ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~楽市楽座、金の道~

2013-11-30 | 散華の如く~天下出世の蝶~
「私、殿の御人形になるつもりは毛頭ござません」
殿の脇差を、
信長「ぬ?」
抜き取って、
トンッ、殿を御座から突き落とした。
帰蝶「ここから降ろしなさい」
私は降ろしてもらって…、と。
殿の脇差を抜いて、
「抜きなされ」
殿に真剣を向けた。
最初は、何が始まるのかと、
野次馬共は静観していたが、
信長「面白い」
これもまた一興と、
殿が太刀を構えた途端に、
“やれやれぇ”
野次で応戦、囃し立てた。
真剣の立会ではあるが、
もちろん、
手加減して頂き、結果、
軍配は、私に上がった。
「流石は美濃。強いのう」
帰蝶「この様では、金華は落とせませぬ」
ざわわと小牧衆がざわつく。
それもその筈、今度の敵は、
小牧の向こう、金華である。
信長「ならば、如何にすれば良い?」
帰蝶「金の道を、作りなされ」
信長「金…」
帰蝶「金の廻る真っすぐな道」

散華の如く~天岩戸の、神隠し~

2013-11-28 | 散華の如く~天下出世の蝶~
担がれ、背負われ、
わっしょい、わっしょい、
揺れる台座が怖い。
早う、早うこの時間が過ぎてくれまいかと、
天を見る代わりに殿を見たら、
褌男たちを煽り、笑っていた。
帰蝶「仕方のないお人…」
私もここでは、微笑むしか…なかった。
御堂から出て、境内を三週した後、
やはり、殿の合図で、
褌男の舞が止まった。
信長「目を瞑っておれ」
帰蝶「え?」
朝日が放つ浄光が真っ直ぐに、
御堂から出た私を照らし出す。
「あッ」
眩しさのあまり、
私は瞼を閉じた。
天照大神なのか、
大日如来なのか、
橙の光りが、私を包む。
実に温かい光であった。
「御来迎…」
私に光が集まるように、
民は一斉にひれ伏した。
信長「鏡を忘れておったわ」
それで、分かった。
何の意味なのか…、
帰蝶「何とも大掛かりな寸劇にございますね」
私としたことが、殿の寸劇に一役買ってしまった。

散華の如く~如何に思われましょう?~

2013-11-27 | 散華の如く~天下出世の蝶~
そこへ、
うぁああ~と、褌一丁の男たちが、
“おぉ~まんまぁ様、まんまぁ様”
帰蝶「ひやゃぁあ~」
わわわ私を取り囲み、
汚い褌一丁野郎共は、
「神輿?」を運んだ。
信長「ほれあづち、乗れ」
ののの乗れ…って?
帰蝶「こ…これに、でございますか?」
漆黒の牛車もどきに、異国の椅子が乗っていた。
「今度は私を突き落とすのでございますか?」
明らかに、行幸に使う御車を真似たものだろ…、
「ぎゃッ!?」
無理やり、中央御座(ぎょざ)が乗せられ、
「こここ、ここは、御神体が乗る所にございましょう?」
信長「構わぬッ、ほれ」
わっしょい、わっしょい、
帰蝶「ひぃぃ」
ふんどし、ふんどしがぁ、
ひらり、ひらり、
私の目の前で舞っている。
男たちの斯様なふんどし姿を、
「神様仏様ぁあ…」
この姿を如何に思われましょう?
愚か人間とお嘆きになりますか?
それとも、
人間の真の姿に、
微笑ましく思って、頂けますか?
私は手を組み、天に祈り捧げた。

散華の如く~降臨祭 御開帳~

2013-11-26 | 散華の如く~天下出世の蝶~
殿の暗示にまんまと引っ掛かるのは、
ドンッ
どうやら、私だけではないようで…、
ドンドンッ
帰蝶「な、何の音にございましょう?」
外をこっそり覗こうとしたら、
信長「なぁに案ずるな」と、止められた。
ぶぁさぁッと、私に赤いマントを着せて、
「うむ、似合うぞ」
帰蝶「え?」
信長「ほれそこ、立っておれ」
帰蝶「立っておれって…ここ」
信長「たわけッ。人に穴を見せる仏が居るか」
帰蝶「しかし…」
信長「こっち、向かんかッ」
帰蝶「そんな事言われても」
観音様にお尻を見せて、
信長「もっと、威厳持たぬかッ」
威厳って言われても、畏れ多い。
御仏に喧嘩打っているような…。
こっそり、ちらりと後ろを見て、
観音様のご機嫌を伺うおう…と、
信長「おどおどするでないわッ」
帰蝶「一体これ、何のおつもりにございますか?」
殿の、意味が分からない…。
信長「黙って観て居れ」と言われて、黙っていたら、
とんでもない事になっていた。
殿の合図で、本堂を開き、
御仏の降臨、御開ー帳ー。
外では女たちが群がっていた。

