ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

御招霊 盂蘭盆会

2014-08-14 | 産前修行
お盆だ、
墓参りだ、
里帰りだ、

というわけで、

両親、兄夫婦と私たち家族揃って、

妊婦「お酒、飲むんでしょ?」

飲まずに「帰ります」とは言えないのが、
松郷家、

実父「じゃ、そろそろ行くか」

Let’s 鯛や

先祖供養を兼ねた大宴会。

もっぱら話題は生まれてもいない娘のことで、
前回ブログで紹介した兄の英才教育法がまた、
出た。
ので、
詳しく兄のその教育方針について調べてみた。

それは、

“Zero to Three”

というらしい。
え…と、
つまり、
どんな子でもIQが高くなるって?

そのために環境を整えてあげるが大事だッ!っていう、
ゼロ歳から三歳までの教育スーパー英才教育法のこと、
…らしい。

そんなウルトラな子を育てて、
親の私はウルトラの母…って、

集中力三分?

そんな事は書いてない。
え…と、
妊婦「この状態で大学の講義を受けるって?」
臨月で大学に行けってか?

それから…と、
腹に話し掛け、一日20冊読み聞かせ、
リアルな犬猫の擬声語音を聞かせて、
良い食品を食べてさせ、
フィンガーペイントに、
ティッシュを破らせて、
数を数えさる。
(詳細カット)

実母「あら、私やらせたわよ」

元・保育士(当時、保母)さん曰く、
幼稚園で園児たちにやらせていた、
らしい。
…で、
妊婦「私と兄ちゃん、なわけ?」
兄「…」

まぁ、IQにも両親遺伝の限界というものがあるだろう。
それに、個々の興味がどこに向けられるか、にもよる。
私の話で申し訳ないが、
私の幼少期は、もっぱら絵を描いていた。
おもちゃで、
何が欲しいの?好きなもの言いなさい、
と言われて、
小さい私は、
「これ…」
持ってきたのは、
100円の真っ新な落書き帳と、
色マジックと色鉛筆だった。

総合計500円にも達しない品々である。
その反面、兄は、
「これが欲しいぃーーッ!!」
おもちゃ屋さんの前で買ってもらえるまで
「買って、買ってぇーッ!!」
とタンタン踏んで大暴れ。

もう…根負けするしかない両親。

しぶしぶ高価な、
乱暴に振り回せば、
すぐぶっ壊れそうな、

しかも、

すぐ飽きて、次の興味に走りそうなおもちゃを買い与え…、

妹の私は、というと、
「ほんとに、これでいいの?」

これでいい、ではなく、
これがいいのであって、

落書き帳を使い果たらしたら、
チラシ裏の真っ白なものを掻き集め、
落書きお絵かきを一人楽しんでいた。

一人遊びが好きな私を悲観した母は、
「ぬいぐるみとか、お人形さんとか、遠慮なく言っていいのよ…」

せめて、意のままに動くお友達を作って欲しかったらしい。
「おまま事セットとか…」
しかし、小さい私はそれらにまったく興味がなかった…。

興味があったのは、

「まぁま、書いてぇ」

母の絵だった。

しかし、母は元来のめんどくさがりで、

若かりし母は、
「じゃ…」
私の差し出した白いキャンパスに、
「クレヨンでめちゃめちゃに、描かれ」
結局、母が手を出すことはなく、
私がぐちゃぐちゃに色を塗った。
赤、青、黄色、緑、紫、
兎に角、
ぐちゃぐちゃ。
白いキャンパスを様々な色で覆い付くし、
覆い尽くされたぐちゃぐちゃを今度は…、

「はい」

黒のクレヨンで塗り潰す。
下の色が見えないくらい。
ぐちゃぐちゃは、
美しくほど黒い。

幼い私には、母が何をしているのか、
まったく分からなかった。
だって、
折角のカラフルなぐちゃぐちゃが、
…真っ黒だもん。

ふいに、

母が黒色のクレヨンから、
ボールペンに持ち替えた。
そして、
まるで、
ボールペンを魔法のスティックの様に動かして、
ペン先で「ぴ、ぴ、ぴ…」と黒い部分を削って、
無数の線を描き始めた。

浮かび上がったモノに、
幼い心は躍り上がった。

「わぁあ、すごい!」

漆黒の闇から生まれた、
色とりどり、鮮やかな、

「花火…」

だった。

後々、その技法がエッチングだと知った。

母は母なりの独自英才教育を私たち兄妹に施していたのだ。

教育って、
それで良い…と、
私なりの結論である。

そんなこんなで、
食って、呑んで、

主人が私の実家に泊って、
墓参りして…、

お盆が始まった。

ご先祖様、
ようこそ。

ゼロ歳スタート?

