日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

エコロジー社会の驕り?-アマゾンからの声-

2007-05-31 23:02:20 | アラカルト
先日、「バイオエネルギーは、本当にエコなのか?」 と言うタイトルで、「生産のエコと使うエコ」という視点・考えの違いをエントリさせていただいた。
やはりと言うべきなのか、アマゾンに住む人たちからは「バイオエネルギー」に対しての不満・不安の声が出ている。
それが、今日の毎日新聞にブラジル先住民:サトウキビ増産でアマゾン破壊訴えと言う記事として、掲載されている。

ところが、日経新聞にはライオン、洗剤の「環境配慮型」新原料を量産と言う記事が掲載されている。
この記事を読むと、ライオンは業界初「環境配慮型洗剤」によって、業界だけではなくエコロジー企業としても、先鞭をつけたとご満悦と言う気もしてくる。
エコロジー商品生産のための原料が、自然破壊に結びついていると言う、アマゾンの原住民の声は、洗剤であっても同じだろう。
しかし、快適な生活を求め自分たちの目に見えないところでの、自然破壊には目が行き届かないのが都会生活者の姿でもある。

私自身は、エコロジストでもなければナチュラリストでもない。
おそらく、その対極にいるタイプだと思っている(ただし、夏の冷房や冬のエアコン暖房には、体が拒否反応を起こすが)。
実は、地産地消の食料品を購入する最大の目的は、「安くて美味しいから」だったりする。
だからあえてこのような「生産されたエコが、自然破壊の原因」となることに、注目したいのだ。
「サトウキビなどを原材料の一部とするマヨネーズや砂糖(ひいてはお菓子)などが、バイオエネルギー生産のために、値上がりを始めている」というニュースを見るたびに、どこか納得いかないところもある。

同じ日経新聞のWEBサイトに、「エコの壁」(上) 環境問題はなぜ理解できないか――養老孟司さんに聞くと言う連載が始まっている。
企業のエコロジー戦略は、生活者にウケの良い戦略となっているのではないか?という、少し斜に構えた視点も必要なのではないだろうか?

それをマーケティングと言うのか?-JOCのシンボルアスリート制度-

2007-05-30 22:07:26 | マーケティング
朝日新聞のWEBサイトasahi.comに、JOCのマーケティング総収入、100億円突破へと言う記事が掲載されている。
以前から感じていたことなのだが、JOCが言う「マーケティング収入」というのは「シンボルアスリート選手肖像権管理費+広告収入(もしくは、企業協賛金)」なのではないだろうか?
それを何故「マーケティング収入」というのだろう?

JOCが言っている「シンボルアスリート」という制度は、オリンピック出場可能性の高い「強化選手」を対象に、「がんばれ!ニッポン」キャンペーンを実施している企業CM等の出演費をJOCが一括で管理し、その一部を選手に分配金として選手に渡す制度のことだ。
過去何度も、本来個人に帰属すべき「肖像権」をJOCという団体が管理することに疑問視されていたのだが、最近ではシンボルアスリートを蹴って、スポーツマネージメント会社に管理依頼をする選手も増えている。
有名なところでは、水泳の北嶋康介選手、先日東京・丸の内で陸上競技会を行った為末大選手(ともにサニーサイドアップ)、女子フィギュアの浅田真央選手(IMG)だろう。
特に浅田選手のマネジメントをしているIMGは、世界最大規模のスポーツ選手のマネジメント会社である。
選手のマネジメントをしているからこそ、選手の持つ(社会的)イメージや練習環境などを整え、スポーツ選手としての「価値」を高めるようにしているのだ。
ところが、JOCは単に選手の肖像権を管理し、テレビCMなどの出演料と協賛企業からの協賛金を集めているだけなのだ。
これを「マーケティング」と言うなら、私だけではなく企業内で日々一生懸命に「社会と企業・生活者との良い関係」を考えながら、リサーチをし、商品や事業企画を立て、広告を創りだしているマーケターの仕事は、何だろう?ということになってしまう。

最近、あまり良く分からないまま耳障りの良さだけで、「マーケティング」という言葉を気軽に使う企業や団体が多いのだが、このような企業・団体に限って「マーケティング」が分かっておらず、重要(で大変)なところを見ることもなく、事業そのものを潰すことが多い。
JOCも、そんな団体の一つのような気がする。

アマチュアだからお金が必要?-プロ野球の裏金とアマチュア・スポーツの限界-

2007-05-29 22:32:00 | スポーツ
今日、西武ライオンズの裏金問題に一つの決着がついた。
「西武の高校生ドラフト上位2人剥奪」と言う処分になったようだ。
他にも、制裁金などが発生するようなのだが、西武ライオンズが裏金として支払ってきた金額からすれば、少ないような気がしないわけではない。
これで、プロ野球の裏金問題は一つ決着、ということで、プロ野球改革が進むのかは分からないが。

