ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

銀山温泉

2012-08-31 | 山寺~銀山~上杉の旅
二日目、銀山温泉です。
旅館では、はいからさんがお出迎えです。
「はかま姿、似合いそうだね」と言われました。

…。どっかの剣客と間違ってないか?


さて、荷物を置いたら、街並み見学です。











ちゃんちゃん。

山寺山岳修行、慈覚大師円仁様の旅ッ

2012-08-30 | 山寺~銀山~上杉の旅
はい、山寺です。

さ、つべこべ言わず、登りますよ。


おっ、白龍が降りてきましたね。
何のお告げでしょうか?


奥ノ院隣の三重塔に白蓮が咲いていました。
泥沼の中でも汚れず美しく花咲かせるところから、
清浄の花といわれますね。


凛とした姿が、美しいですね。
蓮は、好きです。

だから、私、ひつじ草(睡蓮)なんですけどね。


修行は、険しいです。
大人でも、階段厳しッ。
子供には、もっと厳しッ。
で、
途中、立ち止まって、泣いている子がいました。

「うぇ~ん、か~えぇ~りたいよぉ~ッ」

だがな、
帰る道は、結局、己の足で下山するしかねぇんだ。
かぁちゃんがおめぇ負ぶって下山したら、
とにかくあぶねぇ。

と、言い聞かせて、

「うん」

結局、母の手を借りて、涙を拭いて、
己の足で踏ん張って、頑張って、
人生高みを望んだ後、下山していた。

えらかったぞ。

下山したら、
健脚の私のふくらはぎが、パンパンです。

「ふぃ~、一休み、一休み」By 松尾芭蕉

初日、山寺でしたぁ~。
ちゃんちゃん。

お休みさせて頂きます。

2012-08-27 | お知らせ
「どこへ行きたいですか?連れて行きますよ」と言われて、
遠慮のう、山寺に行きたいッ!と答えてしまった。

~閑さや岩にしみ入る蝉の声~By 松尾芭蕉
で、有名な山形 立石寺。

ずっと、ずっと、行きたい!と思っていた所なので、
行って来ます。

その間、ヨガ教室、ブログ更新をお休みさせて頂きます。



ヨガ教室、開講6年半、
ブログ開設から5年半、
こういう世界にいると、
神社・仏閣に誘われる。
寺で花嫁修業させられ、
修業が修行に変化する。

前世、坊さんやっとったんか、
御先祖御縁の霊線って、
あるんやな…。

散華の如く~出せぬ兵、突けぬ槍~

2012-08-26 | 散華の如く~天下出世の蝶~
実兄が、弟の居城を攻め落とす、兄弟合戦になる。
三河に居られる義兄様…信広様が弟を打つなんて、
帰蝶「まさか、そんな事、な…」
信長「いや、ある」
森「今、城を離れては成りません」
信長「フン…」
苦虫を噛むが如く仏頂面で、
ガジッ、山女魚を噛み潰した。
大義も名分もない兄弟戦が面白くないようで、やるせなさを噛み締めていた。
ガシャッン、乱暴に箸を置き、グッと握った己が拳を見つめていた。
森「しばしの辛抱かと存じます」
辛抱されているのは、可成様も同じで、彼は信濃に城を構えておられた。
美濃内乱、尾張攻め…次は、信濃北陸攻めと続く。何としても、それを阻止しなければならない。だから、危険を冒して、尾張に来た。信濃の盾になって貰わねば困ると、
信長「…で、しばし、観光?」
森「さぁ…」小さく笑って、盃を傾けた。
帰蝶「観光料が高く付きましたね」
可成様にお酒を注いで、
「あの槍は、大変なお値打ちにございましょう?」
森「値打ち定めるは、その手にございます」
盃を高くし一礼し「忝い…」と、口にした。
帰蝶「…。はやく戦が終わればいいのですが、母の事も、気に掛かります」
森「その…」言うか、言うまいか迷われ、重い口を開いた。
「時に、小見方様ですが…」
可成様は、我ら母の話を切り出した。
帰蝶「母…母の事で、何か?」
森「御実家にお戻りになっておられます」
帰蝶「明智城へ…?」
森「動けないのは、明智様も同じです」
父は妻の身を案じ、小見方を明智に戻した。その事で従兄弟は、義龍勢に援軍を送れずいた。