2014-08-13 | 産前修行
健診に行ってきました。

38週目に入り…、
分娩監視装置で赤ちゃんの様子を探る事に、

看護師さん「わぁ、張ってますね。痛くないんですか?」

痛いんですよ、かなり。

お腹の中で、
ヒップアタック、
夜中、目を覚ますくらいのキッキング、
えいッと繰り出す頭突きが、特に痛い。

もう前駆陣痛が始まっているんじゃないか?
と思い始めて二週間…

どうなん?
先生「やっぱ、ちいさいな…」

げッ、
前回より小さなっとるやんッ。

2660g

どいうこと?

「まぁ、推定だから…」
前々回の体重を引き出され、
「ほら、前々回から比べたら、大きくなっている」
ジェスチャーで比例グラフを示して頂き、
「もうちょっと下がってきたら…」

で、

まだ生まれません。

まぁ、元気ならいいにか、ね。
という感じでエコーは終わり。

妊婦「先生…むくみ酷いんですけど…」

先生「…」
むずんと、
私の足を押してみて、
「これくらい、大丈夫。全然大丈夫、酷い人もっとひどいから」

妊婦「ええぇ!??そ、そうなんですか?」

す、すみません。
私、贅沢な妊婦でした。

確かに、
何も食べられない、
何もしたくない、
「水分は取ってよ」と言われて、
何も飲みたくないんです…って、妊婦さんがいた。

おしっこの回数は?

一日、酷い時は一回だって。

それに比べて、
私…、
妊婦「何?」
毎日電話掛けてくる主人に、
毒付いてストレス発散して、
そんな私の毒付きに対して、
主人「ん、元気な証拠だ」
と喜んで毒を受け入れ、
また明日と電話を切る。

なんて有難い主人と、
妻は内心思っている。

巷妊婦に対する認知度は低いにしても、
主人「だって、わからんもん…」

これから妊婦育児の知識を、
高めれば良いというもので、
無事生まれてから、
主人の育男力を高めようと思っていた。

ら、

健診から帰って、
寛いでいたら、
ぶるるるうん。
兄夫婦が来た。
兄「お前、ゼロ歳スタートだぞ」
妹「は?」
何の事?
つまり、
ややが腹の中にいる段階で、
教育は、もう始まっている。
兄「腹の中にいる時に(妊婦が)何を勉強するか、で(将来が)決まる」

いたよ、
ここに。
教育パパが。

「モーツァルトを聴かせて…」

妹「…(ーー;)」

って、兄ちゃん…、
絶対にモーツァルトとか聞かないでしょ?

