信……そして朋誠堂喜三二。尾美としのりが演じたこの人物が蔦重にとってかなり影響力の大きい人物だったと知れる。
さて、重三郎がどのようにして亡くなるかまで描いたこの本のことは、一生懸命に忘れなければなりません(笑)。
わたしは近ごろ、アニメのキングダムを見終えたので、ちょっと前のテレビドラマを見るようにしています。わりと面白かったのが「探偵が早すぎる」。滝藤賢一が事件を未然にふせぐ有能な(だけれどもだいぶ変わった)探偵を演じているのだが、彼が守ろうとするのは5兆円(額がばかばかしく大きいのがいい)の遺産を受け取る広瀬アリス。そして彼女の育ての親である家政婦を水野美紀が演じていて、これがなかなかのコメディエンヌぶりなの。
「踊る大捜査線」の雪乃さん役のイメージを覆すために「恋の罪」でフルヌードになるなど気合いの入った人なのだが、めざしたのがアクション女優だというのが泣かせる。この大河でも凄艶なところを見せてくれているのでうれしい。
第14回につづく。