きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

危機管理能力欠如の麻生政権

2009-02-18 10:27:43 | Weblog
危機管理能力欠如の麻生政権      (009.02.18.)

昨日のBlogにも書いたが、中川財務大臣の「もうろう記者会見」に世界のメディアは一斉に「日本の無能力振り」を報じている。

・アメリカは、「沈み行く日本経済とその指導者」と報じている。
・英国は、「国際金融危機に効果的に対応出来ない世界第2の経済大国(日本)の無力振りを暗示した」と報じている。
・中国は、「日本の財務相が『酒に酔って』G7に」の見出して報じている。
・韓国は、「中川氏は内閣の核心閣僚であり辞意表明は苦戦している政権に決定的な打撃になりそう」と報じている。

丁度、米国のクリントン財務長官が来日されている時期に、この様な混乱に、クリントン長官はどの様に感じ取られたか、日本の国民としても大変に恥ずかしい思いを天下にさらした事にになる。

一日中混乱したが、結局は中川財務大臣の辞任と言うことに成った、しかし、それまでは「与えられた仕事を一生懸命にやる」と言っていたが「予算案と関連法案が衆議院を通過すれば辞表を出したい」と変わり、野党の問責決議案が出されると、「辞めたほうが国家のためだ」と二転三転して辞任する事になったのである。

財務大臣と言う責任の重さと、事態の深刻さを全く理解していない態度には呆れるばかりである。
麻生総理も最初は引き続き任務を続ける様に指示していたが、最終的には辞表を受取る事に成った様で、記者からの任命責任についての質問に「じゅうぶん責任は感じている」と言うことである。

責任と言うものは、感じるものではなく執る物であるから、感じるだけでは首相自身の認識についても甘さと言うより緊張感の欠如と言わざるを得ない。

今後に向けて、次々と国内的にも、国際的にも重要課題が山積する中、末期的症状の麻生内閣では「世界の笑い物」になるだけで、一国も早い政権交代の選挙を行なう事が必要である。
(えびなたろう)

底なし不況状態に

2009-02-17 13:43:09 | Weblog
底なし不況状態に     (009.02.17.)

16日内閣府が発表した08年度10~12月期の国内総生産(GDP)速報では12.7%の減少が発表された。この数字は74年の石油危機以来の二桁減少の値で最悪の不況状態を示している。
世界的な同時不況の問題は、「日本は欧米に比べて傷は浅い」と言われていたが、日本の経済は、外需頼みの経済であった為に、輸出の激減が即影響する事から、むしろ欧米より大きな影響を受ける結果が出ている。

年が明けた現在でも輸出を中心とした、大手企業の減産体制は各所で行なわれ、それと同時に失業者は、急激に増大の一途を辿り、中小零細企業も急激な受注の減少で黒字創業していたものでも、資金繰りに困り倒産の憂き目に会っている。

それでも大手企業は、今までの利益の蓄積に減産縮小体制を取って我慢維持を続けられるかもしれないが、中小零細企業の倒産は、日本の誇る、技術的ノーハウが失われる事に繋がるから、再起不能の状態に成る事を最も心配するところである。

おそらく今年度に入っても不況の深刻さは、更に内需の減少に及び、最悪の状態に成りかねないところである。

政府は、早急な対策が必要であると思うのだが、どうも危機感が薄く、G7での財務大臣の失態は、外国のマスコミからも呆れられ、あれで、日本はこの深刻な事態を乗り越えられるのかが問われている。

また、麻生総理の発言と行動に対しても、周りに流されて遣っている物で、自分の考えで遣る事は、2兆円のバラマキに固守することだけである。

2兆円のバラマキは、決して遣らねばならない問題ではなく、どちらでも良い小さな問題で、むしろ20~30兆円ぐらいの内需拡大策を取らないとこの国は持たないのではないでしょうか、だから、財政投入の効率を考えれば、2兆円のバラマキは無意味な支出だと世論は言っているので、遣っても良いが、決して麻生さんの目論むような支持率上昇に繋がる「ばら撒き効果」はありません。

それよりも、麻生さんが、国民の支持を得ないで、勝手に外交の場で、金のバラマキや口約束をされる事は、非常に日本の将来に対して心配される所である。
だから、“願はくは、早く解散される事を神に願うばかりであります”。
(えびなたろう)

不況の乗り越えには、各国の協調が必要

2009-02-16 12:30:05 | Weblog
不況の乗り越えには、各国の協調が必要    (009.02.16.)

