2020・6・02 19;09
「宮原さんのこれからの人生、茨の道かもしれないけれど
そこでしか見つからない宝物がきっとあるんだよ。
そんなことに気づいたんだよ、あの人」
それは父と母にもいえたかもしれないと亨は思う。
息子の目から見れば、
お互いを人生の障害物に見立ててでもいるように張り合って生きてきた二人だった。
しかしどの一方が欠けてもその人生は輝かなかったのではなかったか。
本当はお互いのなかに人生の宝を見出していたのではなかったか--------。
笹本良平 著 「春を背負いて」より
夫婦、親子、家族、友人、
どれもこれも、この人生において最上の組み合わせ、最高のキャステイング、
…のはず。
自分にとって不都合な相手さえもが、である。
けれど私たちは、
生まれると同時にその組み合わせの本当の目的を忘れてしまうから
目の前の現実だけを見つめ、振り回されて、途方に暮れる。
悲しみ、恨み、憎しみ、傷つき、時には絶望する。
その関係の中にある「本当の宝」に気づけさえすれば
その宝のおかげで学び、成長し、輝けるのだろうに。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます