ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

人間万事塞翁が馬

2014-02-28 | 産前修行
妊婦は、
兎角、食べます。
よく、食べます。
かれこれ、2,30分は食べているでしょうか。

その間、私、
静かに見守っています。
なんせ、臆病で、
物音に、びくッ、
すごい反応を示します。

目を真ん丸にして、
スタタタター…と、
藪の中に消えます。

そして、
頃合を見計らい、
また、やって来ます。

実家は餌場と化しています。
雉のほか、鳩も番(つがい)でやって来ます。
が、
夫婦ラブラブといった感じではなく、
「私の食いブチ、盗るんじゃないわよ」
と喧嘩腰です。
嘴で突っつく時もあります。
鳥も?妻の方が強いのでしょう。
さて、
スズメたちはというと、
一門集団でやって来ます。
どれとどれが番で、
どれが子供か…
さっぱりです。
みんな同じ顔に見えます。

むく鳥に関しては、全く勝手気まま気分屋で単独行動です。

美味いのか?
表情では読み取れませんが、
ガッついている所を見ると、
美味い事にしておきましょう。
黙々と食べる姿が微笑ましく、
つい、私のほほが綻びます。

ご飯作っていて、
(美味しいかな、口に合うかな)
いつも不安です。
でも、
残さず食べて貰えると嬉しいモノです。

しかし、こんな時は困ります。
ジェネレーションギャップで、
一階から、調理した事のない品が運ばれます。
「…と、(・・;)」
こういう時はお友達に相談します。
教えて…と、
お友達のお蔭で、
「美味い」
と言われました。
良かった…全てお友達のお蔭…感謝。

Win導入以前からの交友関係を持っていました。
はて?小学三年生だったでしょうか。
我が家に友人が来ました。
ドーンと、
ジジからプレゼントでしたが、
真っ黒の画面で、
ゲーム以外の術を、私たち兄妹は知りませんでした。

父も、母も、
友人を置くだけで、
触りもしません。
私たちのおもちゃです。

カチカチカチ…
めちゃめちゃですが、友人を打ちまくり、
「hglarh:oafn;vfub:awihgeahwg;urh;ug4aflufh;eaubf;au」
こんなアルファベットの羅刹を並べて遊んでいました。
勿論、意味は無く、保存術も知りません。
たとえ保存しても、捨てるが関の山です。

本格的に友人の勉強を始めたのは、
1993年でしたか?
大学一年生です。
当時、Winという名ではなかった。
勿論、友人にマウスというペットもいない。
よって、
命令を、
input、
5<up>
10<down>
単語で打ち込む。

面倒でした。
で、
時代は95年。
Winは画期的だった。
今はタッチパネルで、マウスが要らないが、
当時、マウスは、
クリッククリックで、
軽快な音を立てて鳴いた。
叩き過ぎて、
凍り付くという事がしばしばあったが、
入力操作を激減させたという功績がある。
素晴らしい時代だ。
これだよ、これ。
時代はマウスだ。
たった数年だが、私の人生に劇的な変化と、
最大の危機を与えた。
「えぇ!!なんでェッ」
私、文系でした。
なのに、
情報処理論という科目が必須になっていた。
コミュニケーション学科という、
ヒューマンコミュニケーション、トーク&トークと、
ディスカッション(討論)がメインのはずの学科が…、
機械とお話せよ?と、
それを教授陣に詰め寄ると、
「あぁ、君らが卒業したら、情報コミュニケ―ション学科の増設を考えていて…」
つまりは、
モルモットである。
ちなみに、
モルモットはネズミ科だ。

見事、モルモット卒業後、
新設され、募集人員が増えていた。
モルモットたちは、このため利用されただけだ…と思ったが、

このモルモット体験のお蔭で、
唯一無二の友人が出来た。

ちなみに
これも、

友人のお蔭で、出来た。
抱っこ紐、

おんぶも出来るぞ。

この世の出来事は、
「人間万事塞翁が馬」
全く予測できないものです。

まったく予測していなかったのが、
私の妊娠です。

二十代前半で、
「不妊症ですね」
医師に告げられた。

あぁそっか、私…産めないんだと自分を説得、納得させた。
と同時に、諸々の事を、
諦めた。

産めない体と受け入れて、
結婚が決まって、
「体外受精とか、私、考えてないから…」
そう、伝えた。
ら?
主人「嬉しい誤算だ」
37で結婚して、
その半年後、
宿りました。

