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公用車が変わる?

2010-05-26 20:42:40 | ビジネス
毎日新聞のWEBサイトに、「日産、プレジデント、シーマ製造終了」という内容の記事が掲載されていた。

日産の「プレジデント」といえば、トヨタの「センチェリー」と並ぶ「日本の最高級車」だ。
一部上場企業の役員さんや自治体の長の方々の「公用車」として、使われているクルマ「黒塗りのクルマ」でもある。
そのクルマの生産終了というニュースは、クルマという文化における一つの時代の終わりのような気がする。

名古屋市長の河村さんの新しい「公用車」が、軽自動車というのはチョッと特異な例だとしても、トヨタの「プリウス」に象徴される、「ハイブリッド車」に変わりつつあるというコトも、生産中止の背景にあるのではないだろうか?
記事では、「『フーガ』が代わりとなっている」とあったが、大きく内装が立派でも燃費効率の良いクルマを選ぶ傾向が強くなってきているというコトもあるのだろう。
もう一つは、企業の経営環境が益々厳しくなる中で、コンスタントに売れるコトが無い「最高級車」では、収益の見込みが薄いというコトもあったのではないだろうか?

だが、企業の象徴となる「最高級車」の生産終了というのは、どうなのだろう?
「プレジデント」の意思というか、理想というようなモノを継承するような、「クルマづくり」の可能性を残しておく必要があるのではないだろうか?
確かに、今という時代にはそぐわない部分があると思う。
バブルの頃のように、売れるクルマだとも思えない。
だが、企業の象徴として、その企業が持っている技術や夢といったモノが、詰まったクルマでもあるのでは?

ならば、時代を超え「新しいプレジデント」が登場する余地を残しても良いのではないだろうか?
「生産終了」ではなく「生産休止」というコトもあったのでは?
そう思うと、残念な気がする「プレジデント生産終了」だ。

それとは別に、自治体の長さんたちの「公用車」の買い替え・リースの契約更新時期には、どのようなクルマを選ぶようになるのだろう?
もちろん燃費の良い、環境車だというのは想像できるのだが、このようなニュースにもチョッと気にかけてみたい・・・。