日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

やっと梅雨明け・・・豪雨が残したもの

2006-07-31 07:00:08 | アラカルト
先日エントリした「ブランド価値を決める・・・」に、コメントを下さったkenji47さんありがとうございました。
確かに欧州車のテレビCMは、「伝統」や「格式」といったことを中心においていますね。
それに対して、アメリカの評価の中には「技術」等とは別に、「丈夫」「再販価格が高い」などがあるようですね。
国によってその価値観が違って当たり前ですが、では日本はどうなのでしょう?
「日本独特の価値観」が、どれだけ「クルマ」にあるのか?
イマイチ分かりません(苦笑)。

昨日、やっと中国地方から関東地方までが梅雨明けした。
東海地方では、12日遅れの梅雨明けだった。
今年は、単なる「長梅雨」だったわけではない。
ジメジメとした雨が続く約2ヶ月というわけではなく、10日近くの豪雨が梅雨明けを遅らせたのだ。
そしてこの豪雨が、全国各地で「自然の脅威・猛威」というモノを、改めて感じさせた。

テレビのニュースなどでは、土砂崩れや河川の増水による被害がクローズアップされていたのだが、それだけではなく農作物の被害も甚大だった。
拙ブログを読んでくださる方の中で、実際どれだけの方がスーパーマーケットなどに頻繁に行かれるのか分からないが、野菜の急騰は家計を預かる主婦にとっては実感できる「すぐそこにある、問題」だろう。
事実、東京のスーパーでは、野菜の安売りに主婦が殺到した、と讀賣新聞のWEBサイトに掲載された。
出荷できる野菜やくだものは、まだ農家にとっては良いほうだろう。
実際には収穫直前で売り物にならなくなった、野菜や果物の処理に追われているのではないだろうか?
そんなことを、昨日スーパーマーケットに行って高騰している野菜や果物を見て考えていた。

そんな時、知人から「長野の友人から、豪雨で売り物にならなくなったプラムとネクタリンを10㎏1000円(救済金含む)、送料1000円で購入してくれる人はいませんか?」というお願いメールがあった。
詳細は以下のとおり。

先週の集中豪雨にて、「北信流リジットクラブ」・村松様のむらまつ農園が被害にあ
いました。
桃は全損で、プラム・ネクタリンは水に漬かり出荷出来なくなっています。

プラム・ネクタリンは食用出来ますので、希望有りましたら販売いたします。
価格は10キロ 1000円(救済金含んでの価格)長野市内の方は当店で引渡しいた
します。
又県外発送の場合は送料1000円別途御願いします。

プラム・ネクタリンお任せセット、何セットでもOKですので是非御検討下さい。

PS,転送OK 知り合いにも是非お勧め下さい。

長野県長野市柳町78-2
パワースポーツ シック
高橋清文
TEL・FAX 026-232-7757
sick@janis.or.jp

10㎏単位なので、個人であれば「共同購入」ということになると思うのだが・・・。
もちろん、JA長野などの農業協同組合でも同様の動きがあるのかも知れない。
市場に出ないこのような農作物も、買ってみてはいかがだろうか?

浴衣の着こなし-「左前」で浴衣を着ないで!-

2006-07-29 23:10:47 | アラカルト
今日は全国各地で、花火大会や夏祭りがあったようだ。
所用で出かけた名古屋駅でも、浴衣姿の女性をたくさん見かけた。
そのなかで、気になったことがあった。
毎年のように見かける、「左前」で浴衣を着ている女性だ。
年々、この「左前」で浴衣を着てしまっている若い女性が、増えているような気がする。
「左前」というのは、亡くなった人の死出の着方だ。

6月くらいになると、書店では「かんたん浴衣の着こなし」といった類の、着つけ本をたくさん見かける。
おそらく「この夏浴衣で夏祭りや花火大会に、彼と一緒に出かける!」、という若い女性たちが「夏イベント勝負衣装」として、浴衣を選び、このような着つけ本を読んでいるのではないだろうか?
少なくとも街中で見かける浴衣姿の若い女性のうち、8割程度は彼氏と一緒のように感じた。
その彼と一緒の時に着る「勝負衣装・浴衣」が、死出の着方ではチョッと問題なのではないだろうか?