不思議な事です。
出来ないと言われて、そう思われていた私の体に、
命が宿った。

これから、いろいろな検査があって、
出産までの間、妊道妊道に努めます。
高齢出産であることは、間違いなく、
不安とその命の重さは付いてきます。
不安不安を心に煽らず、
平静平安安産を努めて、
すくすくと育つことを、
ただただ祈っています。

ここで、
私の周りの、不妊に悩む女性たちに言いたい。

絶対は、絶対ない、という事。

天から授かるも運命、
授からぬも定めかな。

神は、天は、人々に、
平等に試練を与えん。

ただ、
試練の先に、
光ある事を、
忘れないで。

妊婦道

2014-02-26 | 産前修行
検診って、毎回毎回冷や冷やします。
今回、通常低い血圧が、さらに低く、

看護師さん「ふらふらしません?」
妊婦「もともと低いので…」
看護師さん「後からまた測ってもらえます?」
計って、
妊婦「げッ!?」
さらに低くなった。
ふぅ…、
落ち着け、
落ち着け、
呼吸を整えて、40分後
なんとか80の大台に乗ったところで、
さ、検診です。

さてさて、
やや子はどうなっているのでしょう。
どきどき、
ずるりと、腹巻を下げます。
※最近、腹巻が欠かせません。
 戌の日にはもっとがっちりしたヤツが、
 母からきゅっつ締められる事でしょう。

じゅるとちめたいジェルをお腹に塗って、
いざ、我が子は!?
先生「あッ、今、指しゃぶってますね」
って、
そこの映像を撮ってもらいました。

しかし、写っているのはただの黒い影…、
だったので、鮮明化しました。
つまりは、

こんな感じ。

この指をしゃぶる小さな生命体…、
おっぱいを飲める日を楽しみに待っているのかなとか、
勝手に思ったり。

さぁ、
乳もデカくなってきました。
乳マッサージでもしますか。
なになに…乳首の柔らかさは耳たぶが理想?
目指せ、開通10本以上…だと!?

妊婦の道は、険しい…。



散華の如く~安土天主へ~

2014-02-26 | 散華の如く~天下出世の蝶~
1575年、長篠の戦で、
脅威の武田勢は滅び、
越後との交流は順調。
殿だけが順風であって、
子は満帆ではなかった。
帰蝶「もやは、殿は天下人にございます…」
父と、たとえ、血の繋がりが無くとも子は子。
子に生まれたからとて、子になったからとて、
“なぜ、分からぬ?”
理解出来るはずもない。
父子、同じ家に有りて、一つとない心なり。
妻もまた同じ。伴侶とは異なる思いがある。
それぞれに、それぞれの思い、人生がある。
「子たち…殿が天下人である故に悩み、苦しんでおります」
信長「それは、そなたの苦しみであろう」
帰蝶「私…かつての天下人の娘、今や天下人の妻…されど、母にございます」
子たちが滅びゆく所を、
母が見たいと御思いか?
信長「子たちは、良き母に恵まれたのう」
帰蝶「やはり…、退いては下さらないのですね」
信長「もはや、退けぬ」
帰蝶「天の因が、子に輪廻…酷うございます」
信長「案ずるな。そなた妻であり、母である」
私を説得すると、
すくりと立ち上がり、
利治「姉上、昔から心配が過ぎまする」
姉に一つ、忠告して、
帰蝶「殿ッ」
弟と共に、
完成間近の安土天主へと向かわれた。

父から、ジジへ。母から、ババへ。

2014-02-24 | 産前修行
父が料理に目覚めて、
毎週毎週、
母「食費、どっんだけ掛かっとっか!?」
怒っています。

怒られても、怒られても、へこたれない、
メンタルが人一倍強いのが、我が父です。

先週土曜日、
「行って来る」
買い出しに行かれました。
車で40分ほどの生地漁港に、です。

ちなみに、父の職場はどっかそこらへんです。
職場近郊を素通り、
漁港で、車に乗っける専用保冷Boxに、
どどどんと、カニやら目出鯛やら、なにやらいっぱい詰め込んで、
「ただいま…」
お昼過ぎに帰ってきました。

「おかえり…」
こっそ…と、その専用Boxを開けると、
げッ。

おかんの憤怒の形相が浮かびました。
ちらりと、父を見ると、
怒られたいのでしょう、
満足気な顔で、
『自然がごちそう アウトドアクッキング」を読んでいます。
すく…と、
父が席を外した、その隙に、
ぺら…
アウトドアを覗き見ます。

ゲッ

漁師鍋やら、
豪快山男のファイヤー料理が並んでいます。

しかも、
火傷した時、怪我した時の対処法、
子供たちにチャレンジさせよう、などという項目も用意されている。

うちの子にサバイバルさせるつもりでしょうか。
ちなみに、サバイバル読本まで、用意してあります。
       ↑
    震災後に、購入した模様。

義父様は、孫が出来たら、
山に連れて行く!と言っていた。

もしかしたら、
我が父は海にでも放り込むかもしれない。

最近、両家の父が若返ったように見える。
それは、もしかしたら、
こういう両家の張り合いが、
じじたちを強くするのかもしれない。
じじとじじの張り合いだったはずが、
今度は、その矛先…婿に当てられた。
「で…チャーハン、どうだった?」
ちなみに、
主人が先週日曜に作ったのは、
オ・ム・ラ・イ・ス、です。
メニューがすり替わっていますが、
まぁ、気にせず…、
「あぁ♪美味しかったよ。みんなで食べたの」
と、嫁ぎ先での楽しいエピソードを交えて、嬉しそうに話すと、
「片付けまでやったのか?」
そんな楽しいエピソードより、
婿の動向が気になるようです。

主人を貶す内容は、ふんふんと聞いていますが、
主人が頑張る微笑ましい話は、
「わしの方が…」とライバル心を剥き出しにして来ます。

少々、大人げない父ですが、
性懲りもなく、料理します。
さて、土曜日のメニューは、
カブス汁です。

黒部生地で仕入れた魚ではありますが、
カブスとは、氷見地方の漁師の言葉で、
分け前、を意味するそうです。
漁の後に獲ったばかりの魚をぶった切り、
船上でぐつぐつと豪快に煮る、
いわゆる御味噌汁です。

さて、見た目は、男の料理…、
いや、
最近のイクメンたちの料理は繊細で美しいから、
じじ料理にしておきましょう。
その、じじ料理…、
「お♪美味い…」

結構、いきます。
ので、ごっそり、
タッパ(両家を行ったり来たりする専用のでっかいケースです)にごっそり入れて、

「行ってきます」

腹を空かせて待っている主人の許へ帰ります。
さてさて、今夜はカブス汁に、そのお出汁で雑炊。

「美味しかった~」
満腹後早速、母にメール。

すると、

褒められて、よほど嬉しかったのでしょう。
今日、実家に帰ると、
電話機の隣に、
「なんか買ったん?」
レシートと、保証書が置いてありました。

なになに…?

ゲッ、早。

オムツ専用洗濯機の領収書でした。

じじを褒めると、
ややに良い事が起きるんだ…、
と思いました。

変わらず、淡々と流れる時の中で、
「命」に関わっている人の心は変化していく。
父は、ジジになり、
母は、ババになり、
主人は父となって、
私は、妻から母へ。

ねねのオムツは替えないだろうけど、
私の不器用な父は、
不器用なりにジジになるのだなと思いました。

感謝です。

こうして、
じじが料理に目覚め、
主人が家事を手伝ってくれて、
時間に少し余裕が出来ました。
で、

作りました。

「よし、見せに行くぞ」
私を連れて、一階へ。

義母様「まぁまぁ、可愛い」

抱っこひもです。

しかし、これ…、

サイズ調整が出来ません。

私には大き過ぎて…
主人専用の抱っこひもになりました。

次は、おんぶ紐、作りますッ。

愛情バランス

2014-02-22 | 産前修行
人生、バランスが大切です。

愛情も、

バランスよく、
注ぎたいです。

さて、
今朝、実家で、
ちょっと早いけど…、
「ねぇ。ベビーベッド、どこに置こう?やっぱり…」
ちらっとタルトを見る。
ぴくっと、耳を動かし、
ブスッとした顔をこちらに向けた。
ちなみに、
愛猫、今日で猫稼業19年目です。
おめでとう…
19年も人間と寄り添って生きていると、
複雑怪奇な人間の心理と、人間社会を、
理解できるようになったみたいで、
私たちの話が分かったようです。

