ユニ・チャームの高原会長の「理屈はいつも死んでいる」を読みました。
現場重視、地味な仕事をコツコツこなしてこそ、というこの本の主張は、日々明細書作成などの特許実務に明け暮れる我々実務家にも勇気を与えてくれます。
その中でも、特に印象に残ったのが、
「愚で固め、才で伸びていくのが人間」
という言葉です。もう少し噛み砕いて、
「仕事には基礎部分と応用部分があって、応用部分は掛け算で伸びていくが、基礎部分はこつこつ足し算で積み重ねていくほかない」
とも説明されています。
個々人のレベルでも勿論そのとおりなのですが、企業の「知財戦略」についても同じことが言えるのではないでしょうか。優れた知財戦略だけで全てが解決されるというものではなくて、日々の地道な知財実務の上にこそ知財戦略が掛け算的な効果を生むものであると。知財戦略に限らず、経営戦略一般にも言えることなのかもしれません。
もう一つ、仕事に臨む心構えについて、
「やりたいことを探すより、やるべきことに没頭してみる」
ということを言われています。このニュアンスは本文全体を読まないとなかなか伝わりにくいと思うのですが、天職とは探して見つけるものではなく、一生懸命働いていて自分がやるべきと思ったことこそが天職である、という考え方です。そういわれてみると、知財の世界で立派な仕事をされているなぁと思われる方を見ると、知財が好きで没頭しているというよりも、自分がこれをやらなければならないという使命感をもって仕事をされている方が多いような気がします。
地味だった知財業界にも注目が集まるようになり、仕事の範囲も拡がりを見せるようになってきて、我々実務家層の心の中にもちょっとお洒落なニュービジネスへの期待感が膨らみやすくなっているかもしれません。新しい仕事にチャレンジしていくことは大切だと思いますが、頭で考えた新規ビジネスではなく、目の前の仕事に取り組む中から必要性を感じたことにこそ、本当の意味で可能性をもったビジネスチャンスが存在しているように思います。
現場重視、地味な仕事をコツコツこなしてこそ、というこの本の主張は、日々明細書作成などの特許実務に明け暮れる我々実務家にも勇気を与えてくれます。
その中でも、特に印象に残ったのが、
「愚で固め、才で伸びていくのが人間」
という言葉です。もう少し噛み砕いて、
「仕事には基礎部分と応用部分があって、応用部分は掛け算で伸びていくが、基礎部分はこつこつ足し算で積み重ねていくほかない」
とも説明されています。
個々人のレベルでも勿論そのとおりなのですが、企業の「知財戦略」についても同じことが言えるのではないでしょうか。優れた知財戦略だけで全てが解決されるというものではなくて、日々の地道な知財実務の上にこそ知財戦略が掛け算的な効果を生むものであると。知財戦略に限らず、経営戦略一般にも言えることなのかもしれません。
もう一つ、仕事に臨む心構えについて、
「やりたいことを探すより、やるべきことに没頭してみる」
ということを言われています。このニュアンスは本文全体を読まないとなかなか伝わりにくいと思うのですが、天職とは探して見つけるものではなく、一生懸命働いていて自分がやるべきと思ったことこそが天職である、という考え方です。そういわれてみると、知財の世界で立派な仕事をされているなぁと思われる方を見ると、知財が好きで没頭しているというよりも、自分がこれをやらなければならないという使命感をもって仕事をされている方が多いような気がします。
地味だった知財業界にも注目が集まるようになり、仕事の範囲も拡がりを見せるようになってきて、我々実務家層の心の中にもちょっとお洒落なニュービジネスへの期待感が膨らみやすくなっているかもしれません。新しい仕事にチャレンジしていくことは大切だと思いますが、頭で考えた新規ビジネスではなく、目の前の仕事に取り組む中から必要性を感じたことにこそ、本当の意味で可能性をもったビジネスチャンスが存在しているように思います。
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