古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

〈ゴルフ会員権〉

2024年04月16日 23時42分49秒 | 古希からの田舎暮らし
 ぼくはゴルフをしません。だからゴルフ場のことはよく知りません。いま本を読んでいます。岩波新書で、佐藤誠という大学教授が書いた『リゾート列島』という本です。この本の出版は1990年4月になっています。バブルの絶頂期に出版されています。
 日本中がバブルに翻弄されていたときに、冷静にその現象を見ている学者の眼に感動しました。
「ゴルフ会員権」もバブルに舞い踊ったようで、その部分を引用してみます。


 どこのゴルフ場建設においても、開発をスムーズに速くするために2~300人もの「特別縁故会員」なる各種「縁故」者が必要のようである。各レベルでの議員、行政関係者、用地とりまとめの世話人たちが、会員権市場でも相場の金額と当初入会費との差額を疑似キャピタル・ゲインとして懐に入れている。
 会員権は法的には有価証券ではなく、単なる民法上の債権にすぎないので、一口いくらにするかは開発サイドの胸先三寸できまる。大阪市能勢町でのケースでは、この縁故権が3000万円で売り出され、土地を売った旧地主の何人かが「話が違う」と騒いでいるという。ある人は土地を売るときの口約束では一口800万円でと言ったといい、別の人は、「ワシは1300万円と聞かされていた」という。甘い話は府の開発許可が出るまでの話で、後は話が変わってくることが多い。
 現在大阪府の会員権相場は平均で4000万円というから、業者からしたら約1000万円のうまみがあるじゃないかということだ。大阪府下では18ホールのゴルフ場建設に約200億円かけても、4000万円の会員権を1000人に売れば400億が入るといわれる。「このもうけが、開発時のわいろや政治資金、海外の不動産投資に使われている」(『朝日新聞』大阪版1990年1月13日から29日の「偽りの緑・ゴルフ場にみる政治」シリーズ)。
 カネ余り現象の中で融資先をさがす銀行がゴルフ会員権高騰に目をつけ、相場の七割を融資している。水と大気の汚染など何のそのの無謀な開発がまかり通り、「危うい紙切れ」が舞い上がっている。土地と株と第三の資産が会員権で、この財テクの三本柱が現在の「繁栄」を支えている。


 三木の、近くのゴルフ場の会員権もこのバブルに巻き込まれたのでしょうか。
 現在も会員権の売買は行われ、相場がネットに出ています。オリムピック 70万円 / センチュリー三木 155万円 / センチュリー吉川 75万円 / 美奈木 50万円 / セブンハンドレッド 7万円 / どうしてこんなふうに「売買するのか」わかりません。前に老人会でゴルフのことが話題になったとき、ある老人がいいました。「ワシもゴルフしようと思って申し込んでもあかんかった。岡山まで行かんとゴルフできんかった。「まわりにいっぱいゴルフ場があるのに、なんで岡山まで行かなあかんねや、とぼやいたもんや」。 
 
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