それにさ、妊婦って、
勉強どころじゃないし、
胎教に良い曲って、

私、寝ちゃうよ…。

自分のことじゃないから、
好き放題言ってるけどね、

父「娘に、将来、何をさせたいんだ?」

って、お父さんまで…。

娘「私の時お父さん、何してくれた?」
ねぇ、お母さん。
母「何もしてないわよ」
オムツだって替えたことないし…。

早く生まれて、
出て来い来い、
って言っても、
思い通りにならない我が子に、
将来どうのこうのさせたいと、
勝手に願っても、
言うことを聞くはずがないし、

私と主人のDNAを考えて、
それほど立派な子が産まれるはずもなく、

立派過ぎても、対処に困るし…。

先生「生まれても小さいけど…」

妊婦「私も小さい(148センチ)ですから…」

小さい体で元気いっぱいなら良いんだよ。

将来、未来は、
自分で決めなさいって、
それだけかな。

散華の如く~鬼の天下取り~

2014-08-11 | 産前修行
塩川「大殿様…蘭丸が可愛くて可愛くて…」
最初は子供と、
と侮っていた。
しかし、
鉄砲を持たせれば、呑み込みが早く、
長槍の腕は、あの兄をもしのぐ勢い、
軍師としての手腕も目も肥えて来た。
帰蝶「可愛いだけならいいが腕も勘も良い」
少し殿から離れてくれないと、
私も、内々の話がしにくい…。
「過ぎるは、時に脅威である」
塩川「大殿様以上に大物にございます」
帰蝶「赤白鬼以上とはどんな化け物か」
殿の開花は十の時。
沢彦様との出会い、
そして、平出様が、
殿を目覚めさせた。
出会いとは、偶然にして必然。
神のイタズラにしては過ぎる。
塩川「森の…お父上様も恐ろしい方でした」
帰蝶「あぁ、実に恐ろしき化け物であった」
殿と互角か、それ以上の化け物。
殿に長槍を教えた、人物である。
「可成様が亡くなって早12年…蘭が五つの時であった」
狙い打ちだった。
そして、
鬼の親は、討死。
哀しいかな、それが宿命。
鬼の物語は、それで終い。
鬼の天下取りなど、ない話である。

臨月

2014-08-07 | 産前修行
臨月に入って、
健診は一週間に一度になりました。
看護師さん「お腹、張ってますね」
わぁ、パンパン。
妊婦「そうなんです…一日何度も張って張って…ちょっと苦しいんです」
胎児が重くなって、
持病の腰痛、
恥骨痛、
足の付け根、
残尿感、
で苦しみ、

さらに、

ガンッ、
ガンッ、

「それと、せんせ…あの、子宮の辺り?が、時おり痛いんですけど」

先生「子宮?」

妊婦「なんていうか、この子が頭突きしてくるって感じ?」

エコーで確認。

先生「あぁ、もうこんなに下がって」

頭で子宮口を広げるので、
ずきん、
ずきん、
痛みが生じます。

痛いので、
もう出て欲しいのですが、
推定体重は?

「2670g…少し小さいけど、あとは陣痛待ちだな」

ってことは、
あとはもう、
娘次第ってことです。

もう出ていいってよ。

出でよ、娘ぇ。

って、出てくるイメージトレーニングをします。

胎児が、
くるんと、
出やすいように胎内の形状に合わせて、
回ります。

通常呼吸から、腹式呼吸に切り替えましょう。

はい、
鼻から吸ってぇ、
お腹がぽっこり、
膨らみます。
そして、
口から、
「ふぅー…」
吐く。

時間をかけて、
ゆっくり、
吐いてぇ、

ヨガ、ですね。

痛みから解放されて、
リラックス出来ます。

朝は二時間ヨガって、
昼間は呼吸法の練習。
一日、延々とヨガです、ヨガ。

出産が究極のヨガって言った意味、
分かりましたでしょ?

兎に角、
人生の苦しみから解脱なんですよ。

さて、陣痛が始まったら、
「深呼吸」

んで、

陣痛が強く出たら、
「とにかく、吐く」

呼吸は止めない。
吐けば、自然と、
入るからって原理です。

余計な力を入れずに、
苦しみ痛みを抜いて、

おなかの赤ちゃんにも十分に酸素を送って、
「ウン」
イキむ。
そして、
短促呼吸「ハッ、ハッ、ハッ」

で、何時間もそれを繰り返して、

“おんぎゃぁ~”

無事出産、のはずです。

これら呼吸法を、
延々とイメージトレーニングして、

トレーニングし過ぎて…、

陣痛の夢を見てしまった。

ぼこんぼこんと、

娘に蹴られて陣痛が始まり…。

夜中、お腹のハリで目が覚めた。

妊婦「あの、もう暑いんで、早く産みたいです」

先生「あぁ、そうだよね」
って、
先生と共感出来る部分って、
暑いってところだけだと思うけどね。

兎に角、
リラックス呼吸法で陣痛の痛みを逃して、
スルー、ポンで、
生まれることを、

切に、願います。

陣中見舞い

2014-08-05 | 産前修行
うだるような暑さのため、
妊婦は気弱になっていた。

妊婦=むくみ、という方程式は身を以て学習したさ。
しかし、こんだけすんごいむくみだとかなり萎える。
ガクッと、
下を見れば、
…お腹しか見えないので、
御辞儀して見よう。
足は、ぞうさんだ。
ちょっと、
ぞうさんの足を親指で押してみ。
ぷにゅ…、
しばらくは指の跡が消えません。

妊娠してるんだから、
「仕方ない…」
で、
簡単に済ませられるかいッ。

「もう産みたい、出てきてぇ…」と、
腹の娘のために、せっせとおさがりを持って来てくれる従妹にぼやいたら、

「私、産後の方が(むくみ)酷かったよ」と、
産前むくみ産んだら終止符…をあっさり否定。

え!?そうなん?