そこで来年に向け、呉服店やデザイナーズ浴衣、ユニクロやスーパーの浴衣を作るメーカーに提案をしたい。
「四つ身」と呼ばれる、こども向けの浴衣やきものには「あげ」があり、腰紐が縫い付けてある。
浴衣ビギナー向けの商品として、同様の「あげ」や「腰紐」を検討してみてはいかがだろう。
と言うのも、きものの着こなしポイントである「おはしょり」を、スッキリと真直ぐに整えている女性も、年々減ってきているように見受けられるからである。
「おはしょりの下線と帯は、平行にある」というのが、きものや浴衣をスッキリと見せるのだが、なかなかそこまで気持ち的余裕も技術もないのが、現実だからだ。
ならば、こどものきもののように、事前に作ってしまえば良いのではないだろうか?

それだけではなく、胸のボリュームを抑え、涼やかな襟元を演出するために、「寄せてあげるブラ」ではなく、ボリュームを抑える「スポーツブラ」や、薄い地色の浴衣はもちろん、補正+汗取り用の「浴衣スリップ」等のセット販売なども提案したい。
「浴衣」そのものは、その文字のごとく「湯屋」で着る物だった。
それが、「夏イベントの勝負衣装」へと、変化してきているのだ。
浴衣の柄ばかりがファッショナブルになり、着方そのものに対しての配慮や提案は旧来のままだ。

きもの自体の市場そのものは、縮小傾向にある。
その中で、唯一拡大傾向にあるのが「浴衣市場」なのだ。
とすれば、「浴衣」をきっかけにきものへの関心を高めるため、今の若い女性たちの「浴衣姿」をもっと観察をし、問題解決となる提案をして欲しい。

ブランド価値を決めるモノは?

2006-07-28 21:13:24 | マーケティング
讀賣新聞のWEBサイトに世界ブランド、トヨタが7位…リコール増加に警告もと言う記事が掲載されている。
ホンダやソニーを大きく離して、日本企業のトップとしてトヨタが、ベスト10に入っている。

この調査がいつ行われたのか分からないが、リコール問題以前だったようだ。
そして、評価対象に販売台数やハイブリッド車などの技術評価が、大きく反映されているとある。
早急なテコ入れが検討されている、トヨタの最高級車「レクサス」も100内に入っている。
どうやら、アメリカでの評価と日本国内での評価には、差があるようだ。

マーケティングでは、「ブランド」=「無形の資産」といわれてきた。
貸借対照表や業績として、具体的な数値化が出来ないという理由からだ。
でも、企業は「企業ブランド」だけではなく、個々の商品ブランドの構築に躍起になっている。
それは購入者だけではなく、企業を取り巻く総てのステークホルダーからの評価だからだろう。
ステークホルダーと言う、第三者は移り気で冷酷なところがある。
特に、企業の不祥事には敏感だ。
来年トヨタが、この調査で同様の評価を受けるか分からない。
今のトヨタに対して、ステークホルダーである「生活者」が、厳しい評価をすることが大切なのではないだろうか?

ちなみに、国レベルの「地球に優しい幸せ評価」が発表されている。
「便利な生活=幸せな生活」とは、いえないようだ。

アエラさん・・・拙ブログと同じテーマを何故今ごろ?

