長寿

電話が鳴って、
「エライちゃ～、わしエライちゃ」
もちろん、自分を褒めちぎっている、
訳ではない。
富山弁で"エライ=しんどい"である。
要件だけ一方的に言って、
ツーツー、
電話は切れる。
補聴器なんて意味なし。
「また始まった…」
「バァちゃんのイヤイヤ病？」
度々この病が発病。
面倒な事になるので無視すると、
ケアマネさんから呼び出されるらしい。
「ちょっと、紗花連れて行ってくるわ」
うちのバァバ、
ショートステイがイヤ、
デイケアがイヤ、
家に1人で居るのがイヤ、
二層式洗濯機がイヤ、
暑いのがイヤ、
生きるのがイヤ…
もうヤちゃヤちゃ…、
しかし、
ひ孫の存在は格別らしく、
「わしの孫やちゃ」と、
その場に居たケアマネさんに。
「って、違うでしょ」
何度訂正しても、
「可愛かろ、うちの孫」
かわいくない本物の孫をすっかり忘却、
ひ孫を自慢する。
「…で、どうしたの？」
と聞けば、
「はぁ？」
要件を忘れている。
招集かけるだけかけて即解散ッとなる。
「ババちゃん、おかえり。お疲れ様」
「お義父さんの遺影に早よ連れて逝けって言っておいた」
でもその心願は成就せず。
願掛けて何年目だろ？
ほら、言うだろ？
あまりに強い念は成就し難いと。
それに、
「じいちゃん、まだ1人が良いって」
天国で独身enjoy中だ。
困ったバァバ、今日で91歳。
おめでと。
じいちゃんが見れなかった、
ひ孫を拝めて良かったじゃないか。
長生きしてみるもんでしょ。

マジ食い

食事中…

ナスに食らいつきました。

マジ食いしてます。

生の野菜の方が好きみたいです。


よかったね、ジジちゃん。
またよろしくお願いします。

ま、良いか

娘10カ月、
「1、2、3、4、…11、12、13、14」
「最高記録ッ、さぁちゃんカッコいぃ」
立っちの記録更新で大盛り上がり、
さらに、
「さぁちゃん、ガンバッ、うッうぅ！」
手に汗握り未来の大和撫子の応援。

ポトッ

「やったぁ」
一階の義母様を呼んで、
実家のババちゃんにメールして、
共に娘のウンチ、
食事を中断して、
オマルデビューを祝う。

「こんな当たり前の事が嬉しいなんて」

大人になれば当たり前の生理現象だが、
日常の当たり前が、幸せだったりする。

私たちの今の幸せとは、
娘の大きな成長と成果。
これらがもたらす笑顔。

夜中に、
「ギャンッ」
バックドロップされ起こされようとも、
くるくるぅ
ゴンッ
「いでェ」
体当たりで睡眠を妨害されようとも、

「…ま、良いか」

と思うものである。

イタチごっこ

せっせと、
オモチャを片付ければ、
ヒョコと、
新オモチャが顔を出す。
まったくイタチごっこだ。

食事の準備のため台所にはいると、
なぜだろう、
広い家の中で、
一ヶ所に人口が集中する。
全く暑くらしい。

ガッシャーン、

しかし、見えない所で、
多いな音がする。
人口集中の方がまだ良い。

なんとも目が離せない月齢だ。
それでも手の届かない時もある。
そんな時は声が先に出る。
あ、危ないッ！
「さぁちゃん、メッ」
すると、
逆に、
「んめッ！！！」
私が怒られる。