そういえば、私が嫁ぐ時、
愛猫という、終生安泰と思われる地位が揺らいで、
地位転落にフン害、腹いせ粗相で応戦してきたっけ…。

もちろん、被害者は実家の母。
全ての例を羅列すると私の指がもがれるので、
一つだけ挙げるとしよう。
ある日、
母は一日の疲れを浴槽で落としていた。
すると、黒い影が達意所に忍び寄って、
う…コロコロ…ん、
バスマット付近で、
こげ茶色のブツを、
かまして、逃げた。
そのフン害の度に、
母63にして初めて持った携帯の、覚えたてのメールで、
フン害被害をわざわざ私に報告。
「タルト うんち した~^^」
こんな感じで文面上は笑っているが、
これは絵文字自動選択の悲しさかな。
実際はかなり怒っている。

まぁ、そんなこんなで、
私の愛猫は性悪で、己の危機的状況、
環境の急激な変化で、腹いせをする。

猫はどこにでも用を足すと誤解が無いように、
少々、飼い猫の生態を説明しよう。
飼い猫というのは、専用砂場の厠で用を足す。
小も大も、同じ厠である。
うぅ…ん、
と踏ん張る姿は実に愛らしい。
最近、老体便秘気味であるために、
のの字快調マッサージするのが、私の日課である。
伸びて長い腹に、のの字のの字を描く。
その時の猫の様子は、
ふぁん、としている。
まるで、赤ちゃんだ。
マッサージ後、
ようやく出た、それの、
くんくん、
匂いを嗅いで、
健康チェック。
満足したか、ザザザザ、前足で砂を掛けて、
臭いブツを砂に埋めて、隠して、はい終了。

その後、命の恩人であるはずの飼い主が、
スコップ(小)で砂をかき分け、
その臭いブツを探して当てて、
袋に入れて、きゅっと縛り、
匂いを遮断、ポイ、します。

小の処理も、恩人がします。
さてさて、これでは猫に使役されている感もある。
それもそのはず、
猫は自分が住みやすいように、
甲斐甲斐しく世話を焼く人に、
憑く…と、
そんな式神(陰陽師が操る式鬼)関係のような、
そら恐ろしい迷信がある。
それはただの迷信であり、
事実かどうか知らないが、
タルトを拾ったのは私である、
そういう事実はある。よって、
責任持って、タルトの命を繋ぎます。
…が、如何せん、
私のお腹の中にも生命が誕生したら、
事情が変わってきた…。
宿された命のバトンリレー責務は、重大で、

両家にとって、
待望の、
初の孫なのである。

もうすでに、両家両親共に、
自らをじじ、ばばと呼ぶ。

じじとばばと呼ばれ、
こんな晴れやかな表情が出来るか?
私は出来ない。
腹を痛めた子からババぁ呼ばわりされてみろ。
虐待だと言われようが、メシ抜きだ。
しかし所詮は、二世帯。
メシ抜きの刑に処しても、
「ばぁちゃん、めしー」と下へ降りて行くだろう。

そんだけ、どんな顔かも分からない、
まだ10センチほどのややだってのに、
もう私の腹にメロメロなのだ。

このメロメロな事態は、タルトにとっては深刻である。
タルトが19年掛けて築き上げた封建猫社会は、完璧…。
嫁ぎ先をも巻き込み、完成したかに見えた。
タルトも、その弾力有る肉球に握られた中央集権タルト国家の実権は俺のモノ…と、
ほくそ笑んだのではなかろうか?

しかし、時代は急激に変化する。
四月になれば消費税だって8%だ。
刻々と流れる時間と、
私の腹の前に、

タルトの築き上げたモノは、

ざざざざ…、

砂上の楼閣。私の懐妊で、
タルト猫人生は転落した。

今まで、タルト~、タルちゃん、た~ちゃんと様々な愛称で呼ばれ、
可愛がられて来た。あの猫嫌いの実父でさえ、タルトを餌付けして、
可愛がっていた。土曜の昼は父が腹に乗せているのは一匹の老猫で、
それはそれは、愛くるしい…というか、むさ苦しい構図でしかない。
いくら写真が好きな私だって構図は選ぶ。
この構図は、カメラを構えるに躊躇するほどであった。
父の愛情はタルトから私の腹へと移り、
70歳でまだまだ現役で働く父は、
「後一年で…辞める」
と、ベビーシッター宣言した。
しかし、要らぬ。
我ら兄妹のおしめを替えた事もない父に、
ベビーシッターが務まろうか?
どうせなら、
母に現役を退いてもらい、
ベビーシッターに専念してもらいたいものだ。