2006-07-27 20:21:18 | アラカルト
「タイミングの悪いレクサスのテコ入れ」にコメントを下さった、kenji47さんありがとうございました。
「レクサス的生活の提案」というのは、関連グッズの販売ではない、という考えです。
レクサスの購入対象者であれば、銀製の写真立てやカフリンクスはジョージ・ジャンセンを選ぶと思います。
むしろ問題なのは、中途半端なアプローチのように思えるのです。
「レクサス的生活」とは、どんな生活なの?ということが、販売店だけではなくテレビCMや雑誌広告などから、殆ど感じられないから。
その点では、kenji47さんや、同じくコメントを下さったカミナリ弟さんと同じです。

「レクサス」という商品は、これまでの「ファミリーカーのトヨタ」とは、まったく違う商品ですから、その「ブランド構築」は、「0」からのスタートと言うより、マイナスからのスタートと考える必要があるかも知れません。
その意味では「VOGUE Nippon」の最新号の巻末広告などは、「レクサス的生活」をファッションと言う視点で提案していると感じます。
一番タイミングの悪かったのは、現在発売中の「GQjapan」だったかも。

今週発売のアエラに、チコさんと艶女が同じワンピで女性誌騒然と言う記事が、掲載されている。
書店で立ち読みをした時、正直驚いた。
と言うのも、拙ブログの7月3日付け「今シーズンは、チェックに注目」で、同じ内容を取り上げていたからだ。
拙ブログは、ファッショントレンドと言う視点でエントリしたのだが、それにしても、「ストーリー」と「NIKITA」の表紙比較や着こなしなど、重なるところが無い訳ではない。

不思議なのは、この2誌が発売されたのが今月初めなのに、何故今ごろ記事になるのだろう?
掲載誌や衣装提供のメーカーなどへの確認があったにしても、遅い気がする。
アエラのライターさんが、拙ブログを読んで記事のアイディアを浮かべたとは思わない。
第一、それほどIPアクセス数があるブログではないし、地味に細々と日々マーケターとして思い感じることを、書いているのだから。
もしかしたら・・・ファッション関連の有名な何かから、記事のアイディアを思い浮かべたのかな?と、訝ってしまうほどの遅い記事なのだ。
実際、書店の女性ファッション誌コーナーに行けば、嫌でも目に飛び込んでくるハズ。
7月上旬には2誌が店頭に並んでいたはずなのに、何故今更?
記事にするのは週刊誌としては、遅すぎはしないか?
まして、テーマがファッション(誌)に関することなのだ。
ある意味、時間=旬と言う分野のテーマと言うことを考えても、解せないと感じるのだ。

梅雨明けはまだ?

2006-07-25 22:38:32 | 徒然
先週の週末は、「大暑」だったはずだ。
例年であれば梅雨明けなのに、今年は沖縄と梅雨の無い北海道以外の梅雨明けはまだ無い。
そのくらい、長梅雨となっている。
各地では、土砂災害が起きている。
この土砂災害を引き起こす豪雨直前、酷暑を思わせるような日が1、2日続いた(コレは、名古屋だけ?)。
この時は、間もなく梅雨明けだろうと思っていたのだが、直後の豪雨で吹っ飛んでしまった。
この気候では、夏野菜や果物は大打撃だろう。

今日の名古屋は、久しぶりの晴天で気温も上昇。
とても暑い1日になった。
でも、どこか違う。
昨年の暑さも、これまでの暑さとは質が違ったのだが、その暑さとも違う印象なのだ。
昨年の暑さは、とにかく毎日が酷暑日だった。
どこに行っても、暑さから逃れることが出来ない・・・そんな夏の暑さが、10月中旬まで続いた。
名古屋では、12月中旬~下旬にかけ、突然のドカ雪が2回ほどあった。
この雪は、新潟などの豪雪地帯に例年以上の雪を降らせた。
今年の気象異常は、昨年から続いているような気がしている。

もし、その原因が人の快適さを求めてのことなら、自然のしっぺ返しを真剣に受け止める必要があるだろう。
スローライフが持て囃されているが、クーラーに頼る生活をまず捨てることが先なのではないだろうか。
住宅メーカーなども、太陽光発電だけではなく人工的な空調システムを必要としない住まいを提案することが、ビジネスチャンスとなるのではないだろうか?(と常々考えている)。

