経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

バイ・アンド・ホームワーク

2006-08-28 | 新聞・雑誌記事を読む
 本日の日経金融の「複眼/独眼」というコラムに、「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」という書籍に書かれている「バイ・アンド・ホームワーク」という考え方が紹介されています。
 個人投資家が株式投資を行う際の手法として、よく推奨されるのが「バイ・アンド・ホールド」という考え方です。簡単に言うと、株式市場というのは長い目で見れば右肩上がりになるのだから、株価変動に惑わされて短期売買を繰返すより、買ったものをそのまま放っておくほうがリターンが拡大する、という考え方です。同書ではこれを否定して、「バイ・アンド・ホームワーク」、つまり買った株をそのままにしておかないでよく研究することの必要性を強調し、株式投資を行う以上は、ホームワークを他人任せにせずに時間をかけてやり通す覚悟が必要だ、と説明しているそうです。

 この話を読んで、結局のところ、どういう世界でも原則論というものはそんなに違わないのだなぁ、ということを感じました。特許の世界も同じで、特許を出したことをビジネスに活かしていくためには、「出願・アンド・ホールド」ではなく、「出願・アンド・ホームワーク」が重要であり、特許業務で成果を上げようと思うならば、自ら主体的な取り組みを続けていく覚悟と辛抱が必要であると思います。
 また、個人の資産運用本でもまともなものになると、「一番大事なのは、運用の元になる資金を稼げる能力を身につけるための自己投資」ということがよく書かれていますが、特許の世界も同じで、一番大切なことは出願の元となる発明を生み出し、それをビジネスに結び付ける力であり、特許の成果というものは、それを前提に初めて成り立つものであると思います。

全米No.1投資指南役ジム・クレイマーの株式投資大作戦
ジム クレイマー,James J. Cramer,井手 正介,吉川 絵美
日本経済新聞社

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