知らなかった…。
産後むくみまであるのか。
足も凹むが、心も凹む…。

凹んだ私を励まそうと、
義母様が、
どどんと、
うちで作っている、

スイカ二玉と冬瓜を持って、
陣中見舞いに来られました。

「元気そうな顔を見れて、良かったわ」

娘の元気な姿はまだお見せできませんが、
お腹の中で元気いっぱい、すこぶる快調、
蹴りとパンチの胎動が激しく繰り出され、
腸がぼこぼこと刺激され、
おかげさまで、快便です。

有難いこっちゃ。

しかし、
この暑さで膀胱の方は
ちょろちょろと…です。

胎内水分羊水量が増える妊婦にとって、
これまた辛い。
出したいのに、
出ない苦しみ。

妊娠って、苦しいだけか?
妊婦に救いってないのか?

何のための苦行か?
何のための試練か?

腹の娘が無事生まれたとして、
最初は「可愛い」だろうが…、
そんな娘も反抗期は憎ったらしい。
さらに、思春期に入れば、

10月10日よりちと早かったが、
苦しみの末に、
無事に産んでくれた母に対して、

「ねぇなんで、私を産んだの?」なんて、

痛烈な言葉を母に投げて、母を傷付けた事もあった。

逆になんで、こんな言葉を投げ付けられなければならないのかと、思っただろう。
涙を堪えて、苦労を乗り越えて…、

「退職して、楽したかったのに…」

娘は、母を楽にしないように、
プログラミングしているのではないか?

計ったように娘の妊娠に合わせて、
定年退職してくれた、ありがとう。

そして、

義母様も嫁のため、
せっせと、
スイカをこさえる。

「また一層大きくなったわね」

私のお腹を撫でて言う。

えぇ、この、スイカまるまる一玉、
ゴックン、
呑み込んだくらい、デカい腹です。

実母「私ン時、こんな大きかったかしら…」

娘息子を授かった時の記憶、
すっかり忘却しております。

スイカのようにデカい腹の中は、
脂肪50%
水分25%
胎児25%という比率でしょうか。

もしかしたら、
脂肪と水分量に誤差があるかもしれません。
ヨガストレッチで
おしっこを出すと、
一キロは違います。
娘が大きくなっているのではなく、
ただの水デブなのかもしれなせん。

まぁとにかく、
むくみ解消に、
スイカを食べましょう。
「いっただきまぁーす」

ちなみにスイカは90%が水分です。
その栄養は、カリウム(利尿作用)、
カルシウムにマグネシウム等など、
天然ミネラル豊富なウォーターメロン。
私のようなスポーツドリンクが苦手な妊婦には最適かと思います。
ただデカい妊婦でも…、
胎児が成長するに従い、
食欲が減反します。
胃が圧迫されて、
「もう…う、気持ち悪い…」
満腹感の前に胸焼けが来ます。

スイカもそれほどガツガツ食べれません。
ので、
おりゃ、おりゃ、おりゃと
カット、カット、カットで、
半分冷蔵庫半分冷凍庫に入れて冷やして、
ちょこちょこと、小出しに食べています。

特に、冷凍スイカは、
ガリガリクンをイメージさせ、
シャリシャリと、結構うまい。

ただ、二児の母である従妹に、
「(お腹の子に)大丈夫?そんな冷たいモノばかり…」

注意されましたので、
ほどほどに致します。

兎に角、

暑いですので、

皆様、体調はくれぐれも、
お気を付けて下さいませ。

追伸、
孫の誕生を心待ちする母たちは、

「これ、娘のやつなんですが…」

母が私の御宮参りの晴れ着を持って来た。
少々襟元に黄ばみが見えるものの、
変わらず美しい状態なので、
娘が生まれたら着せようと、
両家で相談して決めました。

結婚という両家の一大イベントが終わってしまったら、
もう両家で集まる事も少なくなるだろうと思っていた。

でも、

こうして娘が授かったら、
いろいろイベント増える。

それが、私には嬉しい。

もうすぐ、
お盆ですね。

私に、この命を授けて下さった、
じじとばばと、
そのまたじじとばばへ、
さらに、じじとばばへ、

「ありがとう…」

ひがぁし、幸之ぉ山ぁ~

2014-07-31 | 産前修行
10ヶ月目に入りました。

主人「ねぇねぇ、横向いて」
妊婦「え?」
ぴよと、横を向く…と、
主人「お相撲さんみたい」
妊婦「あ?」
主人「幸之山ぁ~」
勝手に四股名を付けて、
「じゃぁ」
って、帰ったわ。
妊婦「…」
My木刀、磨いておくから、
首…洗って待ってなさい。

