go の let's goシニア

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登山、渓流釣りを卒業して四季の花を愛でています

増穂が浦の歌仙貝

2013年02月10日 | インポート
1月31日は北陸のこの時期には珍しく晴天の日でした、かねてより行きたいと思っていた富来の増穂が浦へドライブがてら出かけました。
能登海浜道の西山インターで降りて能登の田園風景の道を辿って能登半島を北上しました。
通り過ぎる集落には人影も見えず車の往来もまばらでした。
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増穂が浦の浜辺に到着しました、夏には海水浴客で賑わう浜辺も閑散として駐車場には2,3、台の車がポツンと停まっていました。
砂浜では人影が二つ三つ貝殻を拾う姿が見えました。
この時期には季節風が激しく浜辺に冷たい風が吹きつける季節ですが今日は晴天で顔にあたる潮風も心地よく感じました。
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私が増穂が浦に来てみたかったのは、ここは鎌倉の由比ヶ浜と紀州の和歌浦と並んで日本三大小貝の名所だからです、ここ増穂浦は歌仙貝やその中でも美しい桜貝が流れ着く事でも知られています。

三十六歌仙は平安時代に活躍した和歌の名人三十六人のことです、その和歌集の中から貝にちなんだ三十六首を選んでこれに小貝をあてはめ三十六歌仙貝と呼んでいる。
歌仙貝のひとつの桜貝は、

伊勢の海 なみの玉よるさくら貝
            かいある浦の花のいろかな    藤原定家
と詠まれています。


海が荒れる1月から2月は沢山の貝殻が打ち上げられていて美しい貝が拾える時期です。
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浜辺に打ち上げられた小さな貝殻が砂州の上に層をなして散らばっています。
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今頃は日本海の荒波が激しく打ち寄せる季節です、今日は遠浅の砂浜に打ち寄せる潮騒の音が心地よく聞こえます。
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私は話に聞いただけで実際の桜貝をみたこと無いのでさくら色をした綺麗な貝殻を目当てに探しました。
その内に綺麗な桜色をした貝殻を見つけました、実際に桜貝かわからないですが綺麗なさくら色をしたその貝を探して拾いました。
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一時間ほど浜辺を行きつ戻りつして貝を探して駐車場に戻りました、天気が良いのでこのまま帰るのは勿体ないような気がしてその辺を散策しました。
日本一長いベンチが有りました、全長460.9mでギネスブックに登録して認められたようです、途中のテーブルを囲んでベンチは切れているように見えますが繋がっています。
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帰りはわき道を通って機具岩(はたごいわ)と岩門を見てきました。
機具岩は能登の二見が浦と呼ばれている所です。
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岩門はこの季節に訪れる人もなくひっそりとして遊覧船が運休していました。
この岩門周辺は映画「ゼロの焦点」の撮影が行われたところです。
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千畳敷の岩場では岩のりを採取している人が見えました。
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拾った貝です、桜色をした貝を桜貝と思って拾ってきたのですが調べたら地元では「ますほ貝(増穂貝)」と呼ばれている貝でした。
大きさは大きな物で5㎝余りで、下の物が透けて見える程薄いデリケートな貝殻です、浜辺に打ち上げられているもののほとんどが割れていて満足な形の貝はあまりありません。
増穂が浦の地元では桜貝やますほ貝を使ったアクセサリーや飾り物を作っている工房もあるようです。
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増穂が浦の歌仙貝の標本には「ますほ貝」と書かれています。
色は桜貝とまったく同じ桜色をしています、この貝を「紅貝」と呼んでいる所もあって良く解りません。
どんな名前であってもこんなに綺麗な貝殻を拾う事ができたので満足です。
今度出かけた時に「拾うと幸せになると云われている桜貝」を拾ってきます。

汐そむる増穂の小貝拾ふとて
          色の浜とはいふにやあるらむ     西行法師
   








ありがとうございます、桜貝を手に入れた時に続編を書きます。