久々に見る知財・ポジティブな記事です。
「知財力、企業成長映す?/数値化で関連ファンド人気」(8/30付日経金融新聞)
トヨタアセットマネジメント、三菱UFJ投信などが設定した特許などの知的財産権に注目したファンドの販売が好調で、「第二のSRIファンド」の呼び声も高いそうです。IPBの特許スコアリングを参考に投資銘柄を決めるそうですが、同社のスコアリング上位20%の企業の時価総額は相当程度TOPIXをアウトパフォームしているとのこと(1994年以降で50%くらいアウトパフォームしているようです)。記事の最終文では、「~知財を投資材料として評価する動きはさらに強まりそうだ」と書かれています。
さて、これをどう解釈するか。これもまた「本質的な問い」と言えるでしょう。
<仮説1> 特許の資産価値を投資家が評価した結果だ。→良質な特許をとれば、必ず投資家は評価する。
<仮説2> 良質な特許が事業に貢献して収益を押し上げた結果が時価総額に反映された。→特許は経営に有効なツールだ。
<仮説3> どんな経営指標であれ、ランキング上位の企業を抽出すれば平均以上になるのは当然である。他の指標で上位20%を抽出した場合のアウトパフォームの程度との差を比較しないと、特許が企業価値向上に効果的かどうかの立証にはならない。
<仮説4> 特許はお金のかかるものなので、時価総額上位の企業=お金もちの企業ほど良質な特許がとれるのは当然であり、順番が逆である。
<仮説5> 時価総額を左右するのは技術の優位性であるはずで、特許はその一要素に過ぎない(ノウハウの場合もある)から、ノウハウも含めて技術力が高いといわれる企業をピックアップすれば、もっとアウトパフォームするはずである。
などなど、ぜひ皆さんいろいろ考えてみてください(上記はいくつか考えてみた仮説で、私の意見ということではありません)。
「知財力、企業成長映す?/数値化で関連ファンド人気」(8/30付日経金融新聞)
トヨタアセットマネジメント、三菱UFJ投信などが設定した特許などの知的財産権に注目したファンドの販売が好調で、「第二のSRIファンド」の呼び声も高いそうです。IPBの特許スコアリングを参考に投資銘柄を決めるそうですが、同社のスコアリング上位20%の企業の時価総額は相当程度TOPIXをアウトパフォームしているとのこと(1994年以降で50%くらいアウトパフォームしているようです)。記事の最終文では、「~知財を投資材料として評価する動きはさらに強まりそうだ」と書かれています。
さて、これをどう解釈するか。これもまた「本質的な問い」と言えるでしょう。
<仮説1> 特許の資産価値を投資家が評価した結果だ。→良質な特許をとれば、必ず投資家は評価する。
<仮説2> 良質な特許が事業に貢献して収益を押し上げた結果が時価総額に反映された。→特許は経営に有効なツールだ。
<仮説3> どんな経営指標であれ、ランキング上位の企業を抽出すれば平均以上になるのは当然である。他の指標で上位20%を抽出した場合のアウトパフォームの程度との差を比較しないと、特許が企業価値向上に効果的かどうかの立証にはならない。
<仮説4> 特許はお金のかかるものなので、時価総額上位の企業=お金もちの企業ほど良質な特許がとれるのは当然であり、順番が逆である。
<仮説5> 時価総額を左右するのは技術の優位性であるはずで、特許はその一要素に過ぎない(ノウハウの場合もある)から、ノウハウも含めて技術力が高いといわれる企業をピックアップすれば、もっとアウトパフォームするはずである。
などなど、ぜひ皆さんいろいろ考えてみてください(上記はいくつか考えてみた仮説で、私の意見ということではありません)。