さて、昨日、
健診でした。
この日は、担当医師がご不在で、
代わりの先生が診て下さいました。
が、
(ちょっとぉ、眉間にシワ寄せて…、何々?)
しかめっ面で、何度も何度も、
エコーの中の娘を診ています。

(あの…先生?娘に、何か…あの、問題でも?)

ドキドキ…、
最近、お腹が張って、
動悸が激しくなって、
これって、やばいの?

それに…、
この日は特に待ち時間が長かった。
なかなか進まない診察に、
でっかい腹を抱えて、
ぐったり、
ソファに横たわる妊婦を見て、
付き添いの母「ちょっとぉ、妊婦だからって…」
くどくど、
「もっと、可愛い恰好出来ないの?」

って、どこに37の可愛い妊婦が居るんじゃ。
このクソ暑い最中、
妊婦に可愛さを求めるなッ!
「私の時はこんなヒドくなかった」
って、
まて、私…そんなヒドいんか…?

「あ…」
一時間が過ぎた頃、
私の診察番号が表示された。
「じゃ」
母の愚痴の届かない所へと行って、
私は読書に集中、集中。

待ち時間で読んでいた本の中に、
こんな不吉な台詞が、

「期待するんなよ」

二度三度、出て来た。

これは、何かの暗示か?
私妊婦に対する言葉か?

「期待して、ガッカリってことがあるからな」

って、
まさかそんなぁ、

デジャーブ。
エコー台で、
内心パニクル妊婦「せ、先生。あの、最近、お腹が、グゥウウと張って痛いんですけど…」
もしや、早産?
今日から入院?
先生「10ヶ月なら、そんなもんですよ」
妊婦「え?あぁ…そうなんですか」
って、
じゃ、先生、
そのしかめっ面、何け?
先生「小さいな…と、もっかい測るね」

頭の大きさから割り出して、

「あんま、変わらんか。ま、多少誤差はあるから」

って、なんや、
やっぱ小さいんかいッ!

何度も、何度も、
私、言ったよね。
「小さッ」って。

でも、でも、
「標準です。小さくない」って、
言ったじゃんッ!

測り直して、結局、
2255g。
まぁ、いい数字…。

私の中では、
もう…暑くて、
早く出したい。
早く産みたい、
産みたいの…。

なのに、

小さい。

2400g以上にならないと…、

でも、まぁ、小さい娘は元気だし、
入院の手続きもほぼ完了してるし、

もう少しだけ、妊婦してまぁーす。

花…有限なる命に宿された、無限の力

2014-07-29 | 産前修行
娘に…と、戴いたおもちゃなのですが、

「うわぁお、この音色…」

ころん、
と転がすと、

“ぽろりん、ぽころん”

音が鳴ります。

「懐かしいぃ。私、持っていたよね?こういう音の出るおもちゃ」

ころんころん、

アヒルの水兵を倒して、
音を鳴らして確かめる。

実母「よく覚えてるわね。あんたの持ってたヤツ、ダルマよダルマ」

思い出した。

ダルマさんが転んだ。
で、転ばせる。
でも、

“ぽろりん、ぽころん”

音を鳴らし、
ふッと、
立ち上がる。

倒されても、倒されても、
奮起して立ち上がる子で、

おきあがりポロンちゃん

娘の心にヒットするかは、
ちょっと分かりませんが、
母たる私には大ヒットの、
アヒルの水兵さんでした。

“ぽろりん、ぽころん”

私が生まれてから一歳か、二歳まで鳴らしていたでしょうか?
ぽろんちゃん。
今どこで音を鳴らしているか転んでいるかは分かりませんが、
私の記憶には残っていた。

「あぁ、あの真っ赤な…覚えている」

ポロンちゃんを好きで鳴らしたか?
ただ倒すだけのおもちゃだったか?

