義隆「先生、言ってた。戦は一度じゃない。常に強くッ、それに、守り続ける力、いるって!」
巴「先…生…?」
義隆「池田さんッ」
巴「彼…」作ってくれたビタミン水を見て「…先生、なの?」
“その命にこそ、生きた意味があるのではないですか?”
義隆「うん。手、貸して」おばちゃんの掌に、憶えたての漢字を書いた。
巴「仁…」
義隆「人が二人、手を取り合って…」
巴「愛…」
義隆「強くなるんだって」
“人が持つ、最大の強さで、
君が持つ、仁、という心だ”
「俺、一緒に戦うから、泣かないで…ねッ」
巴「一緒に…」
義隆「お腹の子、俺が守る。俺の妹か、弟」
巴「え…」
義隆「俺、兄貴、だ」
巴「…そう…ね。お兄さん…に、なるわ」
義隆「弟ならさッ、一緒に稽古付けてもらって、与一兄ちゃんに弓矢教えてもらっ…、て?」
巴「一緒に…」義隆を抱いて「逃げてッ」
義隆「に…」
“義隆を連れて、逃げてッ”
母上も同じように言った。
時々、お空見て、泣いていた母上…父上とケンカして泣いてると思ってた。
違う、俺だ。俺のせいで、泣いてるんだ。
「女の子なら、大丈夫よ」
女の子の格好させられてた。
俺、チンチン付いてるのに…。
知らなかった…生まれちゃダメな俺がいて、生まれちゃった兄貴が寺にいて、
「俺…いらない子…?」
巴「先…生…?」
義隆「池田さんッ」
巴「彼…」作ってくれたビタミン水を見て「…先生、なの?」
“その命にこそ、生きた意味があるのではないですか?”
義隆「うん。手、貸して」おばちゃんの掌に、憶えたての漢字を書いた。
巴「仁…」
義隆「人が二人、手を取り合って…」
巴「愛…」
義隆「強くなるんだって」
“人が持つ、最大の強さで、
君が持つ、仁、という心だ”
「俺、一緒に戦うから、泣かないで…ねッ」
巴「一緒に…」
義隆「お腹の子、俺が守る。俺の妹か、弟」
巴「え…」
義隆「俺、兄貴、だ」
巴「…そう…ね。お兄さん…に、なるわ」
義隆「弟ならさッ、一緒に稽古付けてもらって、与一兄ちゃんに弓矢教えてもらっ…、て?」
巴「一緒に…」義隆を抱いて「逃げてッ」
義隆「に…」
“義隆を連れて、逃げてッ”
母上も同じように言った。
時々、お空見て、泣いていた母上…父上とケンカして泣いてると思ってた。
違う、俺だ。俺のせいで、泣いてるんだ。
「女の子なら、大丈夫よ」
女の子の格好させられてた。
俺、チンチン付いてるのに…。
知らなかった…生まれちゃダメな俺がいて、生まれちゃった兄貴が寺にいて、
「俺…いらない子…?」