やや時期遅れながら、春先に急に暖かくなったころの歌を、『くりぷとむねじあ歌物語』『くりぷとむねじあ和歌集』の「六の巻、終り」より、再録します。自分でも気に入っている1首です。
水が温み、風が和らぎ、華やぎの近付く予感が漂うと、自分が季節に相応しくないような、かすかな物悲しさを覚えます。その物悲しさも、仏の柔らかい慈光に、優しく接受されている気がします。
おおかわの ぬるむみなもに かぜなぎて ほとけのごとき はるひのゆらぎ
大川の 温む水面に 風凪ぎて 仏の如き 春日の揺らぎ
(よく晴れて風もなく、暖かくなった春の昼下がり、大きな川の水面が、仏像のような黄金色にゆらいでいます)
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日守麟伍ライブラリ
くりぷとむねじあ歌物語
くりぷとむねじあ和歌集
古語短歌への誘い
水が温み、風が和らぎ、華やぎの近付く予感が漂うと、自分が季節に相応しくないような、かすかな物悲しさを覚えます。その物悲しさも、仏の柔らかい慈光に、優しく接受されている気がします。
おおかわの ぬるむみなもに かぜなぎて ほとけのごとき はるひのゆらぎ
大川の 温む水面に 風凪ぎて 仏の如き 春日の揺らぎ
(よく晴れて風もなく、暖かくなった春の昼下がり、大きな川の水面が、仏像のような黄金色にゆらいでいます)
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