そのおもちゃが好きか?嫌いか?
と、そういう感情的な記憶は、
全くありませんが、ただただ、

「懐かしい…」

お腹の子を前で、

“ぽろりん、ぽころん”

鳴らすと、

娘が音に反応する。
いや、もしかしたら、
私の感情に揺られて、
動くだけなのかもしれない。
生まれたら、鳴らしてくれるだろうか?
もうすぐ、水の中の真っ暗な世界から、
光溢れる世界に産まれ出る日が来るね。

母として願う事は一つ。
宿された命をただ長く、
ただただ何度も咲く花のように、
生き抜いて、生き切って欲しい。

有限なる生命に、
宿された無限力。
いずれは、この地に御返しをしなければならない体、
美しい魂の花を咲かせる子に育って欲しい。

人を思いやり、そして、慈しみ、
与えられた命を大切に出来る子に育って欲しい。

こうあって欲しい、
あぁなって欲しい、

母の願いは尽きぬ。

天に召された佐世保の母も、
そう願っていたのではないかと、
切なくなる。

命とは…、

やはり、

尊く、

愛おしい。

ただね、タルト。
これさ、新しい命のために、と集めた私の妊娠乗り切りグッツなんだけど…。
ヨガマットに、ヨガポールに、美尻クッションに授乳クッション。

新しい命のためのグッツが、
じいちゃんのゴロゴログッツに変わってる…。

女ってもんは…、

2014-07-25 | 産前修行

暑い…

暑い…

暑い…


皆様、いかがお過ごしでしょうか?

そろそろ私も、妊婦歴10ヶ月。
お腹のデカさとこの暑いさに、
うんざり、参っております。

妊婦が暑いと、
腹の子も暑い。
よって、日中は胎動も静か。
トドかアザラシかは良く分かりませんが、
一匹がごろりんと居間を占拠、
ぐったり横たわっております。

胎動が激しくなるのは、
兎角涼しい夜か夜中で、
うにゅ~と、
体を伸ばして来ます。
おぉ、早くもヨガに目覚めたか?
「猫のポーズでもしてるのか?」と、
思うほど、お尻を突き出してきます。

しかし、

「ちょっ、ちょっと、痛…痛い…」

突き出し過ぎです。

さらに、

どん、どん、

「あッツ、うげッ」

将来ナデシコか?
かなりのキック力で…、
大変足癖の悪い子です。

内臓圧迫され、
どっくん、
どっくん、
動悸が激しく、
胃か圧迫され、
結構辛いのが、
この時期だそうです…。

「げッ、やばいッ」
下がっていたお腹…つまり、
胎児が降りてきたのですが、
産休に入って、ゴロゴロする事が多くなり、
復活しました。
お腹もツンと上がって参りました。
…ただ、
やっぱり、早く「出たいッ!」のか?
子宮に対する当たりは強く、
ズンッ、
「イタッ」
胎盤に頭突きして来ます。

丁度この時期の胎児は、
“快不快”を体で表すようになる、と言いますから、
感情を体で表現するのは良い事ですので、ほっかっておきましょう。
いずれ、
辛辣な言葉で心を表現できる日も来るのではないか…と、思います。

さて、
腹の子も私も起床4時半。
おろ、
タルトも起きてきました。
 ↑
朝食です。

日中は暑いから、
妊婦は、朝日も昇らぬうちから太陽礼拝、
体の動くうちに一時間ヨガっておきます。

ヨガっている間に、
両親が目を覚まし、
朝食と掃除タイム。

諸々片付いたら、
第二ラウンド。
一時間はヨガって、
ぼーっとして…、
読売新聞の編集手帳を書き写して、
ぼんやりしたら、
ランチタイムです。
飯を食ったら眠くなり、
三十分の仮眠を取って、
ストレッチ…と言っても、
ヨガポール(筒状の棒)を、
ゴロゴロと転がして、
遊んでいるだけです。

マットの上で、
ゴロゴロ…、
ゴロゴロ…、

「まぁ、見苦しい妊婦…」
なんて、思わないで下さいね…。

結構、大変なんです…この時期。

入浴して、
「でけッ」
腹の出っ張りチェック。

しかし、
まだまだ、ちっちゃい、ちっちゃい。

実母「もっとデカくならないと、ダメよ」

妊婦「えぇ…」

よく二人も産んだね…お母さん。

予定日まで、耐えれん。

しかし、
実母「アンタね、産まれてからが、大変なのよ」

女って、忍耐で妻になり、
試練鍛錬で母になるのね。

妊婦の休日…

2014-07-22 | 産前修行
妊娠9ヶ月で産休に入って…、
妊婦は疑問に思った。
妊婦「妊婦ってさ、何してんの?」
実母「私、ずっと寝てた」
妊婦「あ…そう」
つわりが出産まで続いた母の体験で、
あまり参考にならなかった。
ので、調べてみた。