ただ、プロ野球はこれで一件落着かも知れないのだが、トバッチリと受けた?高校球児たちの「特待生制度」は一体どうなっていくのだろう。
そもそも、裏金とは関係のないはずの特待生制度を突然問題にした高野連は、一体何を目的としていたのか?
その答えの一つを、ある書籍が教えてくれた。
それが「アマチュアスポーツも金次第」だ。
ただ、読み進めているうちに、「アマチュアだからお金が必要」という気がしてきたのだ。

その顕著な例が、最近人気のフィギュアスケートだろう。
靴代やコーチ代など、年間で膨大な費用がかかる。
そのための経済的問題が、解消されない限りトップレベルの選手として活躍することができないのだ。
野球は、フィギュアスケート程費用がかからないにしても、草野球レベルで楽しむのでなければ、それなりの費用が必要となる。
すなわち、アマチュアでいる限り経済的負担の多さから、逃れられない状況が続くのだ。
例えアマチュアであっても、テレビCMなどに積極的に登場し、スポーツメーカーとアドバイザリー契約等によって、少しでも経済的負担を軽減させる必要があるのだ。
ところが、アマチュア野球の場合そのようなシステムがない。

「アマチュア」といえば、なんとなく「清廉なイメージ」」があるが、それは見ている側のイメージでしかない。
スポーツとビジネスを結びつけることに、抵抗感を持つ人は多いと思う。
だが、オリンピックなどの世界の舞台で日本選手が活躍するためには、アマチュアを含めたスポーツビジネスと言うモノを考えなくては、様々なスポーツ人口は増えることは難しい。
それは、メダルの期待もなくなってしまうことなのだ。



「墓場まで持っていく話」-松岡農水大臣の自殺-

2007-05-28 22:25:55 | 徒然
今日の午後のニュースは、松岡農水大臣の自殺一色だった。
現職大臣の自殺と言うのは、センセーショナルなことだろう。

「死者に鞭を打つ」気はないのだが、あまりにも問題を抱えすぎる大臣だったような気がする。
大臣となってからは、高額な光熱水費だとか、現在問題になっている緑資源機構の官製談合など、松岡さんが関わった問題は、あまりにも選挙民の気持ちを逆なでした。
もし、大臣としての責をまっとうするというのであれば、変に「ナントカ還元水」などと分かりきった苦しい言い訳などをせずに、キチンと話すほうがベストな選択だったのではないだろうか?
おそらく、緑資源機構の官製談合などで、自分が話すことで自民党なり、自分の周囲に迷惑がかかるいわゆる「墓場まで持っていかなくてはいけない話」があったのではないだろうか?

感情的には、「そこまでの思いがあってのことだから、そっと静かに」というコトになるのかも知れないが、本当は「墓場まで持っていく話」を明らかにすることで、同じような事件を防ぐことになるのではないだろうか?
なぜなら「墓場まで持っていく」ほどの話であれば、それはあってはいけない話と言うことだとも考えられるのだし、今後「あってはいけない話」はどこかで終わりにしなくてはいけないからだ。

企業でも、なにか問題があると隠そうとすることが多い。
「墓場まで持っていく」という、自殺者を出すことがある。
でも、それは企業が社会に対して果たすべき責任を、あやふやにし自殺者に負わせるだけなのではないだろうか?

「墓場まで持っていく話」は、企業でも政治の世界でもあってはならないコトだと思うのだ。

広がる「深夜型生活者」

2007-05-26 22:57:35 | ライフスタイル
今日、友人と少し遠出をした。
そのため、帰りが遅くなり24時間営業の大型複合型ショッピングセンターに寄った。
時間は21時を回っていた。
そこで、驚くような光景を見たのだ。
もしかしたら、私がそのような光景を初めて見ただけのことであって、他の人からすれば驚くような光景ではないのかも知れないのだが・・・。

何に驚いたのか?といえば、夜の9時を回っているにも関わらず、中学生くらいの子供たちが、フードコートに集まりカレーやラーメンといった食事を周囲を気にすることなく、賑やかにしているのだ。
時折、(周囲の大人が眉をひそめるような)大きな笑い声が響き渡っていた。
土曜日の夜、夕食時間と言うには相当遅い9時過ぎに、中学生くらいの子供たちが集まって食事をする、と言うのは、どういうことなのだろうか?
家族で食事をし、家庭団欒と言う時間は、一体どこへいってしまったのだろう?
こどもたちは、塾通いで忙しく家庭団欒は当然のこと、家族で食事をすることなどはできなくなっていて、それが土曜日であっても同じだと言うことなのだろうか?
先日、「家庭力」についてエントリをさせてもらった、が、現実は「家庭力」どころか家族のあり方そのものが、崩壊してしまっているような気がした光景だったのである。

