まだ、教えるとも、言うとらんッ!
とにかく、この申し出を断わろう。
「生駒殿、あの…良いか?」
生駒「あ、ちょっとお待ち下さいませ」
ささ…と私の隣に、ちょこんと座った。
「こちらの方が見やすいですわ」
帰蝶「え…と、」
かかか斯様美人が近くては、
たじ…断わるに、断われぬ。
「ま、まず…、」
ててて手元が、大幅に狂う。
生駒「ここを、こうして?」
帰蝶「いや、そっちから注すのではなく、裏から手前に…」
結局、断り切れず、側室に水引を教える正妻で、
こんなこと、女中や姫たちに知れたら、
生駒「こうにございますか?」にこり。
帰蝶「ん…」にこ…、
し、しまった。
つい、つられて笑顔になってしまった。
「…そこから、」
側室と自室に籠る事、小一時間。
すす、すす…、複数の足音が聞こえて来た。
これはまずい、勘の鋭い義母様が、
ガラ…と、いっきなり襖を開けて、
養徳院「あら、ま…」参上仕った。
入室の際、お声を掛けて頂けないでしょうか。
帰蝶「養徳院様…あの、これには…」深い事情が…、
生駒「伯母様、見て下さいませ」
養徳院「まぁ、お上手」
生駒「濃姫様が、教えて下さったのです」
とにかく、この申し出を断わろう。
「生駒殿、あの…良いか?」
生駒「あ、ちょっとお待ち下さいませ」
ささ…と私の隣に、ちょこんと座った。
「こちらの方が見やすいですわ」
帰蝶「え…と、」
かかか斯様美人が近くては、
たじ…断わるに、断われぬ。
「ま、まず…、」
ててて手元が、大幅に狂う。
生駒「ここを、こうして?」
帰蝶「いや、そっちから注すのではなく、裏から手前に…」
結局、断り切れず、側室に水引を教える正妻で、
こんなこと、女中や姫たちに知れたら、
生駒「こうにございますか?」にこり。
帰蝶「ん…」にこ…、
し、しまった。
つい、つられて笑顔になってしまった。
「…そこから、」
側室と自室に籠る事、小一時間。
すす、すす…、複数の足音が聞こえて来た。
これはまずい、勘の鋭い義母様が、
ガラ…と、いっきなり襖を開けて、
養徳院「あら、ま…」参上仕った。
入室の際、お声を掛けて頂けないでしょうか。
帰蝶「養徳院様…あの、これには…」深い事情が…、
生駒「伯母様、見て下さいませ」
養徳院「まぁ、お上手」
生駒「濃姫様が、教えて下さったのです」