日曜日、萌ちゃん・大志くんのそれぞれの一家が、黒大豆の『枝豆』収穫にやってきました。畑でたんまり枝豆を採っていたら、おじいちゃんが畑の草などを燃やしてダッチオーブンで焼き芋をつくってくれました。みんなでアツアツを食べながら記念撮影でーす。秋ですねー。
何気なく図書館で借りていた本を一泊の旅に持っていき、夜中に目覚めて読みました。借りても読まずに返えしてしまう本は多いのですが、この本は途中を40ページほど読み、なぜか最初からもう一度ていねいに読みはじめました。昼は畑仕事や部屋の片づけをして、夜目覚めたときブログを書こうと起きても、気が本のほうにむいてしまいました。
『末期がん宣告を受けとめて』 - 女性外科医の遺したメッセージ ー
著者: 石本 左智子 2002年 エピック社(神戸) 発行
著者略歴 1955年(S.30年) 大阪市生まれ 天王寺高校から神戸大学医学部卒業
1982年 神戸大学医学部第一外科に入局 ⇒ 済生会中津病院勤務時 がん発病
1995年3月29日 死去
30歳代の外科医として大きな病院に勤務する人が、10月に「がん」とわかって手術を受け、新年には余命数ヶ月と宣告され、そしてあの阪神大震災があり、2月にホスピスに移り、3月に39歳で死ぬ。ちょうどサリン事件のあった頃です。
彼女は入院と同時に克明に日記をつけはじめ、医師の処方や自分の思いをつづっています。彼女の残した半年の日記が、父親や友人の手で凝縮されて本になったのは、8年後の2002年でした。いまから10年前です。ネットを見るといまも読み継がれているようです。
がんの「闘病記」は山ほどありますし、特におすすめする本でもありませんが、なぜか村の人の「死」と重なって、ぼくにはこたえる本でした。
人間は死ぬ。どんな形容詞をつけて飾ろうと飾るまいと「死ぬ」。
しばらく、この思いを抱えて、秋をすごします。