しかし、ベビーシッターと
ペットシッターの掛け持ちは、
いささかアンバランスかな…。

さて、
主人が首を長くして待つ、
温かい我が家に帰ろうか。





散華の如く~貴方様は、遠過ぎる~

2014-02-22 | 散華の如く~天下出世の蝶~
父は父、子は子。
父が子に、
父は、こうであったと、
己の心はこうであると、
そうと思ってみても、
父の思いは、空回り。
伝わらぬ父の思い、その歯痒さから、
手を上げる事も、しばしばであった。
その度に、
帰蝶「今の殿…まるで義父(信長の父 信秀)様にございます」
手を焼いていた義父様に、
諌死した教育係平手様を、
懐かしく、悲しく思った。
信長「一緒にするな」
帰蝶「息子(信忠)も、そう思っているのでは…?」
信長「思うなら、なぜ、刃向わぬ?」
帰蝶「刃向えば、力で抑えましょう。殿は父にして、父に非ず…大きくなり過ぎました」
信長「…」
帰蝶「家臣衆にとっても、貴方様は、大き過ぎる…」
殿に異を反する者、
意見する者は追放、
殿を諌める家臣が、居なくなった。
廻りは、殿を慕う家臣衆ばかりで、
織田体制、この封建社会は、
「父から遠く、臣から遥か遠くに、貴方様は、行き過ぎました」
向こうには、安土の頂、
琵琶を眺める天の御殿。
信長「もう遅い」
帰蝶「安土城を築城の折、退きなされ」
信長「隠居しろと?」

母の目覚め

2014-02-19 | 産前修行
私…珈琲の香り、味ともに大好だった。
…だった、と過去形を使うのは、

妊娠して珈琲が飲めなくなりました。
もちろん、マタニティです。
控えましょう、と注意書きされています。

ただちょっとぐらいなら…と、
安直安易個人的胎児を無視した独端的な考えで、

こく…、こ…ん?
と、飲みました。

すると、

うげぇ…、
きききききもいんじゃぁッ。

なんと、大好きな珈琲からムネヤケがッ!!

ムネヤケは珈琲に留まらず、
主人がイチゴミルクキャンディーやら、
イチゴチョコなるものを食べると、

「きもいッ!しゃべらんでッ」

その男の口から放たれる、
いつかは知らぬがその初恋の香りが、
私のムネヤケを助長、吐き気を催す。

元々、私の嗅覚は恐ろしいまでに敏感で、

「ん?体調が悪いの?」など、
人体から放たれる微量な体臭で、
体調を診療、診断していた。
妊婦以前は生理が近づくと、
己の体内ホルモン?の分泌の匂いで、
「くせぇッ」
卒倒しそうになるくらいである。
ただし、
「臭いのアンタだけよ」
母の言う通り、私の鼻だけに突くらしい。

ただでさえ敏感な五感は、
妊婦となった今、
さらに鋭くなった。
「ま、まさか、私…セブンセンシズが目覚めた!?」と、
何それと思う、七つ目のセンスの存在を信じた次第である。

ちなみに、セブンセンシズとは第七感のことで、
普通はみんな五つの感覚(視覚・味覚・聴覚・嗅覚・触覚)と、
霊感や超能力、邪眼(霊眼)の第六感の6つの感覚を持っている。
持っているんですッ!ただ鋭いか鈍いか、多少個人差があり。
その“普通”という状態を超えると第七感が目覚めるという。
目覚めるというのは、
普通一般社会、平和な日本の日常生活では、
要らなくなった、もしくは、使わなくなったから、
眠っている、潜在能力というモノ…であるらしい。
らしい…などと言うと全く信憑性が無いが、
こういう感覚的なモノは、
なんとなくの世界に漂う、
つかみどころのないモノ、
本当に、Sense(センス)の問題なのだ。

「あの人、センスあるよねぇ」みたいな、
他人様の目から見て、それをセンスと判断し、
目覚めている?と、分かるセンスなのである。

決して、己自らから、
「俺って、イケてる(センスある)」などと、
口が裂けても言ってはいけない。

ただの自惚れか、
自信過剰である。

さて、本題に戻ろう。
何を言いたいか?

