ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~蝶々のねぇさん、よろしくね~

2012-07-31 | 散華の如く~天下出世の蝶~
“嫁げば分かる”
父の言葉の意味が、分かってしまった。
間正直に父に文を書いて、
「父の目に狂い無し」
なんてドヤ顔が目に浮かぶわ…。癪だから、
新婚は色々忙しく、故に不本意な謝罪文を認める時間が有りませぬ…と密書を見送った。
彼の勉強部屋を出て、坊主の言われた通り、廊下を右に曲がっ…ッ!?
シュッ、
「ぎゃッ」
まままま丸ボウロが一つ、ぬぬぬぬ盗まれたぁ!!!
「だだだ誰じゃ、くくくく曲者ぉッ!」
って、子供?
元服前の総角(みずら・稚児の髪結)…チビ介が立っていた。
「これッ、そこの。行儀が悪いぞ。菓子が欲しいなら、そう言いなされ」
どこのガキじゃ。躾のなってないッ。注意すると、
チビ介「生理痛は、もうよろしいのですか?」って?
帰蝶「なななな…なぜ…せせせせ…」
ここここのガガガガキ…せせせ生理って…
チビ介「あの薬…」丸ボウロをハグッと頬張って「ぶい゛だでし゛ょ゛(利いたでしょ)?」
帰蝶「は?」ななな何を言うておる?くくく薬?
チビ介「昨夜、信兄(のぶにい)に叩き起こされて、薬作れって。お蔭で寝不足ですよ」
昨夜、信長が持って来た、生理痛の…
帰蝶「そなたが…作ったのか?」
チビ介「そうだよ」
帰蝶「信兄…って?」信長の、弟か?紹介されておらぬ…誰じゃ?
チビ介「あ…申し遅れました」ペロ…と、
丸ボウロを掴んだ指を舐めて「尾張織田腹心池田嫡男の信輝。蝶々のねぇさん、よろしくね」
帰蝶「ちょ…」と?早…ななな何、池田…?
池田「でも、意外。どんな蝮顔かと思ったら、まぁ普通にか…ワッ!?」
バキッ、

散華の如く~坊主譲りの、我が夫~

2012-07-30 | 散華の如く~天下出世の蝶~
沢彦「分かるまで、耳をこちらに傾けておいででございます。若のお話にも、耳を御貸し下さる事でしょう」
帰蝶「うつけの相談など、受けませぬ」
沢彦「なら、坊主の頼みなら、聞いて下さいますか?」
帰蝶「御断りにございます」
沢彦「頼みを聞いてから、お断りなさいませ」
帰蝶「どうせ、うつけを好きになれだの、妻らしく振舞えだの仰るのでしょう?」
沢彦「いえ、若に、おやつを…」
帰蝶「おやつ?」
沢彦「運んで下さいませぬか?」隣の部屋から、丸ボウロの盛った皿を運んで来て、
帰蝶「へ?」渡された。
沢彦「おやつが無いと、機嫌を損ねてしまいまする」と肩をすくめて、
帰蝶「まぁ…」くす…と笑って「お子ちゃまみたい」丸ボウロの皿を受け取った。
沢彦「手が掛かります」
帰蝶「世話が焼ける若殿様だ事…」
沢彦「故に、世話好き女房が要るのでございましょうな」と、笑っていた。どうやら、私、
この沢彦 宗恩(たくげん そうおん)の知略に、まんまと引っ掛かってしまったようだった。
言葉巧みに、人の心を操るこの御坊様、尾張織田家の相談役で、信長の参謀。
信長に天下統一という野望を抱かせ、彼に『天下布武』を教えた。
我が夫 信長の奇天烈才、突飛な行動と、髭は坊主譲りで、
私にうつけの妻たらんを懇々と諭し、戦国の先の見えぬ道に光明を照らしくれた方だった。
沢彦「ここを出て、右に行かれましたら、中庭にございます。そこに若がおりましょう」
帰蝶「えぇ、分かったわ。ありがとう…」と、
部屋を出ようとして、足を止めた。
「一つ、言っておきます。何かあれば、父に文を送ります。それを胆に銘じるよう…」
沢彦「では、まず、御父上になんと文を送りましょう?南蛮かぶれにエスコート、ペルシャ文様アラベスクに丸ボウロ、地球儀と機械時計、鉄砲で天下統治を目指していると?面白き文に成りそうですな」と高笑い、
帰蝶「…」
笑い方もそっくり。これも坊主譲りだわ…。