龍ー神ー降ー臨ッ

2013-11-25 | 日記
嫁ぎ先の家の、
まったく私的な事で申し訳ないのですが、
坂を上って、すぐって所に家があります。

噂には聞いていました。
「風の強い所だ」って。

噂で想像していた風と実際の風が、
あまりにギャップが激して、
主人に、こう嘆願しました。
「実家に帰らせて…」

すると、

“成らんッ”

こういう主人です。
どうかと思います。

それはさておき、風に話題を戻すと、
噂で聞いて想像するその噂の基準は、
大凡自分の想像なので想定外が多く、
実際の風を体感してみると怖かった。

ゴゴゴゴゴッ
地鳴りが聞こえたかと思ったら、
ンゴォーーーーーーと、
ものすんごい龍神が通るんです。
いや、通るってもんじゃなくて、
龍ー神ー降ー臨ッ!
って、
龍神様が天から勢いよく、
地上へと突っ込んでくる、みたいな?

もちろん、
「ぼぉ~や、良い子だ寝んねしなぁ~、今も昔も変わりなく母の恵みの子守歌ぁ」
って、その坊やが呑気にデンデン太鼓を持ってて、
優雅に龍に乗ってるオープニングが昔あったけど、
今の龍はそんな事出来ない。異常な気性で無理だ。

さて、
龍に愚痴を言っても始まらない。
仕事は、すでに入っているから、
実家に帰ります。
しかし、
車庫の入口に重しが…。
こういう時どうするか?
義父様「シャッター開けてあげる」と、
開けて頂き、
義母様「気を付けてね」
嫁「はい、行ってきまぁ~す」
ぶぉんとエンジン点火、
用意、GOッで、
義父様と義母様に見送られ、
風を切って実家に帰ります。

やれやれ、龍神様の隙を抜け、
ようやく猫仙人が居る実家へ。
すると、一通の、置手紙が…。
「なになに?」読んでみると、

当方両親とも、
風に至り重症、

はい…と。
どこでも、
カゼの被害は、
甚大でした…。

皆さまも、体には、
ご自愛下さいませ。

散華の如く~…して、あづちよ~

2013-11-23 | 散華の如く~天下出世の蝶~
この時はまだ、あづちは、存在していない。
帰蝶「あづちという地も、存じ上げませんか?」
信長「また、夢の話か」
帰蝶「…えぇ。少々、気になって…、」
私たち武将の妻は、嫁いだ土地の名を冠し、
城の名を頂き、また、渾名で呼ばれていた。
本名で呼ばれる事は、極めて少ない。
本来なら、私も尾張方と呼ばれる所、
殿の御配慮により、尾張に居ながら、
美濃国からの姫、濃と呼ばれていた。
元は、殿の、
“のうのう…”
私を呼ぶ時の口癖から始まった名で、
いや、もしかしたら、この時すでに、
殿の意図的があったのかもしれない。
“美濃は、そなたのモノよ、濃”
つまり、
いずれ尾張が美濃を制す…という、
家臣衆への暗示なのかもしれない。
暗示といえば、
帰蝶「夢の中で、知らぬ子らが私を“あづちの方”と呼んで、」
少年2人が私をあづちの方と呼び、
私を、メカタから、救ってくれた。
信長「夢でも子らに囲まれるか」
帰蝶「子らに囲まれるよう仕向けるは、殿にございましょう?」
信長「して、あづちよ。筅の母となったか」
帰蝶「筅丸の母は、ただ一人にございます」
信長「ふぅん?」
帰蝶「その…稽古は、私が付けまする故、お許しを、」
信長「結構。好(よ)きに計らえ」

