ワープ ワープって、

「ワープ、ワープぅ」
瞬間移動出来ない私に、
抱っこせよと仰せで…。
日曜、空の日イベントで、
家族五人きときと空港へ。
「ババが抱っこしようか」
というも、
「ママ〜〜」
私から離れずずっとべっちょり。
私は娘14キロを背負い続け、
腕はぱんぱん。
階段上り下りのため、
ふくらはぎが痛い。
いい筋トレだな。

次の日月曜、
義母と一緒にファボーレへ。
そこでも離れずべっちょり。
「ワープッ」
降ろすと怒られる。
抱っこしながら、
「どれが良いの？選ばれ」
「パーシーグリーン、パーシーグリーン」
えっと、機関車トーマスの
親友パーシーのボディカラーです。
迷いなく即決、
草履とバッグが決まりました。
さて、髪飾りは…、
「トーマスブルー」
ターコイズブルーに決まりました。
なんて決断力だろう。
この分じゃ、
ランドセルは、グリーンかブルーだな。

「ちょっと、寄っていかない？」

孫とショッピングが初めての義母は、
洋服を買ってやりたい、
だが、
「帰るぅ」
の一点張り。

頼む。私の面子を潰すな。

「すみません…眠いようで」

結局、七五三セットを買って、
そそくさと帰途に着く。

お金を出させるだけ出させて、
なんの特典もないお義母様…。
申し訳ありません…。

七五三、娘を可愛く仕上げますね。

生きること

食事を拒否して、
二週間が過ぎ…、
「こっくん出来るようになりました」
三度目の受診の、
経過報告である。

全盛期程ではないにしろ、
食べてくれるようになった。
娘の食べる様子を見ると、
「ホッとしますね」
「それは良かった」
「先生のおせんべいが効いたんですよ」
二度目の受診の際、
ソース味のおせんべいを娘に渡した。
こっくんはしなかったが、
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ、
噛み砕いていた。
その後、べッと出したものの、
お口の中に物を入れる行為を取り戻した。
その次の日から、
固形物をこっくんする行為を復活させたのだ。

お腹の中に食べものを入れる行為、
つまり、食べる事は娘を生き生きとさせた。
元々元気な子だが、
食べていない時期と今では格段に
パワーが違う。
「お相撲、お相撲」
のこった、のこったと襲いかかる娘。
「うわー、お母さん負ける〜」
引き倒されること度々。
「全然違うよね」
パワーもさることながら、
目の輝きも、全然、違う。

目力の復活である。

食べる事は、
生きること。

食は人を良くすると書くが、
身に沁みて実感した。

娘が食事してくれた時、
「鬼の目にも涙だね」
ババちゃんが泣いた。

ありがとう、
心配してくれて…。

そして、
「美味しい〜」
娘にこう言って貰えて、
嬉しいです。