もう一つ驚いたのは、その時間帯に普通に生鮮食料品を買っている、ご夫婦の姿である。
それも、20代の若い世代~60代のシニア世代まで。
特に、決まった世代なのではないのだ。
買い物の内容も、買い忘れた食材を買いに来ているというのではなく、一昔であれば夕方の買い物と同じ。
「昼間、出かけていて買い物にいけなかったから」という理由があるのかも知れないのだが、それにしても買い足しの買い物ではないことを見てみると、夜の買い物が普通になりつつあるのではないのか?という懸念を抱いたのだ。

中学生たちだけの夜9時のファースト系フードの夕食。
22時近くに、生鮮食料品を買うシニア夫婦。
日本全体が「深夜型生活者」に、なりつつあるという顕著な姿のような気がする。
それが当たり前であることに、疑問と不安を感じぜざる得ないのだ。

これまで「深夜型生活者」といえば、若年層だと思われてきた。
しかし、シニア世代でも「深夜型生活者」が確実に増えているとも言える、光景はこれからの日本の姿として、どうなのだろう?



自然環境復元協会って?

2007-05-25 22:59:03 | トレンド
会社員時代から時折購入している、千趣会=ベルメゾンの新しいカタログが先月送られてきていた。
年に1回程度しか購入しないため、ヘビーユーザーとはいえないのだが、それでも新しいカタログが来るとザッと目は通す。
その中に「山笑う」という、新しいカタログがあった。
といっても、この「山笑う」というのは今年の春号で、通常のアパレルカタログに差し込まれるカタチで、既に紹介されていた。
それが、独立したカタログとして登場したのである。

この「山笑う」は、女優・山口智子さんがプロデュースし、伊藤忠商事が作る「日本のアパレル・生活雑貨」という商品ラインを考えているらしい。
しかし、私の目にとまったのはカタログに小さく紹介されていた、「自然環境復元協会」という文字だった。

この「自然環境復元協会」と言うNPOの存在も知らなかったのだが、その活動もHPを見て初めて知った。
昨今の「里山復元」など、日本人が昔から自然と上手に付き合ってきたコト・モノを再発見し、復元しようと言うことらしい。
何よりも、「LOHASだ」「スローライフだ」と言っている方などには、とても興味がある活動だとは思うのだが、その手の雑誌などを見ても殆ど紹介されていないように感じる。

おそらく今回の「山笑う」が、「自然環境復元協会」を応援することになった過程には、「山笑う」が日本の染色技術だったり、テキスタイルといったモノを使って商品化しているということがあるのだろう。
その染色技術やテキスタイルなどは、日本の自然が育んできた中で生まれた美意識だったりもする。
その意味で「日本の良さを再発見する」という共通認識がある、ということなのだと思う。

自然環境復元協会のHPを見ていたら、私も参加したくなるような企画がいくつもあった。
もし「LOHAS的生活者」だと自認されている方がいれば、参加されてみてはいかがだろう。
雑誌などに掲載されている「オシャレなLOHAS生活」と、現実的な生活の違いを改めて知る良い機会なのではないだろうか?

バイオエネルギーは、本当にエコなのか?

2007-05-23 21:25:15 | トレンド
朝日新聞のWEBサイトasahi.comに、トヨタ、バイオ燃料100%の車 ブラジルで発売へと言う記事が掲載されている。
今年に入り、原油高の関係やバイオエネルギーへのシフトが盛んに言われるようになってきた。
その一例が、バイオガソリン(もしくはバイオエタノール)だ。
首都圏では、この春から一部のガソリンスタンドで販売されるようになった。

今回トヨタが、ブラジルでバイオ燃料100%のクルマを販売するのには、それなりの訳がある。
ブラジル政府が、バイオ燃料のクルマの販売を推し進めているからだ。
トヨタとしては、バイオ燃料車の販売はある意味「必要に迫られて」のことなのだ。
決して「トヨタはエコロジー企業を目指しています」という、理由だけではない。
もちろん「プリウス」などのハイブリッド車など、「エコロジーカー」の開発にも積極的なのだが、今回の件は「エコロジー企業」というイメージを保ちつつ、必要に迫られてと言う理由のほうが大きいように感じている。

