経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

「帰っちょれ」と言われないために。

2010-11-02 | 新聞・雑誌記事を読む
 今日は甲府までの往復の列車内で日経ビジネスに目を通していたのですが、TPP、特会の仕分け、EVといった記事を読んでいると、今という時代は社会の大きな変革点にあるのだということを改めて感じずにはいられません。龍馬伝で、龍馬が弥太郎に「これから時代が大きく動くから、おまんは土佐に帰っちょれ」みたいなことを言ったシーンがあったように記憶していますが、まさにあんな感じです。「帰っちょれ」と言われないように、やっぱり日経ビジネスはちゃんと読んどいたほうがいいなぁと。そんな今週号の中から、気になった記事を2つほど。
<その1>
「シャープ、加速する構造転換」という記事です。GALAPAGOSのことは新聞記事などでもよく報道されていますが、もはやハードだけでは差異化が難しく、収益性が低いという前提で、シャープはコンテンツ配信などのソフト事業への構造転換を進めている、という視点から解説されています。家電分野だけでなく、太陽電池でも単品売りから電力卸売に脱却しようとしているとのこと。中小企業へのヒアリングから、知財権のあり方は事業モデルによって規定される、と感じることが多いと先日書きましたが、シャープのような大企業で大きな事業モデルの転換が進められているときに、知財戦略・知財活動についてはどのような議論がされているのか、そして、これまでと違った考え方や動きが生じているのでしょうか。「投資家情報」の記述からは何もわかりませんが、ソフト事業への構造転換は知財活動にどのような変化を生じさせるのか、大変興味深いところです。
<その2>
 エコカーに関する特集で、ホンダのインサイトの開発に関する記事ですが、リッター1kmの燃費を向上させるために、「『空気の気持ちになって考えろ』を合言葉に、空気抵抗を減らそうとガソリン1リットル当たり10mずつ燃費を改善するようなアイデアを約100個考えた」との話が紹介されています。知財を創造する側がここまでやっているのだから、知財をマネジメントする側だって地道な積上げを惜しんではならないなぁと。中小企業の知財活動のあり方を追求するなら、社長100人の話を聞きにいくくらいの気合が必要ですね・・・(笑)。


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