それにしても、早く梅雨明けしないかな・・・。



タイミングが悪いレクサスのテコ入れ

2006-07-24 21:45:56 | マーケティング
今日の朝日新聞のWEBサイトasahi.comに、レクサス、テコ入れと言う記事があった。
トヨタは、リコール問題や2ヶ月ほど前に起きたアメリカでのセクシャル・ハラスメント訴訟など、売上とは別に様々な問題を抱えている。
今日発売の経済誌「東洋経済」などでも、特集が組まれている。

セクシャル・ハラスメント訴訟などは、もしかしたら日本では起きなかったかも知れない・・・と思っている。
と言うのも、私も会社員時代「どうして結婚しないの?」程度のことは、日常茶飯事に言われた。お酒の席ではもっと・・・なことも言われたことがある。
ただ日本のOLは、ニッコリ笑って皮肉の一つ二つを臨機応変に使って、その場を丸くおさめてきたのだ。
アメリカの企業では、そうはいかなかったと言うことだろう。
おそらく、訴えられたアメリカトヨタ社長は、日本ではこんなことで騒ぎにならなかったのに・・・と思っていたに違いない。

それとは違うのが、リコール問題だろう。
東洋経済などの特集見出しを見る限り、日産やホンダに比べリコール件数や事故率などが高いようだ。
「世界のトヨタ」という、エクセレントカンパニーが何故?という気がしてならないのだが、今年になって一気にこのような問題が浮上してきたのだろうか?

そこへ、昨年トヨタが新しい顧客層獲得のために投入した、「レクサス」のテコ入れ。
どこと無く、トヨタの焦りが感じられるのだ。
実際、レクサスの店舗に行くとオープン当時は、平日でも幾人かの来店者がいた。
店内には、レクサス購入者を対象に銀製の写真立てやペントレー、果てはカフリンクスといったメンズアクセサリーまであった。
それは「レクサス」というクルマを販売するのではなく、「レクサス的生活」を販売しているかのようだった。
それが、今では来店者の姿を殆ど見ることが無くなった(ような気がする)。

レクサスの販売不振が囁かれるようになったのは、半年ほど経過した今年の初め。
本来レクサスが取り込もうとしていた生活者層は、ドイツのベンツやBMWなどの高級車購入へと動いたが、肝心なレクサス購入には結びつかなかったのだ。
そのテコ入れと言うことのようなのだが、今一度商品ポジショニングを考える必要があるのではないだろうか?
少なくとも「レクサス的生活」を、生活者が求めてはいないと思うのだが・・・。
そのくらい、トヨタと言う企業は、理解しているとは思うが。

こども達の夏休み

2006-07-23 08:49:54 | CMウォッチ
昨日から、こども達の夏休みが始まった(地域によっては、まだかも知れないが)。
それにあわせるように、ケンタッキーのテレビCMも元気な子供たちの遊ぶ姿という内容となった。

このテレビCMを見るたびに、自分のこども時代を思い出す。
夏休みの宿題はさておき、とにかく1日中いろんなことをして遊んだ。
近くの雑木林や沼に行っては、いつも何かを発見していたような気がする。
普段は行けない隣の学区まで足を伸ばすと言うのも、今にして思えば「冒険」だったのかも知れない。
そんな「ワクワク」や「ドキドキ」が、詰まった毎日だった。
そんな感覚を思い起こさせてくれるのが、このケンタッキーのCMなのだ。

でも、このCMのように汗を一杯かきながら元気に遊びまわる子供たちが、今どのくらいいるのだろう?
中学受験のために、塾の夏期講習に通い、自宅でもクーラーの効いた部屋で勉強。
その合間に、テレビゲームなどをして過ごす子供たちの方が、全体的には多いのではないだろうか。
学習塾の「夏季合宿」に参加する子供たちも、少なくないだろう。
実際、ゆとり教育の反動なのか(?)夏休みを短くする傾向があると言う。
学力低下を懸念しての、対策だと言う。
夏休みを短くして、学力低下にストップがかかるのかやや疑問なのだが・・・。

