ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

アマゴイ

2013-06-15 | 日記

暑くて、一雨欲しいと思っていたら、
降りました。そして、
吉報を届ける菖蒲が咲きました。

今年は、あっちもこっちも、
花が咲きます。

この子たちもなかなか咲かなくて、
今年も咲かないかな、
と思っていたら、
蕾を膨らませて、

ごくごく…
雨水を花弁から、
受けていました。

艶やかで美しいですね。



散華の如く~神も、仏も、~

2013-06-15 | 散華の如く~天下出世の蝶~
ひゅ…と、急に冷たい風が、本堂内に吹き込んだ。
「おっ、いかん」と慌てて方丈が戸を閉めて回る。
ガラピカッ、竜神様が近いと思ったら、
シャァ…、白雨を連れて、舞い降りた。
方丈「でっかい恵みじゃ、恵み」
“ガラスァ、ガラスァ”
帰蝶「私の宣教師も…そう申しておりました」
方丈「やはり、キリシタンであったか…」
やはり…?
帰蝶「いいえ、洗礼まだ受けておりませんが」
仏の教えも、神の許しも、有難く、
私も殿もどちらとも決めていない。
今川戦で辛くも勝利した時、
殿はこんな事を仰っていた。
“勝利は神の手か、仏の手か…そなた見えるか、濃?”
私に差し出したその手は、触れれば温かく、
重ねたその掌は、神のでも、仏のでも無く、
生きている、血が通っていると実感できた。
私の指から一関節弱ほど顔を出す広い手が、
紛れもなく、勝利を掴んだ殿の手であった。
だから、
「神か仏か…どちらか一つに、決めねばなりませんか?」
勝利に導いたのは、神かもしれない。
殿を生かしたのは、仏かもしれない。
私は、一つに結論付けるよりも、
生きて、戦から戻られた事実に、
神に、仏に、この手を合わせた。
「この節穴では、神のご加護も仏の御慈悲も見えません」
サッ、と手で目を覆い、
心悟られぬよう隠した。