散華の如く~妻の心得、跡目相続~

2012-07-29 | 散華の如く~天下出世の蝶~
沢彦「それでこそ、美濃の姫君にございます」
帰蝶「…」
沢彦「我ら尾張、貰い受けた姫の御実家と諍(いさか)いを起こすような事は致しませぬ。尾張と美濃を御繋ぎに成った姫と、それを了承下さった御父上を尊重しとうございます」
帰蝶「…あなた方を、信用しても良いのですか?」
沢彦「信用は言って聞かせて芽生える心ではなく、築いて(気付いて)育つ関係にございます。夫婦の関係も同じく、心の問題にございます」
帰蝶「…耳の痛い話だわ」
沢彦「利く耳を持つが故に耳が痛いのでございます。うちの若は少々耳が悪く、人様の言う事を利く耳を持ちませぬ。それ故、隣で異見する…対等に“お話”出来る妻が欲しかった」
帰蝶「妻…」
沢彦「我らが、あなたの御父上に頭を下げたのも“妻”が欲しいからにございます。織田斎藤両家安泰、御家存続のために、嫁いで頂いた。それは、よう分かっておられましょう?」
帰蝶「存続…のために…」
沢彦「左様。養子に、実子に…斎藤家でも、家督(跡目)に揺れているとか、」
“斎藤 義龍”
養子に継がせるか、実子に継がせるか…。
「我らとて悩みの種…うつけに家督は任せられぬと、謀反を企てる家臣が現れました」
帰蝶「家臣なら、信長がうつけじゃないと分かるはず…」
沢彦「家臣にして、臣下に非ず。戦に負けて止む無く傘下に入った者もおりまする。さらには、若の心を察せぬ腹心が、尾張の首を狙っておりまする」
帰蝶「私に、彼の心を察せよ…と、そう言いたいのですか?」
沢彦「うつけじゃないとお分かりに成った姫様なら、容易に察せましょう?」
帰蝶「え…」
沢彦「聡明な姫様で、我ら安堵しております」
帰蝶「私…」返す言葉ない。沢彦様は言葉巧みで…「…そんなに、賢くないわ」
沢彦「いいえ、優しき姫にございます」
帰蝶「優しい?」
沢彦「坊主の言いたい放題に、よう耳を傾けておられる。お話の出来る姫にございます」
帰蝶「お話…」

夕陽に誓う

2012-07-29 | 日記


滑川漁港の夕陽です。
つい拝みたくなります。
で、
「ありがたやぁ、ありがたやぁ」
合掌。

すると、
ポイっと、
「あ?」
たばこのポイ捨てを発見。

「こらっ。地球を汚すでないッ」
たばこを吸うは構わぬ。
しかし、ポイ捨ては許せぬ。
ポイ捨てされたたばこの吸い殻をティッシュでつまんで、
ごみ箱にほかしてやりましたわ。


扇風機の前で、

2012-07-28 | アクセサリー
毎日、あつぉございますね。
扇風機の前で、涼みながら作りました。ブレスにネックレスです。


サファイアの隣に、ブルークォーツがいて、アメシストにブルートパーズです。


ターコイズの隣にブルークォーツ君がいます。
ブルートパーズとよく似ていますね。
そして、サファイアと、先っぽにはソーダライトです。色が似てますね…。


クリソコラです。地球っぽいところが好きです。
その隣は、クレオパトラさんのアイシャドウ{マカライト}です。
クレオパトラさんって、緑が好きなんですね。
エメラルドも、よく好んだといわれています。


