日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「花陰の奥処に浮かぶ」推敲 

2015年03月28日 | 日記
 前回の歌は、最後の「たそがれの色」が、落ち着きません。空洞のような場所に、白々とした夕日だけが力なく浮いて見えるという、空虚な感じが本意です。
 視線を絞って緊張感が高まりながら、最後の場所の空虚さが、光の淡さでさらに虚ろになっている、焦点のない脱力感を出したいと思います。

したばえに さしいるひかり はなかげの おくかにうかぶ うつろのあわき
下生えに さし入る光
花陰の 奥処に浮かぶ
うつろの淡き

(夕日が真横からさし入って、木々や花々に隠れた下生えを照らし、何もない潜まった空虚な空間に、白々とした光が力なく浮かび上がっています)

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