和田「それにしても…」カサッと、懐からWANTED用を取り出し、顔を見比べた。
義経「ん?」
和田「鎌倉殿に、どの首並べろというのか…」
義経「首?」和田の手から、その用紙を引っ手繰って…「んだ?この顔ッ!」
和田「日光のサルでも、献上するのか。なぁ?」与一を見て、
能子「あの、見せて頂いても…」兄から用紙を見せてもらって…「これはひどいわ、ねぇ?」
義隆「すっっごい出っ歯のおサルさんッ」
義経「どこの絵師だッ!こんなWANTEDバラ撒きやがってッ」
和田「その首、誤って持って行こうものなら、こっちの首が飛ぶ」
能子「なぜ、こんな…」
和田「弟の首で、酒飲んでも美味くなかろう」
義経「不味い首で悪かったな」
能子「…」
与一「という事は、やはり、狙いは奥州…ですか」
和田「さぁ…」肩をすくめて「…それより、その目、どうした?」
与一「五年ほど前から、視力が低下して、」
和田「見えないのか?」
与一「全く見えない訳ではありません」
和田「…そうか。母は、どうしてる?」
与一「母?」
和田「新田の母は、息災かと聞いているんだ」
与一「…今、塩原に身を寄せておりますが、」
和田「そうか、塩原温泉郷もいいな」
与一「あの、母と…」
和田「忘れたか?桐生天満のやんさんま…あの馬、乗りやすかったろ?」
与一「え?」
和田「あん時の僕ちゃんが、屋島でデカくデビューするとは…」
義経「俺の首より、きっといい値が付くぞ」
和田「頂こうか」刀の鞘に手を置き、
与一「え゛ッ」
義経「ん?」
和田「鎌倉殿に、どの首並べろというのか…」
義経「首?」和田の手から、その用紙を引っ手繰って…「んだ?この顔ッ!」
和田「日光のサルでも、献上するのか。なぁ?」与一を見て、
能子「あの、見せて頂いても…」兄から用紙を見せてもらって…「これはひどいわ、ねぇ?」
義隆「すっっごい出っ歯のおサルさんッ」
義経「どこの絵師だッ!こんなWANTEDバラ撒きやがってッ」
和田「その首、誤って持って行こうものなら、こっちの首が飛ぶ」
能子「なぜ、こんな…」
和田「弟の首で、酒飲んでも美味くなかろう」
義経「不味い首で悪かったな」
能子「…」
与一「という事は、やはり、狙いは奥州…ですか」
和田「さぁ…」肩をすくめて「…それより、その目、どうした?」
与一「五年ほど前から、視力が低下して、」
和田「見えないのか?」
与一「全く見えない訳ではありません」
和田「…そうか。母は、どうしてる?」
与一「母?」
和田「新田の母は、息災かと聞いているんだ」
与一「…今、塩原に身を寄せておりますが、」
和田「そうか、塩原温泉郷もいいな」
与一「あの、母と…」
和田「忘れたか?桐生天満のやんさんま…あの馬、乗りやすかったろ?」
与一「え?」
和田「あん時の僕ちゃんが、屋島でデカくデビューするとは…」
義経「俺の首より、きっといい値が付くぞ」
和田「頂こうか」刀の鞘に手を置き、
与一「え゛ッ」