クリソコラとターコイズとマカライトです。
先っぽには、ムーンストーンとカヤナイト。グリーンクォーツが最後の〆。

不死鳥の如く

2012-07-28 | 日記
子どもたちが下の階で、
ギャーギャー、ピーピーと騒いでいる。
何事よ?と行ってみると、
「あッ!」
家は崩落、子供たちは放り出されていた。
「ちょっと…」触診…、と手を伸ばすと、
ギャーッ、ギャーッ
「イタッ」
幼い爪で私の指を引っ掻き、威嚇して来た。
一羽は離れた所に、二羽は寄り添って横たわっている。
三羽とも、でっかい私を、キッと睨み、恐いのだろう…しきりに、出て行けぇと叫んでいる。これだけ叫ぶ元気があるなら、大丈夫と勝手に判断して、次の対処を考えた。
「巣に、この子たちを戻さなくては…」
しかし、巣は無残にも崩落、下に残骸が残るだけ。
案の定というか、不安が的中してしまったというか、
実は、第二期生の新米とうちゃんとかあちゃんが作った巣で、
「大丈夫か?」
産卵前に一度崩落しているのだ。これは二度目のチャレンジで作った巣で奥行きがない。
先代様の巣と比べると浅く、子供たちエサを欲しがる時、身を乗り出したら、
「危ないな」と予感していた。
それでも子供たちが生まれて、スクスクと成長してくれ、そろそろ飛ぶ練…と思っていた矢先、子供たちの体重を支えきれずに巣は崩壊。
ただ幸いにも子供たちは無事。それだけが救いだった。
しかし、このままでは猫やカラスの外敵がこの子たちを見つけてしまう。
私は父の仕事用の梯子を運び出し「おも…」ゴトッと床に置いたら、
ギャーギャーとツバメの子供たちは、さらに恐怖した。
「ごめん…」
小さい子たちの事を考えてなかった。
こんな大きなおばさんが、こんなでっかいモン運んで来たら、
「そら恐いわな」
大きな音と大きな動作は、子供たちのパニックを引き起こした。
ゆっくり落ち着いて…ガチャと梯子のストッパーをセットして、
先代様の巣へ、一羽ずつ…
「痛いッ」
威嚇攻撃の嵐。まぁ、このくらい…一羽、また、一羽と先代様が残して下さった立派な巣の中に子供たちを入れて、梯子を片付けた。
「もう少しの辛抱だよ」
私は、子供たちと親ツバメの帰宅を待った。
まだ、来ない…。
もうダメかと思って親が子供たちを諦めたか?
子供たちは、必死に親を呼ぶ。
「腹減ったぁ~よぉ」
先代様の巣の中で、空腹を訴える。
小さい子にエサ与えるのは、親しかいなんだよぉー!
私も一緒になって、心の中で叫ぶ。
すると、
向こうから、どっちがおとんで、どっちがおかんか分からないが、新米おとんおかんは巣の周りを旋回、再会を涙した…か?は、不明だが、エサ運びを再開した。
「良かったね」
鳥の世界は、厳しい。
弱い子は、巣から落とされる運命で、今年も生まれたばかりの子が一羽…落とされていた。
エサをやって、例え成長しても外敵にやられるのが目に見ている。
だから、弱い子は巣から落とされる。弱い子に与えられなかったエサを生き残った強い子に与える。弱い子の死を乗り越えて、強い子は生きる。
巣に戻った三羽も強い子だ。
一度巣から落ち、再び、巣に戻った。まるで、不死鳥のような子たち。
私は、この三羽の不死鳥が、来年もまたここで巣を作ってくれる事を願った。
逞しく成長した姿を、でっかいおばさんに見せてくれる事を切に祈っている。

