日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

目的別飲料水

2010-05-29 21:08:21 | ビジネス
お昼、近くのスーパーに買い物に出かけた。
もちろん、お昼ご飯と夕飯のためだ。
何気なく売り場を歩いていたら、やたらとカラフルな飲み物が入った保冷ケースが目に付いた。
一体どんな飲み物だろう?と思い、近づいていくと・・・。

「グラソーヴィタミンウォーター」と言う、新商品が入っていた。
カラフルと言っても、そのカラフルさは単に「オレンジ味・グレープ味」と言ったコレまでのジュースとは違っていた。
それぞれの飲料水に、目的別のネーミングがされているのだ。
「リラックス」とか「エネルギー補給」、「パワー補給」「二日酔いに効果的」と言った具合だ。
もちろん、色や味だけで「目的別ネーミング」にしているのではない。
キチンと栄養学に基づいた「目的別飲料」となっていることだ。
そのため、余り聞きなれない果物の名前も使われている。
その一つが「アサイー」や「ジャックフルーツ」だろう。
最近流行しているジューススタンドでも、余りお目にかかれない輸入果物が使われている。

ボトルそのものも、コレまでのジュースやスポーツドリンクのようなペットボトル容器ではない。
スクリューキャップも大きく、チョッとずんぐりとした感じだ。
逆に、このようなずんぐりとした容器にしたことで、飲料水のカラフルさとは別に「体に良さそう」と言う感じを受け易くしているように感じた。
何よりも、「ジュース=子供や女性」と言う購買イメージから、男性、特に中年期以降の男性が手に取りやすいような印象を持った。
ボトルデザインのイメージでは、「大人が飲むジュース」と言う感じだろうか?
それも、家庭で飲む「果汁100%ジュース」と言うのではなく、スポーツをした後などスポーツドリンクに、飲み飽きたという人には向いているように思う。

「目的別」と言うことを伝えるために、キャッチコピーも「なにかにキクぜ。」となっている。
6種類の中から、選べば「なにかにキク」と言うコトなのだ。
コレまで、飲料水の市場というのは、「清涼飲料水・スポーツ飲料」が中心で、それに「ミネラルウォーター」や「お茶(緑茶・紅茶・烏龍茶)」が加わってきた。
この商品は「清涼飲料水」ではあるのだが、「目的別」にするコトで、新しい付加価値をつけ、「健康食品的要素」をアピールし、「黒酢」とか「青汁」と言った市場も取り込む可能性するコトが出来るからだ。
その意味で、コレまでとは違う市場を創っていく可能性もあるのでは?と、思っている。