ところで、とうもろこしやサトウキビといった植物性燃料を使ったバイオエネルギーは、本当に「エコロジー」なのだろうか?
だいぶ前、ライオンの洗濯洗剤がパームやしを原料としているため、そのパームやし畑を作るために、その産地では無謀な開墾がされていると言う指摘がされていた。
しかし、現実には生産品に対してエコロジーであるとして「地球環境大賞」を受賞している。
もちろん、テレビCMなどでもさり気なくテロップが流れている。

個人的には、今回のバイオエネルギーも同じ懸念をしている。
すなわち、バイオエネルギーを作るために、無謀な開墾がされとうもろこしやサトウキビ畑へと変えられていくのではないか?ということだ。
「エコロジー」というなら、そこまでのことまで考える必要があるのではないだろうか?

都会にも出来る「エコロジー燃料」は、あるのではないだろうか?
その一つが、京都市交通局で取り組んでいるBDFバスと呼ばれる「低公害バス」だ。
これは、一般家庭や飲食店から出される食用油の廃油で動くバス。
先月京都に行ったときも、このバスを利用し市内を巡ったのだが、通常のガソリンと何ら変わりがなかった。
「バイオエネルギー」と言ったとき、私たちの目はどうしても「新しいエコロジー」的なモノへといきがちだが、本当は身近にあるモノを再利用することなのではないだろうか?
少なくとも、エコロジーという名のもと、無謀な開発・開墾によって大切な何かを失うようなことがあってはいけないと思うのだ。

シッカリ者の10代アスリートとスポーツ振興

2007-05-22 23:12:15 | スポーツ
日曜日に史上最年少でプロのトーナメントで優勝した、石川選手が、母校で記者会見をした。
スポーツ新聞の記者だけではなく、ワイドショーや女性週刊誌の記者なども大挙した記者会見だったらしい。
それにしても、優勝したときのコメントも、今日の記者会見も高校生とは思えないほどシッカリとした言葉と内容、そして対応だった。

いまどきの若いモンは・・・案外シッカリしているのかも知れない。
そんな印象を与える10代アスリートが増えてきている。
「ハンカチ王子」こと早稲田の斎藤佑樹選手にしても、今回の石川遼選手にしても礼儀正しく、自分の言葉で自分の考えを堂々と話し、その態度が謙虚と言うのは、ご両親がシッカリしていらっしゃるからだろう・・・と、勝手に想像してしまう。
その中で、石川遼選手が「憧れのゴルファー」として名前を挙げた、タイガー・ウッズのお父様の言葉を思い出した。

タイガー・ウッズが、スタンフォード大中退と言うことは有名だが、スタンフォード進学を勧めたのは、お父様であったと聞く。
常々「プロゴルファーを目指すのではなく、大統領になるつもりでいなさい」と言っていたというのだ。
「ゴルフしか知らないプロゴルファーになるのではなく、人として尊敬されるような人になりなさい。そのためには勉学をおろそかにしてはいけない」と言うことだったらしい。
昨今のスポーツ・ステージパパ・ママには、耳の痛い話だ。

ところで、石川選手がアマチュアであったことから、その優勝賞金は2位の選手のものとなったらしい。
これから先、若いアマチュア選手がこのようなトーナメントに参加することを考えるなら、アマチュアだから優勝賞金を2位の選手に渡すのではなく、ゴルフと言うスポーツの振興策として使うと言う発想はないのだろうか?
ゴルフだけではなく、テニスなども世界タイトルの大会には10代のアスリートが、たくさん参加している。
もちろん、殆どがプロの選手なのだが、アマチュアが参加可能の国内トーナメントなどの場合、上位入賞アマチュア選手の賞金をスポーツ振興のために使うということがあっても良いのではないか。
少なくとも、今回の石川選手のような逸材を幅広く発掘し、育成するためにはゴルフ界全体の支援があっても良いのではないか?と思うのだ。

銀行の収益は、消費者金融だのみ?

2007-05-21 21:51:23 | ビジネス
日経新聞のWEBサイトに、三井住友FG、前期純利益36%減・プロミス損失響くと言う記事が掲載されている。
昨年続いた、消費者金融の業務停止命令によって銀行の純利益が大幅に減少した、と言うことなのだが、この見出しを見ると今の銀行のもう一つの顔が見えてくるような気がする。

夜のテレビCMを見ていると、消費者金融のテレビCMと一緒に銀行ローンのCMも頻繁に見かける。
消費者金融のCMの最後には、「大手銀行グループです」というテロップが流れる。
そのような指摘は、だいぶ前にも指摘をさせてもらっている。
すなわち、銀行の多くは自社個人向けローン(住宅ローンを除く)を事業展開をしながら、大手消費者金融も関連子会社としているのだ。
「手を変え品を変え、お金を貸出すのか」と言うことに、腐心しているとも言える。
いくら「返済計画は、余裕を持って収支のバランスが大切です」といっても、どこか空言のように聞こえる。