ただ…お節介を言うなら、
先代様を見習って、巣は深めに作ろうね。

散華の如く~美濃の姫、尾張の妻~

2012-07-27 | 散華の如く~天下出世の蝶~
異民 少彦名の智慧を借り、良き国造りをしたと…
帰蝶「彼は、それを成し遂げようというのですか?」
沢彦「西洋を真似るは、世界に劣らぬ国作りのためにございます」
異国に渡った時、無礼粗相が無いよう、
郷に入っては郷に従えと…
“南蛮かぶれ”
能楽 茶法の日本古来の伝統芸能を嗜むは、和文化を異国に誇らんがため。
目新しいものにただただ飛び付き、傾いて見せているわけではなく、
帰蝶「これほどまで日本の未来を考えていたとは…」
沢彦「今の日本に機械仕掛けを作る技術、鉄砲や弾丸を増産させる資源が足りませぬ」
帰蝶「西洋との力の差は、歴然。日本は、戦わずして…敗戦」
沢彦「日本は、あまりにも弱い立場なのでございます」
帰蝶「考えただけでも、怖いわ…」
“これが、WORLD。そして、ここ…ZIPANG…”
世界…でけぇな。それに引き換え、ジパング、ちっちぇ…。
くるくる…、くるくる…、と地球儀を回して、
だが所詮、一つの玉よ。
沢彦「若は、世界が、一つであると申されました」
帰蝶「一つ…?」
沢彦「左様。たった一つにございます」
帰蝶「それは、天下…統一…」
“天下一の妻となりましょうや”
「日本を一つに、戦を仕掛けるおつもりですか?」
沢彦「時期尚早にございます」
帰蝶「私は…美濃との和睦はどうなるのです?…戦を避けるため、ここに嫁いだ。私は…」
“政略結婚”
「美濃と戦になれば、どうなるのですッ」
沢彦「貴女はもはや、尾張の妻にございます」
『三従の教え』…父に従い、嫁いでは夫に従い、老いては子に従う。
帰蝶「私が嫁いだの、美濃のため。うつけに嫁いだつもりなど、微塵もないわッ」

散華の如く~天下布武~

2012-07-26 | 散華の如く~天下出世の蝶~
ボーンボーンボーン…
帰蝶「と、何?」
沢彦「西洋の機械時計(ぜんまい仕掛け)が、寅の刻(三時)を告げたのでございます」
※西洋の機械時計を初めて日本(山口)に伝来させたのは、フランシスコ・ザビエルです。
帰蝶「機械…西洋とは、ここまで文明が進んでいるのか」
沢彦「世界の進化は文明に留まらず、武にも長けております」
壁に掛かっている“鉄砲”を差して、
「砲弾を前に、刀は無力。世界に、日本はひれ伏すしかないのでございます」
帰蝶「日本が…征服される?」
沢彦「密かに、日本の貧しき民が異国に売られ、奴隷になっているそうです」
帰蝶「奴隷…ヤスケ…」
“宣教師の連れて来た奴隷にございます”
「もし、異国と渡り合う事が出来なければ…」
沢彦「多くのヤスケが、この日本で生まれましょう」
帰蝶「そんな…」
沢彦「若は、何の罪もない幼子が奴隷となって売られる現実を嘆かれました」
…奴隷?何か悪い事でもしたのか?
「…No、…Money…」
金?いくらだ?俺が、お前を買う。俺の下に就け。
「…?」
俺の、弟だ。
「O・TOU…TO」
Brotherだ、Brother(仲間)。
「貧しき民を救いたい。ヤスケを救いたい。その一念にございます」
帰蝶「…はい」
沢彦「西洋に劣らぬ智慧や、武力が要るのでございます」
“天下布(し)くや、さらに武(ぶ)”
「『天下布武(てんかふぶ)』…世界を広く知り、さらに武(たけ)き国造らん)」
帰蝶「異国の力を吸収し、日本の国力にするというのですか?」
沢彦「左様、日本神話の『大国主命の国造り』にございます」

