特許出願では‘発明’を発掘するが、
知財戦略で発掘(追求)すべきは事業の‘決定要因’である。
事業に知財活動がどうやって成果を上げればよいか、という、特に昨年からいろいろ考えているテーマに対して、最近よく用いているアプローチです。
先日のソフトウエアベンダー向けの知財セミナーでも、まずはソフトウエアビジネスにおける決定要因を考え(いくつかの理由から事業の決定要因を‘結局は売ったもの勝ち、営業力に左右される部分が大きい’と整理しました)、その決定要因に対して知財活動がどのように貢献できるか(営業力を支援するという観点からどのような知財活動があり得るのか)というアプローチで、ソフトウエアベンダーの知財戦略について考えてみました。
経営に責任を負う人、事業の前線にいる人であれば、意識的か無意識のうちにかは別にしても、事業の決定要因を強く意識しているものです。そこに単に「知財は重要」といっても、決定要因との関係がはっきりしなければ、知財活動の意味も当然にしっくりこない。だから、「事業の決定要因である~において、こういう知財活動で当社のポジションを優位にしていくことが、当社の知財戦略の基本的な考え方です」と組み立てられるようにもっていきたい。尤も、現実の事業(特に規模が大きくなるほど)において、多くの場合は決定要因が複雑でなかなかうまくまとまりませんが、製薬業界なんかで知財の重要性のコンセンサスがとりやすいのは、決定要因=知的財産(発明)、としっくりくることが多いからであるように思います。それでも、経営サイド、事業サイドとの連携を深めるには、知的財産の所在を探る前に、事業の‘決定要因’を意識することが必須であると思います。
<お知らせ>
先日の「知財戦略コンサルティングシンポジウム2009」の基調講演要旨が日経BP社・知財Awarenessに掲載されました。項目だけだとちょっとニュアンスが伝わりにくい部分もあるかと思いますが、このプロジェクトの詳しい報告書は近日中に特許庁のWebページに掲載される予定ですので、追ってお知らせ申し上げます。
知財戦略で発掘(追求)すべきは事業の‘決定要因’である。
事業に知財活動がどうやって成果を上げればよいか、という、特に昨年からいろいろ考えているテーマに対して、最近よく用いているアプローチです。
先日のソフトウエアベンダー向けの知財セミナーでも、まずはソフトウエアビジネスにおける決定要因を考え(いくつかの理由から事業の決定要因を‘結局は売ったもの勝ち、営業力に左右される部分が大きい’と整理しました)、その決定要因に対して知財活動がどのように貢献できるか(営業力を支援するという観点からどのような知財活動があり得るのか)というアプローチで、ソフトウエアベンダーの知財戦略について考えてみました。
経営に責任を負う人、事業の前線にいる人であれば、意識的か無意識のうちにかは別にしても、事業の決定要因を強く意識しているものです。そこに単に「知財は重要」といっても、決定要因との関係がはっきりしなければ、知財活動の意味も当然にしっくりこない。だから、「事業の決定要因である~において、こういう知財活動で当社のポジションを優位にしていくことが、当社の知財戦略の基本的な考え方です」と組み立てられるようにもっていきたい。尤も、現実の事業(特に規模が大きくなるほど)において、多くの場合は決定要因が複雑でなかなかうまくまとまりませんが、製薬業界なんかで知財の重要性のコンセンサスがとりやすいのは、決定要因=知的財産(発明)、としっくりくることが多いからであるように思います。それでも、経営サイド、事業サイドとの連携を深めるには、知的財産の所在を探る前に、事業の‘決定要因’を意識することが必須であると思います。
<お知らせ>
先日の「知財戦略コンサルティングシンポジウム2009」の基調講演要旨が日経BP社・知財Awarenessに掲載されました。項目だけだとちょっとニュアンスが伝わりにくい部分もあるかと思いますが、このプロジェクトの詳しい報告書は近日中に特許庁のWebページに掲載される予定ですので、追ってお知らせ申し上げます。