夏休みは、一杯遊んでイロイロなモノ・コトを発見する大切な機会だと思う。
私が子供だった頃とは、こども達を取り巻く環境が違っていることは十分理解しているうえで、あえて「遊び」を大切にして欲しい気がするのだ。
机の上では見つけることが出来ない、イロイロなことを教えてくれる場所としての「遊び」の有用性は、無いのだろうか?と考えてしまう。

ケンタッキーのCMソングの一節をご存知だろうか?
「夏のこども達、遊んだ分だけ強くなれるよ」と言うのである。
遊んだ分だけ、友達とけんかもすれば、仲直りもする。
自転車での遠乗りは、チョッとした冒険だ。
そんな、自由な時間を「受験」や「学力低下(と言う言葉)」によって、大人が奪ってよいのだろうか?
もしかしたら、一昔の詰め込み教育が学力をUpさせていたのではなく、こども達自身が遊びを通じて「観察する力」や「発見する力」が身についていたのではないだろうか?
そしてそれは、「チームとして仕事をする」というコミュニケーション力なども、自然におぼえる時間だったのではないか。
このCMを見るたびに、そんな思いに駆られるのだ。




新・男のたしなみ?-茶・華道

2006-07-21 21:50:21 | トレンド
拙ブログでニュースソースとさせていただく、毎日新聞のWEBサイト。
特に「家庭欄」と呼ばれる、生活頁は独特の切り口で面白い。
そこに、華道・茶道:「和の世界」ってかっこいいゼ 若い男性、「非日常」の刺激に酔う!?と言う記事があった。

実は、実家の菩提寺がある松江は、男性のたしなみとして「お茶を点てる」という習慣がある。
他の地域でも、茶どころと言われるところでは男性がお茶を点てることが、普通かも知れない。
考えてみれば、茶道を広めた千利休は男性だし、華道の池坊だけではなく「家元」と呼ばれるのは、殆どが男性だ。
むしろ、茶道も華道も男性の世界のモノかも知れない。
江戸時代以前は、男性のたしなみだった。
それがいつしか、女性の花嫁修業の一つとなっていった。
今では、それも・・・???という時代になっているような気がする。
少なくとも、周囲の若い女性は華道というより、フラワーアレンジメントを習っている。
急須でお茶を淹れる家庭よりも、ペットボトルのお茶を飲む家庭のほうが増えているのではないだろうか?
茶葉の種類も、「青柳」や「雁がね」といわれても分からない人も多いだろうし、最近やたらと見かける「抹茶入り煎茶」が売れていることを考えると、「美味しいお茶の淹れ方」を家庭で教えているとは思えない。
その意味では、男性よりも女性の方が現実的というか、利便性を求めているのかも知れない。

そもそも「道」と名のつく趣味は、「道楽」とも考えられる。
だから「非日常」感があって、当然なのかも知れない。
私ですか?華道も茶道も習いませんでしたが、社会人のたしなみとして一応作法だけは少々・・・。


浴衣にこだわってみる

2006-07-19 22:15:51 | ライフスタイル
一昨日のエントリ「大丈夫か?名古屋のモノづくり」にトラックバックを下さった、「Lawとバット」さんありがとうございました。
確かに、自動車と言う膨大な部品で成り立っている工業製品に1台の不具合が起きたからといって、即リコールと言うわけにはいかないでしょう。
ただ問題なのは、企業姿勢だと思います。
新聞などの報道によれば、不具合があった頃は当時の副社長まで知っていて、対象車種に対する情報開示に準じる行動があったとは思えないこと。そして何よりも今回の事故発覚後、トヨタ自動車と言う企業が「ダンマリ」を決め込んでしまっていることが、問題なのだと思います。
もう一社のパロマについては、最初の「当社のミスではなく、改造によるもの」記者会見から、一転今日の新聞にはお詫びと対象機種の案内が掲載されていた。
しかし、時既に遅しという気がする。
社長さんは「危機を前に逃げ出すのではなく、この危機を乗り越え信頼回復をするのが私の仕事だ」的発言をされていたが、その道はより一層厳しいものにしてしまったように感じるのだが・・・。