散華の如く~さぁ…知らんな~

2013-11-22 | 散華の如く~天下出世の蝶~
信長「よう踊ってくれた、濃」
そう言って、笑っていた。
腹の中では、何を思っているのか…。
ただ…薄らと、不気味に笑っていた。
実際、小牧より犬山が欲しかったはず…。
本来、不本意、煮え繰り返っておろうが、
笑っていた。あの時から、ずっとずっと。
可成様との、あの夜から、犬山城だった。
なのに、犬山を断念し、小牧に拠点を移した。
犬山が、そう易くないと分かったからである。
戦の砦を設けるとなれば、
地元衆が黙ってはいない。
新たに拠点を築くともなれば、
地元民を追い出すことになる。
戦の前に、一揆制圧。
血と命が無駄に流れ、
始末が悪い。だから、
帰蝶「私を観音に仕立て上げるなど、なんという罰当たりな」
信長「知らんな」と、とぼけて、
帰蝶「こんな大掛かりな芝居(狂言)、誰が信じましょう?」
信長「すでに、ここの女らは、そなたに帰依、祀っておる」
帰蝶「一夜限りの観音菩薩、人は仏に何を求めましょう?」
信長「さぁ…」
何が起こるか、楽しみなのか?
気味が悪い。ただ笑っていた。
帰蝶「…殿」
信長「ん?」
帰蝶「あづちの御方…とは、如何なる方にございますか?」
夢で呼ばれた私の名を…訊ねてみたが、
信長「あづち?さぁ…知らんな」

散華の如く~仏心、本より空~

2013-11-20 | 散華の如く~天下出世の蝶~
帰蝶「う…ん、ぁ…あ」
熱…、息が…出来な…い、
“濃、濃…”
呼ばれて、体を揺すられ、
「はッ」と目が覚めると、
未明に起きた事変と、
殿の首は消えていた。
首の代わりに、私は、
殿の手を握っていた。
信長「また、うなされておったぞ」
帰蝶「…」
悪い予感を振り払うように、
殿の手を、パパッと祓って、
視線を下げた。すると、
殿の、赤いマントが、
私に掛けられていた。
「こんな所に閉じ込めるからにございます」
信長「こんな所は、なんたるバチ当たりか」
帰蝶「ふ…」深く息を吐き、
御本尊様にお伺い立てると、
生駒でも泣く、泣いても無く、崩れても無い、
なんら変わり無い、観音様がそこに居られた。
一つ、変化があるとしたら…、
帰蝶「こんな所に、大穴あけて」
信長「仏心、本より空」
帰蝶「空の頭を丸め込み、寺を乗っ取ったのございますか?」
信長「寄進が増えようと持ちかけたら、ほいほい乗ってきた」
つまり、女の救済、乳デ観音様を作り、
ここ小牧の民を味方に得ようと考えた。
帰蝶「私も、殿に踊らされましてございます」

飛騨高山散策…神様も笑ってる

2013-11-19 | 飛騨高山散策
どこかで絶対、
神さん見てる。

仕事を頑張れば…、
ご褒美が頂けるぅ。
美しい紅葉を見て、
買い物して、帰宅。
無事帰宅したら、
さらなる大仕事が待っています。
腹を空かした主人にメシを食わさねば…、
と思ったら、
義母様「お帰りなさい」
救世主様が現れました。
嫁「ただいまぁ、お土産です」
お土産を渡ししました。
すると、どうでしょう。
義母様「大変だったでしょう?」
とカニの御裾分けと、
義母様の手料理がぁ♪
嫁「きゃぁお、頂きますッ!」
ありがたや、ありがたや、
二階に大量食材を持って運び、
作り置きしたカレーを温めて、
カニの身解し、
みそ喰らって、
銀杏を焼いて、
「義ー母ー様。美味しいぃ!」
手料理を堪能。
夫「…。いつも食っとるから」