散華の如く~一子相伝 人間無骨~

2012-08-25 | 散華の如く~天下出世の蝶~
それでも、信長を尾張に残した。
それは、将の器が備わっているからこそで、長可様もそれを認めた。
その証が、あの十文字槍だった。
殿は十文字槍の柄に『人間無骨』と名を刻み、可成様の思いを大切になさっていた。
※可成様は長良川の合戦後、正式に信長の家臣として迎え入れられます。二人の、この出会いから数年後、“森の鬼”と恐れられる森 長可(池田の娘婿)と、織田軍師にして小姓、信長の寵童 森 蘭丸が誕生します。信長は、森家の家督を継いだ次男 長可に槍を譲っています。その槍を持ち、
森「刺す」
抜かずして「同時に、左に捻る」
グィと小さく腕を回して「致命傷…」表情一つ変えず、殿に殺陣(たて)を教えていた。
殿は、教わった事を感触が掴めるまで練習なさる方で、
そろそろ…と、可成様がチラリと日の傾きで刻限を量ったが、殿はそれを無視。
まだまだ…と、可成様を付き合わせてしまっている。
参ったな…という仕草で、私を見た。助け船が欲しいようだが、彼を引き止めた。
帰蝶「殿、夕餉の支度を調えてございます。可成様もご一緒に、」
私は、可成様の真意を伺いたかった。
森「…」
今宵泊まって頂こうと女中に長可様の膳を用意させ、寝所も整えた。
その夕餉の席で、
信長「美濃には戻れぬであろう」
しばらく、尾張で持て成すおつもりのようだ。
だが、可成様は数日中にここを立つと申された。
森「三河の動きが気に成ります故」三河を探りに行くと申された。
信長「三河?」
森「戦は尾張に留まらず、飛火しております」
可成様の仰る通り、義兄 義龍の手は三河まで及んでいた。
三河は尾張が動くのを待っていた。
殿が美濃に援軍を送る。手薄になった隙を突き、尾張清州城を攻め落とす、そういう算段だと言う。しかし、それは…。

散華の如く~兄弟契りの十文字槍~

2012-08-24 | 散華の如く~天下出世の蝶~
可成様は十文字槍の使い手だった。
森「こやつが申しております。振ってみよ、と」
殿にご自分の槍を殿に渡した。
槍はずしりと、かなり重いようで、
信長「…」
一瞬、殿の身が沈んだように見えた。
しかし、態勢を整え、一突き。
シュ…ン
空を切る音が木霊した。
可成様はその余韻が消えるまで、耳を澄ましておられた。
木霊が消えて、二つの空が一つに戻った時、
意を決したように、
森「古来、刃刀は主を選び、斬る者を定めん」
と緋色に金の唐草、長柄の十文字槍は殿に差し上げていた。
信長「うむ」
十文字槍の柄を掴み、感触を確かめ、天を貫いた。
まるでどこか異国の海王神、その雄々しい御姿に、可成様も満足げに笑った。
それにしても男のやり取りとは面白い。不器用というか、無骨というか…。
交わす言葉は少なく、しかし、お二人の間にしっかり何か生まれたと、私は感じた。
兄弟、師弟のような…何か深い繋がり…絆。
殿が、実兄実弟に求めた絆を、可成様に求めたのかも知れない。
家督争いで弟を失い、人質に差し出された長兄と離れ…その兄の面影を可成様に重ねていた。
この時、長兄 信広様は松平竹千代(後の徳川家康)殿との人質交換に出されていた。
それは、三河抑止のため。
信長「なぜ、俺が尾張で、兄が三河なんだッ」
次男坊 信長にとっては納得行かぬ所だろう。自分を人質に出さない事に憤慨していた。
しかし、次男坊の課せられた使命は美濃平定。丁度この時、私は殿の許へと輿入れした。
美濃を私で抑えた形となる。
息子兄弟を犠牲にした、信秀様と平手様の策略だが、この知略の最大の欠点は、
いつ兄弟で刃突き合わせるか分からない緊張状態に置かれているという点である。

散華の如く~槍術稽古~

2012-08-23 | 散華の如く~天下出世の蝶~
それに、この戦…面白くないのだ。
勝ち戦にわざわざ味方せよと脅しかける義兄が、とにかく、好かん。
負け戦の、高みの見物も性に合わん。しかし、老体は動くなと言う。
動きたくても、動けぬこの状況下で、
帰蝶「と、殿…」悪い癖が出た。
信長「つまらん」
何かせよ、と可成様を見た。
森「では…」
可成様は、スッと立ち上がり、
「お相手仕りましょう」両拳を作り、
グッと刺す真似をして、にッと笑った。
信長「よし、付いて参れ」
森「はい」
帰蝶「ちょ…、殿?」一体、何が始まるのかと「あの…私も参ります」
反物をくるくる巻いて、
「え…?」
巻き終わった反物をひょいと取り上げられた。
森「これ、使ってもよろしいですか?」
信長「良きに計らえ」
帰蝶「はぁ…」
その後、私への賄賂の品はボロボロ…見せしめにされていた。
森 可成様…飄々として、さらりと冗談で返す。全く何をお考えか読めぬ方であったが、
殿は、そういう影のある彼の、腹に一物ありと言った風体が気に入ったようだった。
まるで子供のように、
信長「なぁ、教えてくれ」と、槍の名手に指導を仰ぎ、
森「もう少し、右手前に構えて」
名手は惜しげも無く、殿に槍術を教えていた。
信長「こうか?」
嬉しそうに槍を構え、
ズッ、反物を貫いていた…。