同じ金融庁の管轄下にある、生保も問題を抱えている。
架空契約:不払いの経緯、生保各社に徹底調査要請 金融庁の毎日新聞の記事のように、不払いが問題になっている。
その背景にあるのが、厳しい契約ノルマだと言うのだ。
生保のテレビCMなどを見ていると、「あなたのライフプランナー」というアプローチをしている。
実際は契約前には、イロイロなアプローチをしてくるのに、契約後は殆ど音沙汰なし。
いざ、相談に乗って欲しいときにはどうしたらよいのかわからない。
なのに、ある日突然、契約内容を見直しませんか?と連絡がある・・・そのような経験はないだろうか?
あまりにも、保険会社の都合のよさにこちらが呆れ返ることがある。

銀行と消費者金融の関係、生保の不払い、どちらも企業の都合ばかりで収益を上げるようなシステムばかりが、目に付いてしまう。
「晴れの日に傘を貸し、雨降りには傘を貸さない」とは、銀行融資を揶揄した言葉だがこれまでのような「銀行>生活者」という関係が崩れなくてはいけないのだ。
金融業界全体は、自分たちの足元を見直す必要があるのではないだろうか?



大学も「顧客満足」重視の時代?

2007-05-20 23:17:42 | アラカルト
讀賣新聞のWEBサイトに、進路変更や意欲低下、私大中退5万5000人…全国初調査と言う記事が掲載されている。

この春大学に入学した年代から、いわゆる「全入時代」が始まった、と言われているのだが、現実は「入学はしたけれど・・・」ということらしい。
記事を読んで見ると、「滑り止め校に仕方なく」という理由が目立つようだが、例え浪人をし再受験をしても、希望大学へ進学できるとは限らない。
だったら今の大学で、シッカリ自分の専攻分野を学ぶとほうがいいのでは?と、大学受験失敗→滑り止め校進学経験者は思うのだ。
浪人をして希望の大学へ進学したとしても、自分の描いていた大学生活があるとは限らないのである。
もし、自分の描いていた大学生活が出来なかったとしたら、また中退をし、受験をするのだろうか?

もう一つ気になるのは、留年する学生が多いと言うこと。
「時代が違う」といえばそれまでなのだが、私が学生だった頃、留年と言うのはどちらかと言えば「恥ずかしいこと」だった。
それは大学生として、学力的に授業についていけないという印象があったからだろう。
高校生の頃に比べ、専門性の高い内容の授業が多くなることは確かなのだが、その授業についていけて当たり前だと、とらえられていたいたように思う。
まして、バイトで授業に出席せずに留年などとなると・・・親からは「学生の本分は何?」と厳しく言われた(留年経験はないが、「学生の本分を忘れて、バイトをするなどもってのほか」と、親から言われた)。

そうはいっても、最近は「懇切丁寧」な授業と就職活動をサポートしてくれる大学が、人気だと言う。
「懇切丁寧」という授業は、高校2年生くらいからの復習から始まるらしいのだ。
しばらく前から、理工系学部の学生でも高校で物理を学んできていない学生がいる、とか、経済系学部に進学した女子学生は「就職に有利かな?と思って進学したけど、苦手な数学が必要だとは思わなかった」というコトを言うことがあるらしい。
「オイオイ、そんなことも知らないで進学したのかよ?」とツッコミたくなるのだが、それだけ簡単に、大学を考えているのかも知れない。
「大学=最高学府」という時代ではないのだろう。

それだけに、一部の有名校以外は学生と言う「顧客」に対しての、満足度を上げる必要があるのかも知れない。
とても綺麗なキャンパス、コンビニ(学生生協ではない)、「キャフェテリア」という学食。もちろんメニューもガッツり系の丼ではなく、バイキング形式でランチプレート(もちろん、デザート付き)というスタイルのほうが人気らしい。
学生生活に不便がないように、あらゆる施設が整っているようだ。
でも本当の学生と言う顧客を満足させるということは、高い教育なのではないだろうか?
少なくとも、高校の復習授業を大学でする必要はないと思うし、大学で学ぶ意味をもっと明確にし、「どなたでも入れます」ではなく「このような学生を求めている」といってしまったほうが、良いのではないだろうか?
もちろん、経済的理由で中退を余儀なくされる学生には、奨学金などによるサポートが必要だということも忘れてはいけないだろう。