散華の如く~美しき、温かい手~

2012-07-25 | 散華の如く~天下出世の蝶~
帰蝶「美しい…心?」
沢彦「目の前に、転んだ者がいたとします。立ち上がるよう手を差し伸べる…その所作を美しいと思いませぬか?」
帰蝶「エスコート…」
沢彦「左様。共に歩くように、差し出されたその手を、神や御仏の手と重ねまする」
帰蝶「くす…」と笑って、
沢彦「説教中に笑うとは、無礼ですぞ」
帰蝶「すみません。神の手の、潰れた剣ダコが怖くて、彼の手を拒んでしまいました」
沢彦「それは、それは…。女性の心に気付かぬ、未熟な若にございますな」
帰蝶「毎日、稽古を欠かさないと聞きました。剣ダコは、その表れ。それを、恐怖するなど、私が無礼だったのです」
“無礼者ッ”
つらつら思えば、婚礼の儀で最初に無礼を働いたのは、この私。
信長の心に気付かず、非礼したのも、私だわ。
「私は、狭い心で彼を見ていました。申し訳なく存じます」
頭を下げたら、
沢彦「侘びる御方を間違えておりますぞ」
帰蝶「では、教えて下さいませ。彼の美しさに答えるには、どうしたら良いのですか?」
沢彦「こちらに…」
私をアラベスクの絨毯に立たせた。
「着物の袂を持ち、軽くひざを折り、殿方より温かい視線を受けるよう身を屈めまする」
帰蝶「こう?」
沢彦「そして、差し伸べられた手に、その白き小さき手を乗せ成され」
沢彦様が手を差し伸べた。
その時、
帰蝶「あ…」
沢彦「男の手とは、皆斯様にして醜いものにございます」
ごつごつとした、美しさからほど遠い手を、
帰蝶「いいえ、よくよくお働きに成る、美しい手にございます」と握った時、
「なんと温かい…」手の温もりが私の心に伝わった。

散華の如く~信心、感応~

2012-07-24 | 散華の如く~天下出世の蝶~
沢彦「若も同じく思い、西洋を真似たいと申されました」
帰蝶「…でも、一国の主があのような振舞であれば、家臣がついて来まい」
沢彦「どんな振舞であっても、謀反を起こす(反発する)者はおりまする」
帰蝶「…謀反の“原因”を作らなくても、良かったのではないですか?」
沢彦「はて、何の事にございましょう」
帰蝶「なぜ、私を嫁がせた?平手様の意向か?それとも、そなたか?」
斎藤家からスパイを嫁がせるなど…、当然、異を唱える家臣が多いだろう。
「別の姫を貰い受けたら、無難に過ごせたはず…」
沢彦「さぁ、どうしてか…。若が、欲しいと申されました故に、平手が尽力致しました」
帰蝶「信長が?」
沢彦「我らは、若が紅茶を飲みたいと申された故に、紅茶を飲ませた。それだけにございます。家臣であっても同じく。ここに、異人が居りまするが、ご覧に成れましたか?」
帰蝶「…黒人に、ございました」
沢彦「左様。宣教師の連れて来た奴隷にございます」
帰蝶「奴隷…?」
沢彦「貧しき国(アフリカ)で売られていた子供で、」
帰蝶「売られる?異国では、子を売買するのか?親は何をしている?」
沢彦「異国に限らず我が国においても、貧しさ故に、子を売りまする」
帰蝶「そんな…。子供を売るなんて…」
沢彦「貧富の差とは子に現れるものにて、若には、それが辛かったのでございましょう。あのものを、遠くから来た男…弥介(ヤスケ)と名付けて、いずれは家臣にと育てております」
※信長は、このような貧富に対する思いから楽市・楽座(自由市場)を作ります。
帰蝶「…ごめんなさい」
沢彦「なぜ、謝られるのですか?」
帰蝶「私が嫁ぎたくなかったのは、信長がうつけだと聞いたから…。私が、悪いの」
沢彦「噂は、よくよく独りで冒険をする。行った事の無い場所まで行ったとされる始末…」
帰蝶「独り歩きする噂が、怖い…私は、何を、誰を、信じればいいのか分からない」
沢彦「若を見たそのままを、心を、信じ成され」
帰蝶「心…」
沢彦「貴女には、美しいと感じる心がございます」