リラックス休息安息運動、
というものが大切らしい。

ので、休んでる。

お休みがとっても大事な時期にも関わらず、
主人がお中元を持参して実家に遊びに来た。
しかも、来るなり…、

ぐぅ…

腹を鳴らした。

早く、この腹の虫を治めねば、
冷やし中華を作っていると、
実父「お」
アウトドア派の父の自慢が始まった。
「どう?」
婿「美味しいぃす」
ダッチオーブンで特製サクラチップの燻製。
卵の燻製から始まって、
ししゃもと餃子の燻製。
加齢臭+男臭に混じり、
香ばしい香りが漂ってきた。
ぱくり、
妊婦「美味しいぃ」
褒めるから、
調子に乗る。
実父「来週も来るのか」
妊婦「うん…来るけど」
そうかそうか、
来週のメニューを考えておかねば、

って、
なんで、主人を持て成しとんねん。

ちなみに、この日、
主人がなんで来たか?
チャイルドシート取付式である。
妊婦「大丈夫、これ?」
かなり心配だったので、
ダイハツまで行って、確かめた。
主人「さすが、プロ」
妊婦「…」
さすがに、
チャイルドシート取付のプロが、
常備在中しているとは思えん…。

まぁ、いい。
ぐらつきがなく、しっかり固定されているのでOK。
次の目的地、兄の職場にGo。
実家の家庭菜園で枝豆を収穫、
それを持って…、

私の、前に前に突き出た腹を見た。
兄嫁「…。男の子?」
みんな、そう言う。
でもね、
妊婦「先生、付いてないですって」
兄嫁「ふぅ~ん」
妊婦の腹に疑いの目を向けたが、
こればかりは、
出て来て、しっかり、股間をじっと見ないと分からない。
妊婦「ちょろっと可愛いの、付けて産まれて来るかもね」

そう言ったものの…、
もし、ちょろっと付いてたら、
実母「どうすんの、全部女もんよ」
親戚従妹から続々と集まってくる女子用のお洋服に、
おもちゃ…、
妊婦「構わんちゃ」
ふりふり着せとけ、
きらきら遊ばせとけ。
わからん、わからん。

ちなみに、
いっぱい、いっぱいの賜りモノ、
一か所にまとめて置いておいた。
ら!?
パンパースの隣で眠るタルト発見。

おめぇのじゃねょ…。

産後を心配して、
実母が腰楽美尻クッションを買ってくれた。
わぁ~い、座ってみ…、

おめぇのじゃねぇ…て。

腹の子ばかりが構われ、
至福の添い寝も出来ず、
しかも、このムシ暑さ、
悶々とする愛猫は、
「にゃぁ、にゃぁ」
夜泣きする。
寝室の前で、
私が起きるまで、
延々夜泣きする。

もともと夜行性の猫である。
二時間おきに、夜泣きする。

授乳の予行練習か?
授乳っていっても、
三時間おき、だぞ。


まぁ、昼寝するから良いとして、
話を戻すと、

この日なんで、主人がわっざわざ、
大沢野から藤木くんだりまで来たか?
主人「髪が…」
伸びたのだ。
二、三か月前から、私がバリカンで整えるようになった。

美容室に行くよう薦めたら、

「めんど。結婚したら、どうでもよくなった…」

あん?

「これって、離婚の原因にはならんぞ」

そんなぼさりんこ頭を隣においておけるかッ!