妊婦は普通の感覚を超えている、と思った次第で、
好きなもので、
空しや、ムネヤケを起こす…。

牛乳も牛の乳臭くて飲めなくなったし。
もちろん、低温殺菌してあっても、だ。

最近、そば茶、ほうじ茶など、
とにかく、茶を飲んで過ごす。
時おり、カフェインを気にせず、
お抹茶を立てて、
ずず…と、
飲み干す。

すると、決まって、主人がこう言う。

「俺のは?」

なんとも、タイミングの悪い主人かと思う。
私の飲みたい頃合を見計らい、
「お茶しない」と誘えばよいモノを…。

まだまだ主人のセンスの目覚めは遠い。

さて、目覚めたからと言って、
地球の異常気象、深海(神界)海流の変化や、
南岸低気圧をどうのこうの出来るわけではないが、

眠らせておくと…、

それに、気付けない。

ん?
気が付いたかい?

「あッ!?」

マタニティ トータル バランス…
Mama Harb…

昨夜、バレンタインのチョコと一緒にハーブティを頂きました。

ありがとうございます。

もう少し、
マタニティヨガに付き合ってもらって、
七月から産休に入る予定です。

その間、主人にミルクの飲ませ方や、
おむつの替えやら何やらを教え込み、

産休明け、なるべく早い復帰を、
と、願っております。











散華の如く~親の顔と、息子の顔~

2014-02-19 | 散華の如く~天下出世の蝶~
殿は、私たち姉弟の戯れを聞いて、笑っていた。
血の繋がり合う兄弟姉妹が戯れるは、羨ましい、
そう思っているのかもしれない。
何か物悲しさを含む微笑だった。
一族を犠牲にすることが多いだけに、
“兄上も、義姉上様も、鬼にございます”
実の妹からの罵声…御心に響いたであろう。
憚られる。
ちら…と、
見た殿は、何を想念しているのか、
ぼんやりと我らの戯れを眺めては、
物思いに耽っているように見えた。
帰蝶「殿、何をお思いで…?」
信長「そなたら、真の姉弟よ」
子供たちの中で、
織田の血が色濃く表れるのは、誰であろう?
奇才の中の義を強く持つのは、誰であろう?
沢彦様(信長の教育係の僧)は、こう仰った。
“若は十で、天の才があった”
しかし、我が子らは、
“戦においての愚行、たとえ生きて帰っても、姿を見せるな”
親の顔に泥を塗るようなことがあれば、
縁を切る、それは厳しい躾けであった。
人生戦経験の少ない息子たちは、
家臣衆の意見をただただ鵜呑み、
それに従ったばかりに皆の前で、
叱責され…悔しさで泣いていた。
帰蝶「殿…。我、マムシの子なれど、蝶なりや」
信長「分かっておる」
不意に痛い所を突かれ、あぁあ…不貞腐れてしまった。

豪快、痛快、男メシ

2014-02-17 | 産前修行
バレンタインの日、

電話がなりました。

妻「どうしたの?」
急用かと思って、
電話を受けると、
なんだ、
主人「チョコ…」
そんなことか…。
Lovelyなるチョコが、
どこかにきっとある!
そう信じて帰宅したらしいですが…、
妻「ないちゃよ」
結婚して半年の夫婦にそんなもん…要るのか?
主人「…」

すると、
反撃開始で、日曜日、
板チョコをホワイト&ブラックを買ってきました。

よって、今朝の朝食はバンの耳チョコフォンデュでした。

主人「やっぱ、食う専門…」というのも無理はなく…、
昨日、ランチを四人前作って、キュ…ン、バタン。
食事を作る大変さが分かったようです。

主人が「作る」と言い出したきっかけは、我が父でした。
最近、父が料理に目覚めたのは、前回言いましたが、
週末、一人取り残されがちな父は、
暇のでしょう…。
母から一万円せしめてお買い物へ。
え!?一万円も?
と、驚かれるかもしれませんが、
何分、父のショッピングは恐ろしい。
プライスカードというモノを見ない。

よって、

ほいほいほーい、と食べたいものを、カゴにぶっこむ。
え?賞味期限は?
そんな老眼…でしかも、小さく細い眼に入ると思うか?
もうこの時点で、食品製造卸業界の策にはまっている。

まぁ、人間難癖、七つはあると言うから、買い物癖暗い可愛いモノだ。
母も賞味期限云々に目を瞑り、大いなる心で一万円を渡すのであろう。

さて、普段であれば静かな週末の午後であるが、
ノンノン、実家は違う。

台所は、ドカドカずっこーん、戦乱である。

ごとごと、がっしゃーんッ
ざくざく、バッシャーンッ
ぐつぐつ、ぶくぶくぶくぅ

で、
今回は本格デミグラスソースの
ビーフシチューが寸胴鍋で煮え繰り返っていた。

ここは、どこか?ひつじの学校か?
何人分の給食を作ったのであろう?