散華の如く~退屈じゃのう~

2012-08-22 | 散華の如く~天下出世の蝶~
森「婿殿の力を借りては、父の面目丸潰れというもの」
父の威厳を保つため、戦には出るなという、
かと言う、殿の性格から義龍側に絶対に付かぬ。
どっち付かずの構えを取るのは不本意だが、
信長「相分かった」
殿も了解し、出陣は見合わせられた。
だが、納得行かない。
可成様は一体、何をお考えなのか?
戦を知らせて、戦に出るなと足止めする、彼の真意は?
彼はどっちの味方なのか?
父 道三か、義兄 義龍か?
我ら尾張の敵か、味方か?
そして、土岐氏族を追放した道三の娘である、私の敵か、味方か?
帰蝶「…あの、新吾…いえ、弟たちは?」
当然、戦に駆り出されているだろう。
しかし、末の弟は…、
森「末 新吾様は、美濃関に居られます」
帰蝶「関…」縁ある寺がある。
父は、新吾を出家させた。それは、斎藤家存続のためであり、
義龍に家督を譲るつもりなど微塵も無いという事の表れで、
差し違えてでも義龍を止めるという父の覚悟が見て取れた。
この事実は、父の最期の戦を物語るものだった。
父は、予見していた…義龍の乱を。
だから、私を尾張に嫁がせた。
美濃を尾張に、義兄よりも殿に、私を託したのだ。
殿も、それは分かっていた。
信長「ふぅ…ん、動けぬとなると、」
今、援軍出せば、矛先が尾張に向けられる。
義龍戦は絶対に避ける、と成ると…「暇だのう?」と可成様を窺うように見た。
殿は退屈が、お嫌いだった…。

散華の如く~宣戦布告~

2012-08-21 | 散華の如く~天下出世の蝶~
帰蝶「ど…、どういう事にございますか?」
森「見ての通りに、ございます」
義理回状…つまりは、宣戦布告状を父に突き付けた。
帰蝶「い、戦…?」
義龍は、父 道三を打つ。故に、
信長「援軍を送れと?」
森「左様」
信長「下らん」
父子ケンカ戦を握り潰し、贈られた品を、
ガッシャーン
柱に当てて、破壊した。
帰蝶「と、殿ッ」
殿は、この手の買収が嫌いだった。
「成りませんっ。義兄様を敵に回しては…成りませんッ」
何としても、お止めしなくては…。
信長「支度せい」いきり立って、
帰蝶「殿ッ」とととと止まらな~いッ。だだだだ誰か、殿を止めしてぇ~。
森「時期尚早か、と存じます」
信長「あ?」
森「動かぬが得策…それに、」私を見て、一瞬、目を細めて、
「“濃姫”様の立場を、お考え下さい」そう言って、目を伏せ、少し頭を下げた。
信長「…」
帰蝶「私の、立場…」
娘婿としての大義名分を果たすなら、当然、父に援軍を出さねばならない。
しかし、この状況下では極めて不利。負け戦が目に見えている。
義兄の味方をすれば勝利、しかし、義父に背く事になり、娘婿は裏切り者となり、美濃と尾張の和睦協定は解消される。
そして、私は美濃に強制送還…道三の娘として、死…。
今、尾張が動いては、成らぬ。
信長「援軍は要らぬと?」

散華の如く~父子絶縁状~

2012-08-20 | 散華の如く~天下出世の蝶~
彼は氏族存続のためにこれを機に、斎藤家の傘下に入っていた。
森「この度は…」信秀様と平手様の死。そして、信長の家督相続を聞き付けた兄 義龍が尾張の偵察のために、彼を寄こしたのだろう。年齢二十代後半くらいか、落ち着いた感じを醸し出す。胆の据わった方というか…殿と対等に話をなさって、
ゾクッ…
彼と目が合った。まさに、慧眼の士。氷柱のように冷たく鋭い目だった。
森殿は「これをお納め下さい」
美濃焼の抹茶碗を信長に、私には反物を持って来ていた。
賄賂?買収のつもり?
信長「ふぅ…ん」と、焼き物をクルリと回し、繁々と見つめていた。
帰蝶「これは、“伯父上”からに、ございますか?」
反物を、そ…と取り出し、体に当てた。
森「いえ、“義兄 義龍様”からにございます」
信長「合わん…」
森「は?」
信長「好かん。焼き払え」
帰蝶「な、何を言っておられるのです?折角、戴いた品を…」
殿は、この手の賜り物がお嫌いだった。
信長「贈答寄与は、誉れて初めて感謝に値する」
帰蝶「なッ」なななな、義兄様に戦仕掛ける気かッ!?
「ももも森殿にも、ぶ、ぶぶ無礼であろう。もももも申し訳な…」
森「ふはっははは」大笑いして「私も、姫には少々地味かと思うておりました」
信長「であろう?」にッと笑って、
森殿も笑った。
森「失敬…」
彼は、反物入れの底から、
する…と隠し文を抜き取り、殿に見せした。
信長「姑息なマネを」
はら…と文を開くと「…義理回状?」
父と子の縁を切るという、絶縁状だった。