ありがたみの薄い主人です。

お腹と心を満たして、
さぁ…お風呂入って、
さっぱりして、ね…
にょ…と突き出た主人の足。
妻「何?これ?」
まっさかぁご飯作って片付けてだよ。
お風呂入ってさ、ゆっくりお休みって、
そういう展開に成らない、普通?
夫「ずっと運転してた」
妻「で?」
代わるって言ったのに、
拒否ったの、誰よ?
「ヤッ、絶対ヤッ」
私も疲れてると、
断固拒否すると、
こんな事を言い出します。
夫「いやぁ~、櫛喜んでもらって良かった、良かった」
あれは、賄賂かいッ!
妻「ち…」しぶしぶ、マッサージ…。
夫「良い嫁貰ったぁ」
妻「マッサージのために結婚したんかい」
マッサージなら、掛かり付けの接骨院か、
若くてかわいい子ちゃんにしてもえぇ!
夫「だって、家にプロ居るんだよ。行く必要ない」
妻「金をとる」
夫「こっすい」
妻「黙れ」
夫「最初(私を)見た時、出来るなとは思ったけどここまで出来るとは」
タイ古式マッサージまで出来ます。
本場タイで、お勉強して来ました。
「気持ちいぃ、くぅ~、利くぅ」
やっぱさ、神さんって見たんだよな。
頑張ったら、ほら、こういうプレゼントみたいなのが、貰えるっていうか。
考えと方向性は時にシンクロしますが、
気持ち良さげ主人に同意は出来ません。
妻「あ…そう、ふんッ」
ヨガで鍛え上げた筋肉を総動員、一点集中、
憎しみを籠めて、指圧してやりましたが…、
夫「女にしちゃ力あるから丁度良い」
この憎しみが丁度良かったらしいです。

ふぅ…、疲れた。
トータル二時間、
妻「げ?もう10時だぁ、寝る。もうやぁ」
ツタンカーメンになって、布団かぶって、
「おやすみぃ」
寝たら、もう朝だ。

朝から、
夫「ご飯、食べよ」
妻「まだ出来てないッ」
てんてこ舞い。

そんな新米のてんてこ舞いを見て、
きっと神さん、笑ってんだろうな。

飛騨高山散策2

2013-11-19 | 飛騨高山散策
兎に角、日曜8時半。
急いで、実家へGO。
そして、
父「おぉ、悪いのぉ」
  ↑
 全ッ然ッ、申し訳なさそうに見えません。

さて、勝手口から、堂々主人と入って、
パソコン起動、
印刷用紙セットで、
ドンッ。
娘「お父さん、チェックして」
父の最終チェック入ります。
これが、なかなか手強い…。
緊張の一瞬…と、
チェックの途中ですが、
夫「ねぇねぇ」
横やりが入ります。

タルトの抱っこを強要。
写真を強制。
妻「あのね。私…仕事に来てるんだけど」
主人、タルト抱いて、
夫「はい」
チン、としています。

しかし、
このチンというのが、問題です。

なぜ、チンとしていられるのでしょう?

1、我が母とお話するに、内容尽きた。
2、父娘のやり取りが職人真剣モードで、怖かった。
3、これ、良いと思った。

答え…3、です。

父娘の仕事のやり取りを見て、
私が父の支持でデータを修正、
パチパチ、クリッククリック、
結構大変です。
しかし、
傍目からは、
夫「これ…」
ゾクッ、
来たぁ。
妻「何?」
夫「教えて」
妻「ヤ…。私のをみて簡単そうに見えた?」
夫「うん」
…結構、大変なのよ、教えるのも。
妻「自分で勉強して…」
っていうと、
両親が、ケチねぇ。教えなさいよ。
皆私の敵です。

イヤッ

「もうぉ。私、これ以上仕事増やしたくないのッ」
今の所、義父様からもすでに仕事頂いております。
夫「ついでに、」
何のついでか、
全っっく、分かりません。

そんなこんなで、
なんとか父の仕事を終えました。

「うわぁい♪」
終わった終わった。
で、
良い天気だし、ドライブ行くか。
というわけで仕事帰りに高山へ。
飛騨そば食って、
飛騨牛寿司食って、
アイス舐めて、
みたらし食って、

腹ごしらえに、
国分寺です。

美しいですね。

ここはどこ?

城山公園です。

懐かしいぃ。
おっと、

お稲荷さんですね。

新酒が出来たようです。

高山銘酒、氷室を義父様のお土産に、せんべい買って帰りました。

仕事を遣り遂げると、
お天道様から紅葉の恩寵(プレゼント)。
主人からは、
柘植久志(櫛)のご褒美貰って、ご満悦。


椛(もみじ)を見てる時…、
夫「目、きらっきらだね」

こういう自然の美しさが、
なによりで、大好きです。