自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その261)

2013-08-24 | ジャコウアゲハ

間もなく2化を終える(らしい)ジャコウアゲハが,我が家の庭『アゲハ庭園』に飛来しています。

8月21日(水)。一頭のアゲハがウマノスズクサを探し求めて,草に前肢を触れながら飛び回っていました。たまたまそこを通りかかったわたしは,その動きを注視しました。ウマノスズクサに触っても,感覚毛が正確に,敏感にはたらいていないようで,じつにあいまいな行動を繰り返しました。何度も触りながら,別の葉に飛んでいきます。さらには,別の草に移っていきます。

そうしているうちに,食草のすぐ横に植えているレモンの葉に脚を載せて確認をしたのです。おもしろいことが起こりました。そこで産卵行動が起こったのです。腹を曲げて葉の裏にくっ付けるしぐさをしました。この行動は,感覚毛の機能のファジーさとしてこれまでにも触れた観察事実と一致します。

ジャコウアゲハが飛び去ったあと,ほんとうに産卵が行われたか,確認しました。やはり,卵が見つかりました。感覚毛がレモンから間違ったシグナルを受け取り,個体に間違った行動を促したことがはっきりわかります。

ふつうなら,目にしない,目にできない風景です。この日の観察から学べること,それは観察は事実を見逃さない注意深さがいのち,という点です。

 


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