奇跡への絆

図師ひろき

心の過疎

2011年03月18日 23時06分56秒 | Weblog
 宮崎の約8割は山です。
 中山間地は、そこで暮らす人にとってかけがえのない生活の場であるとともに、神話や神楽に代表される文化を育み、伝えています。

 県が平成20年に実施した集落の現状に関する調査結果によると、約7割の方が、今後さらに集落機能は低下すると回答されており、医療、買い物、交通など利便性の理由から約6割の方が集落の生活に満足していない状況です。

 このような中でも、そこに住まわれている約7割の方々が、今後もそこに住み続けたいと回答されていました。

 過疎化、高齢化により地域で日常生活の利便性が低下し、住民の負担感が増加する…それに伴い集落共同作業や相互扶助への意欲が低下し、心の余裕がなくなる…

 これを防ぐために日之影町では、今後存続が危ぶまれる113集落を「水源の里」と定義することで、町民みんなで上流域を守る意識が醸成され、集落支援員が定期的に水源の里に足を運ぶことになったことが

「まだ見放されていない。」

「私たちを見てくれている。」

 という住民の安心感を生むことに繋がっています。
 過疎化に拍車がかかる理由には、住民が“あきらめ”や“不安感”を募らせ、地域の“魅力”や“誇り”までも失われることのなり、心までも過疎化しつつある実態があります。

 住み慣れた地域で人生をまっとうしていただくためには、保健・医療・福祉の充実はもちろんのこと、山の暮らしを守ることは、水源確保、洪水防止、国土保全、河川水質維持など尊い存在意義があることを広く理解していただくことが大切です。

 心の過疎を生まない見守りと小さい声も見放さない議員活動を続けます。