今日、久しぶりに呉服店を幾つか見て回った。
目的は「浴衣」だ。
母が元気な頃は、数年に一回浴衣を縫ってくれたりしていたのだが、ここ15年以上新しい浴衣とはご無沙汰していた。
特に欲しい!というわけではなかったのだが、どうも最近気になることがあってみて回ることにしたのだ。
その「気になること」というのは、浴衣の柄行。
最近の浴衣は、とにかくカラフルで柄行も季節感よりも華やかさ重視、と言う気がしていた。
だからこそ、キリッとした古典的で季節感のある柄行の浴衣を見たい、と思ったのだ。
しかし・・・その願いは、ものの見事に打ち砕かれた。
昨年よりも、華やか度もカラフルさもパワーアップ。
確かに、10代半ばのお嬢さんが着るとすれば、可愛いのかも知れないのだが、それは「幼い可愛らしさ」だ。
価格もユニクロなら5千円もあれば、フルコーディネートできる。
デザイナーズ浴衣なら3万円くらいだろうか?

何故、このようなことを気にするのかといえば、「浴衣」の涼やかさなどが無くなり、安っぽいファッション性だけが目立つような気がするからなのだ。
梅雨画明け、各地で花火大会や夏祭りで浴衣姿のお嬢さんたちを見かけるようになる。
その時、安っぽいファッションとしての浴衣を着ているお嬢さんを見ると、そのお嬢さんまでもが安っぽく見えてしまう。
年々その安っぽさ度が、増加傾向にあるような気がしてたまらない。
あくまでも、主観の問題と言ってしまえばそれまでなのだが、「浴衣」本来の湯上りの清々しいお嬢さんたちが、見たいと思っている。
もちろん、うなじも涼やかに、ペデュキュアなどしていない素足に下駄と言う姿だ。
その感覚は「オヤジ」的だと笑われそうだが、「見た目」も大切にして欲しいと受け取ってもらいたい。
ただ、マーケティング的には「市場のニーズを分析した結果が、今の状況だ」と言われると、分かっているつもりなのだが・・・。


本格的「ユビキタス社会」の始まりか?

2006-07-18 22:35:12 | トレンド
産経新聞のWEBサイトに携帯ビジネス市場39%増 株取引やチケット予約も好調 という記事があった。
携帯電話を持っていても、緊急連絡用程度にしか使わない私などは、とてもとても「使いこなしている」という状態ではない。
当然なのだが、「着うた」等も利用したことがない。
ただ、街中を歩いていると「着うた」を利用した、着信音をいたるところで聞くことが出来る。
実際は、株取引や通信販売などに利用している人たちが、増えているようだ。

携帯電話は「日進月歩」で、その利用範囲がドンドン広がっている。
携帯音楽視聴機器、インターネットバンキング、ショッピングモールなどのほか、IDや少額のお財布機能さえ付属している。
今や「電話」という名前の、まったく別物と考えてもいいだろう。
それを使いこなしている人たちが、ごく当たり前に一杯いる。
こういう社会を「ユビキタス社会」というのだろう。

「ユビキタス」という「いつでも・どこでも」必要な、または欲しい情報を手に入れることが出来る、というのは数年前までは「夢の社会」だった。
それが現実社会となりつつある。
「利便性」と「多機能」を追求が、コレだけ短時間で可能にしたのだろう。

反面、「利便性」や「多機能」についていけない人もいる。
そのような人のために「単機能」携帯=高齢者向け携帯として、販売もしているのだが果たして「単機能携帯」=「高齢者向け携帯」というアプローチでいいのだろうか?
むしろ、視聴覚障害などのある人たちを含めた、「優しい携帯」という位置付けなのではないだろうか?

「多機能」化=高付加価値だと考えられやすい。
だが使う人にとって「使い易い」ことが、高付加価値なのかも知れない。
「ユビキタス社会」は、便利な社会科も知れないが、人によっては「不便な社会」かもしれないのだ。
その視点を忘れた商品開発って、企業にとってプラスなのだろうか?