一食分の合計金額が怖くて、

「How much!?」

質問してはいけない、
答えを聞いてはならない、そんな心理の働いた問題のように思える。

それもこれも、暇と、孫のため…なのでしょう。

そんな父の様子を聞いて、
主人が「俺が作るッ」と宣言したのでした。
やると言ったからには、
お財布と買い物カゴを
「はい…」と渡して、
妻「行ってらっしゃい」
主人「初めてのお使いみたいだ…」
食材のメモ片手に、地元キャロットへ。
大沢野を存じ上げない方にも分かりやすくご説明致します。
キャロットと言っても、にんじんばっかり売っているウサギちゃんやお馬ちゃんの店ではなく、
義母様のお使いも可能、私の便秘解消ヨーグルトだって売っているれっきとしたスーパーです。

そうこうしている内に、
主人「ただいまぁ」
帰ってきました。
妻「お帰り…と、」
財布の中のレシートをチェック、
「おろろ?」
良い子ですね、余計なものを買っていない。
普段なら、鬼の知らぬ間に御菓子を入れて、
なんでこんなん入れる?とすごむ所ですが、
どうやら、
主人「時間無かった」
時間と心に余裕が無かったらしいです。
下ごしらえの時間を考えて、
まっしぐらに帰宅した模様。

何せ、義父様と義母様の分も含めて四人前ですから、
妻「頑張ってね」
という訳で、
私その間、母乳パットやら、布おむつライナー(肌触りよく、シルクを使いました、贅沢ですね)
布おむつ改良版(布と布の間に介護防水シーツを切って、挟み込みました)やら、作っていました。

主人「…」

一時間半、ずっと、だんまりでした。

こういう静かなひと時が、妻には必要です。
あぁ母体休まる…と改めてそう思いました。

そして、
「出来た」

で、Cooking現場は、

妻「…」
何も言いますまい。

しかし、良く頑張った。
それに、四人+胎児が大満足、
オムライスランチ、美味しかったです。

後片付けまで頑張った主人に、

ルームシューズを作りました。

いつか、じぃじとパパの作った、
『腕白でもいい、大きくなれよの、男メシ』を、
食い散らすのでしょうか、我が子。楽しみです。








散華の如く~亡き父の影たち~

2014-02-15 | 散華の如く~天下出世の蝶~
1575年、いよいよ御所が完成という時、
信長「安土に移る」
信忠に岐阜城を譲った。
帰蝶「利治…信忠を、頼みますよ」
利治「はッ」
殿は、我が父道三の忘れ形見利治を、
美濃…いや岐阜城主にと考えていた。
しかし、
“お断り致します”
若武者の迷い無き返答に、
流石の殿も、口を噤んだ。
利治は、道三の末後として、
それはそれは多くを学んだ。
辛く悲しい事も経験し、心も豊かになった。
上に立つ者として十分の才があると思った。
しかし、当の本人が、あまりに繊細過ぎた。
利治「今や、力と坊の成長だけが楽しみ…」
亡き家臣の忘れ形見の教育係を買って出た。
帰蝶「そう…」
私のかつての夢に現れた二人の小姓は、
森様の御子息力丸と坊丸だと分かった。
長男の傳兵衛は、父の後を負って死に、
次男、勝蔵(長可)は父の生き写し、武骨に成長していた。
三男蘭丸は母似であろうか、その下の子たちもまだ幼く、
まだまだ父の影を負うには早く、利治が面倒を見ている。
信長「しかし利治、そなた当代。力も坊も、いずれはそなたらのために捨てる命」
利治「捨てる前に、御屋形様が、日ノ本を統治しておりましょう」
信長「はは…そなたら兄弟姉妹、よう似とる。濃…いや、安土よ」
帰蝶「いえ私、弟ほど、我は強くありませぬ」
利治「いえいえ姉上は、父に一番強く似ておいでです」