なんてこったい。
セリフまでパクられる…。

日々成長し、
賢くもなり、
パワーもUP。

もうすぐ1歳か。
どうなるんだろう、私…。

プール開き

プール開き

涼しいィ～

それぞれの力

38℃超えた。
もはや、戦力外。
戦力は、乳のみ。
選手交代、だ。
私の代わりに主力戦力となるのは、
ちらり、
主人を見た。

無理。

じゃ、
義母様？

どうしよう…。

実母に相談したところ、
強制送還で実家静養中。

その間、
俄然戦力を付け、
経験値を増やすは、
ジジちゃんである。

遊ぶあやすはしないが、
オモチャを買う事に武ている。
実家に帰れば紗花グッズが増えている。

「Amazonです」

「きたか」
新たな夏のオモチャである。

添い寝中、
カンコンカンコン、
ジャージャー、
「フゥ」
ネンネ中、うるさい。

そんな事知ったこっちゃないジジ、
せっせと働く。
「出来たぞ」
ネンネから覚めるを、
まだかまだかと待つ。
ジャーン、
ジジ、孫に成り上がっております。

孫1人にファミリープール。
ちなみに私も買ったぞ、水着。

一緒に遊ぶぞ！

メッ

私が風邪をひいても、
1人で休息する事、
叶わないとわかった。
さて、
最近、
「よッ、紗ちゃん、カッコいいッ」
歌舞伎役者のように、立つ。
そして、
歓声に応えるように、笑う。

高速はいはいも大変だが、
次のステップ、立っちもなかなか。
休む間も無く、恐怖のあんよが始まる。

「さぁちゃん、そっち危ないから、
メ、ね」
しかし、

「メッ」を、理解してない。

「こうやるのよ、〝メッ〟」
ババちゃんが声色を変えて、
これをやると、

「うぇ～」

顔を歪めて泣き出した。

「あぁよしよし、怖くない怖くない」
私がなだめて、
〝メ〟
が台無しに。

さてもさても、
いつになったら、
メの注意が利くのだろう。

しばらくは、
野放し野放図ジャジャ馬である。
躾たるや難しいものだ。

風邪

37.7…喉の痛み最悪で…、

「あぁ、ヒドイねぇ」

久しぶりに風邪をひいた。

「母乳をやってるので…」

「じゃ、強いクスリ出せないよ」

という訳で、
弱いクスリを処方して頂き、

「大変だねェ」

心身を労って貰った。

ゆっくり休みたいが、
一心同体、故に、
なかなかそういう訳にもいかない。

1人なら、
「勝手に食べて」
となるが、
二人となると、
「俺のメシは？」
主人のメシは良いとして、
娘のメシは大切だ。

なんとかならないか…と、
「熱下がらないようなら、明日点滴ね」

とにかく、母体である私が
元気を取り戻すしかないようだ。

さ、お乳タイムだ。
頑張ろう。

合戦

はいはい進んで、
いよいよ立っち。
イタチごっこ
追いかけっこで、
母、疲労困憊、
募るイライラ。

溜まったストレスは、

「おりゃッ！！」

オムツ投げ合戦である。

「うぶッ！結構痛いぞッ」

ええもちろん。
本気ですもの。

こうして育児は私の人格を崩壊させる。

「てぇりゃぁッ」

主人を標的に、
ストレス解消。

「これも必要必要」
優しい主人でよかったよ。
人格崩壊を認めてくれる。

ただし、

「ギャンッ！」

もちろん主人も崩壊している。
よって、私も痛みを伴う。

顔面に当たったオムツ、
紗花の前にころこりん。

転がったオムツを、
夫婦で、
「さぁちゃん、ちょうだい！」
手を差し出す、
と…

「おしッ！！」

母の勝利。

「ちょうだい！」
何度やっても母に手渡す。

ただし、
夫婦の合戦を、
「おい、紗花固まってるぞ」
震えて見ていた。

震えが止まったら、
初陣。
参戦させてやるよ。

DJ紗花

最近、
趣味嗜好主張もはっきり、
強い自我が芽生えた。

「これ、ダメね」と、
紗花的オモチャ(リモコン及びスマホ)を
取り上げる。

と、

「ウゥッ！！！！」

手足をバッタバタ動かして怒る。
返せッ！！！！って感じで。

「なんて癇癪持ちけ」

誰に似たのか、起こりっぽい…。

はぁぁ～…。

お空を見上げれば、
ツバメさんたちが、
第二期生たちの卵を温め、
一期生たちは元気に飛び回っている。
これもせっせと、
親ツバメたちがエサを運び、
飛び立つ訓練をさせたからだ。

「ウゥッ！！！！」

クルゥッ！！！！
ポッポッポッポッ、

あぁぁ～…。

紗花の嘶きで鳩がビックリ。
巣から飛び立った。

しかし、
まぁ、なんせ元気が一番。

さぁ、ガンバって躾ようっと。

「じぇいッ！」
ダメなもんはダメなんじゃッ！！！！

ウゥッ！！！！
(だって面白いんだもん)

DJ紗花