というわけで、

うぃーー…ん、

妊婦が刈り上げるようになった。

刈り上げてみると、
妊婦「…(ーー)」
結構面白い。

私もともと、凝り性で、
納得行くまで、やっちゃう性質(たち)で、

それに、
子供がちっこいうちは、
私がカットしてやろうと思っていたので、
練習台だ。

練習台を見て、
義父様「んまいもんだぁ」
義母様「あら、いいじゃない」
褒められたし…。

ついつい、
私って、
バリカンセンスあるんじゃね?
って、錯覚が生じて、

メンズヘアというモノに興味が湧き、
主人の顔、その造りはそっちのけで
ネットで片っ端からイイ男を調べて、
バリカンカット、するようになった。

実験台「上の方、大めに梳いて」

私の腕が気に入ったようで、
喜んで、ちょこんと座って、
テルテル坊主、
刈られている。

里帰り中の妊婦は、
こんな感じで、
出産を待っている。

早よ、
出て来い、
出て来い。

兄弟と、兄妹

2014-07-19 | 産前修行
実家に兄が来ました。
前回、
兄とあったのは確か、
妊娠中期の6月だった。

兄の所カーコンに山川のアイスの差し入れを持って行き…、

私のデッカイ腹を、
妹「兄ちゃん、見て見て」
見せると、
ひと言…、
兄「すんごいぜ」
妹「…」
なんかこう、もうちっとだけ長い言葉か、
心のこもった労いの言葉が欲しかったが、
とっても短い言葉で妊婦の腹を片付けた。

思い起こせば、にゃろッ、腹が立ってくる。、
今年の正月、
妊娠検査薬で妊娠が発覚した後、
兄嫁「想像妊娠でも反応が出るんだって」

え!?

マジで?

実兄「なんだ、妄想か…」

いくらやや子が欲しいからって…、
そこまで妄想想像膨らませるかッ!

そして、
妊娠後期に入った今、
ん、と腹を突き出し、
妊婦「聞いてよ、体重10キロ近くも増えて…」
大変なんだよぉと訴えようとしたら、
実兄「そう言われてよう分からん」
軽く流された。

実は、兄のところは、まだ、なので、

妊婦というものが、
分かってないのだ。
ちなみに、
妊娠初期はあーだ、
妊娠中期はこーだ、
妊娠後期は…と、
イチイチ細かく説明するのも面倒だし、
知りたいと思うなら、自分で調べるか、
体験者にそれとなく、
マタハラに成らないよう配慮しながら、
やんやり聞いたらよかろう。

が!?

無知とは、時に恐ろしい。

「産まれる時、こう、パカッと開くんか?」

んなわけ、あるかいッ!
ロボット大戦でよく見られる、コックピットから、
うぃー…ん、
ガチャコン、
「生きていた…」

なんて、私の腹からやや子が出てくるかッ!

一応、
ドラゴンボールに登場するピッコロ大魔王みたいに、
口からではないにしても、
「うおぉぉぉぉ~…」と、
頑張って、
産むわい。

まったく、
妊婦「兄ちゃんさ、産まれる時、お母さん…大変だったんぜ」
実兄「そんなことないちゃよ」
あっちゃよッ!
妊婦「私ン時は(破水←兄に説明しても分からんと思うからカット、母子ともに危険だったことも省略)、あっという間だったよ、ねぇ?」
と、説明するものの、私も記憶無し。
出産の苦労を鮮明に記憶しているのは、
生みの親とそれを見守る父だけである。

兄の時は三日三晩出そうで出ない、
ぐりぐりぐいぐい、
陣痛の繰り返しで、
さらに、

産婆さん「お父さんが妊婦を甘やかすからよ!」

出ない事をキツク叱責され、
無関係無辜の父トバッチリを喰う。
内心、父はこう思ったはずだ。
怒って出るなら、
初めから怒ってるってば。
父「あん時の看護婦、きつかったのう」
実兄「…。ふぅ…ん」

身に降りかかる災難ではないので、
さらりと他人事のように聞き流し、
ハーゲンダッツ抹茶を美味そうに、
喉に流し話題を、スルゥと変える。

こんな兄ちゃん…
嫁「ながやぜぇぇ」って、
次の日、電話で主人に訴えたら、
主人「兄妹って…、いいなぁ」
嫁「はん?」
ってかさ私、
そんな微笑ましい兄妹愛、語ったか?
ちゃんと私の愚痴、聞いてた?

つまり、えっ…と、
男兄弟の二男坊が、
もし、
妹がいたなら、
あ~んな事や、
こ~んな話が出来るんだぁ♪って、
勝手に幻想を抱き、夢想してない?

時おり…じゃないな、度々、
夫婦間で大きな溝を感じる。

妊婦「私一人で、頑張る…」

ツーツーツー(通話終了)。