“念ずれば通ず”といわれるとおり,その場面に出会う日がやって来ました。
その場面とは,ハエがクモに捕食されているところです。いくぶんかわいそうなのですが,これが生物界の現実ですから,きっちり記録しておく必要があります。
2月末,夕方,しごとから帰って来て,マンサクを確認しました。すると,例のハエがクモの糸に絡めとられ,無惨な姿でぶら下がっていました。頭部が凹んでいたことから,既に体液は抜き取られているようでした。
写真を撮っていると,近くにいたクモが死骸に近寄って来ました。このクモの被害に遭ったのでしょう。
しばらく死骸にくっ付いた状態でいました(下写真の②)。そうしてそこを離れて,「ここだ」と決めた定位置に移動し,静止しました(下写真の①)。
後日見かけた話をしましょう。
同じ種のクモが巣をつくって,獲物を待ち受けていました。そこに,飛んで来た昆虫が引っ掛かったらしく,肉団子状になった塊りを食しているのを目撃しました。
獲物になった昆虫の正体はまったくわかりません。翅も脚も確認できません。
小さなクモにぴったりサイズの合う小さな獲物がいるのです。小さな昆虫は小さな天敵に狙われます。それが自然の摂理です。クモがいる場所には,獲物にされる昆虫が飛来する,これは間違いのない生物的事実です。