経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

認定支援機関向けセミナーのお知らせ

2013-10-10 | お知らせ
 来週から12月半ばにかけて、関東経済産業局管内11都県にて、経営革新等支援機関(中小企業に対して専門性の高い支援事業を行う支援機関として国の認定を受けた金融機関、商工会、税理士・会計事務所等の支援機関)向けの以下の知財セミナーの講師を担当します。

 ‘知的財産’の力を活かした経営基盤の強化策
  ~中小企業支援の引き出しを増やそう!~
【セミナー概要】
 中小企業を巡る経営環境が厳しさを増し、下請からの脱却、海外進出といった様々な経営課題に直面する中で、中小企業支援を担う人材には、専門分野のみに止まらない幅広い知見が求められるようになっています。
 資金力や有形資産の蓄積が十分でない多くの中小企業にとって、‘知的財産’も支援のキーワードの一つですが、支援機関の皆様は‘知的財産’にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
 中小企業には縁遠い難しいもの、オンリーワン製品で世界を相手にする特別な会社にしか関係ないもの、事業を独占して儲けるためのもの、他社の権利侵害に注意しなければならない面倒なもの…
 もしそうしたイメージをお持ちなら、ぜひこのセミナーにご参加ください。‘知的財産’のイメージが変わります。知的財産は多くの中小企業に関わりのある、会社の底力を引き出す栄養剤のようなものです。そのことを、様々な事例を紹介しながら解説していきます。中小企業支援の引き出しを増やすのに役立てていただけるはずです。


 近年、中小企業関連の活動では、図に示した「上から知財」の考え方に基づいて様々な取組みを提案・担当させていただいていますが、今回のセミナーは図の黄色の部分にフォーカスして、認定支援機関の皆様にこの部分でもご活躍をいただくきっかけとなれば、というコンセプトで実施するものです。
 「上から知財」については、説明しはじめると長くなってしまうので、「上から知財」のエントリや、NICOプレスのインタビュー記事をご参照いただければと思いますが、要するに、日頃から中小企業の様々な経営の悩みに接しておられる認定支援機関の皆様に、その悩みには知財の力が効くかもしれない、と気づいていただく幅を広げられれば、と考えています。おそらく、知財の専門家を紹介しようと考えるのは「コピー商品を排除したい」、「警告書が送られてきた」というケースだけ、というイメージを持たれている方が多いのではないかと思いますが、実はそれ以外にも知財的な手法が経営上の悩みに効く場合がある。いや、中小企業にとっては、むしろそれ以外の効果の方が本命かもしれない、ということを、様々な実例を紹介しながら解説させていただく予定です。
 そして、図に示した黄色で囲った部分、こういうことで悩んでいるのであれば知財的手法で対処することが考えられるよ、じゃあその方向でやってみよう、という動機づけを認定支援機関の方々に進めていただければ、図に示した白色で囲った部分、知財活動を実践する仕組みづくりや出願等の実践は、各地の知財総合支援窓口や弁理士等の専門家が引き受けます、という連携にもっていきたい。その連携によって、各々の中小企業の経営の悩みに成果を上げる知財活動を推進していく、というのが目標とするイメージです。そうなれば、中小企業の経営上の悩みが1つでも多く解消される、そして認定支援機関の皆様の中小企業支援の引き出しが増える、「知財」という切り口に気づいていなかった企業に対しても知財実務家のスキルを発揮する領域が広がる、そういった‘三方良し’が実現できるはずです。

 認定支援支援機関の皆様には是非ご参加を(申し訳ありませんが東京は既に満席、埼玉、神奈川もかなり埋まっているようですが、それ以外の地域は余裕ありのようです)、それ以外の皆様にもお知り合いに認定支援支援機関の方がおられれば、本セミナーについてお知らせをいただけると幸いです。

※ こちらは支援者というより中小企業向けになりますが、沖縄県で開催される経営者向けビジネスチャレンジセミナーの中部地区(10月29日(火)うるま市)、南部地区(11月15日(金)豊見城市)で、「発見!中小企業を元気にする2つの秘訣~知的財産で磨こう!あなたの会社の強み~」の講師を担当します。

※ 島根県で開催される地域別中小企業向け知的財産セミナー(10月24日@浜田市/10月25日@松江市)では、「知的財産の‘見える化’による知財経営のススメ~知的財産の力で会社を元気にしよう!~」の講師を担当します。こちらは、これまでに愛知や高知で開催したプログラムをベースにした‘知財経営塾’のキックオフセミナーも兼ねる位置づけになる予定です。