世界的な不況が進む中で各国が、対策に躍起に成っている。中でも不況の震源地である米国の不況対策が、世界に与える影響は非常に大きい。特に最近は何処の国も他国との貿易によってお互いに助け合って生きてきたから、何らかの形で経済的な絡み合いが全世界に広がっているからなお更である。」

そんな中で開かれたローマーでのG7会議は各国の財務大臣・中央銀行総裁が集まり金融市場を安定化させるため、政策の必要性を認め、迅速な対応を実施する事で一致したと言う事である。

この様な総括的な問題については、各国も依存はないと思われるが、実際には各国が取る自国の産業安定の為に政府の公的手段を使った保護主義政策が執られることに問題が生じる、此れが行過ぎると戦争に至る歴史的な経緯も過去には経験をしているからだ。

何処の国でも自国の経済危機によって、倒産や失業が続出すれば、政府として産業保護に走るのは、ある程度仕方に無い事ではあるが、その影響が他国へも及び、それが連鎖して、益々不況の奈落の底に落ちる事に繋がれば、最悪の状態を招く事になる。

従って、其処は、各国が協調して、良く話し合うことが必要で、自国だけが優位に立つという利己的な考え方では、将に戦争に繋がる最悪の状態に至るのである。
世界が協調する近代的国際社会が、何処まで話し合い、協調して行けるかが、今後問われる最大の問題である。

アメリカのオバマ政権は、景気対策として8380億ドル(76兆円)に及ぶ財政支出と、350万人の雇用創出を経済再生の第一歩として打ち出したが、法案の中に米国産品を優先的に購入する「バイ・アメリカン条項」と言うのが残された事に、各国はアメリカの保護主義政策だと大きな懸念を表明している。

アメリカも、一応国際合意を尊重した形で適応すると修正されたようだが、どの程度になるのかが、今後の問題である。

それにしても、G7の会合後の記者会見で、日本の中川財務大臣が、前後不覚の状態で記者会見に望んだビデオ映像が報道され、「時差ぼけだ」とか「疲れだ」とか「飲みすぎだ」とか外国のマスコミからも批判された事は、大変な日本の「恥さらしで」困ったものである。

聞くところに拠ると大変な酒飲みらしいが、G7と言う国際的な大舞台で、恥をさらしてくれた事は、怒ると言う寄りも、ただ呆れるばかりである。
(えびなたろう)

小泉批判にも強気の麻生総理

2009-02-15 16:53:26 | Weblog
小泉批判にも強気の麻生総理      (009.02.15.)

小泉元首相の麻生批判は、与党内に相当な混乱状態を招いている。当の麻生総理は小泉氏の批判に付いては「叱咤激励だ!」と受け止めて居る様で、定額給付金の2次補正予算の小泉見解についても、全く意に解せず、既定方針通り、参議院で否決されても3分の2の勢力を使ってでも通す考えで居るようだ。

麻生総理にして見れば、3分の2勢力が、小泉氏の「郵政選挙」で得られた事など全く意に介せず、現実に3分の2の勢力がある事を、利用して「再可決をしても良い憲法の『ルール』になっている事をただ使うだけだ」と言う論理である。

小泉氏にして見れば、「言いたくは無いが」と言いながらも、無闇に3分の2勢力を安部内閣時代から、7回も使って参議院での採決を、無効にして何とか乗り切っていた事に一言注文を付けた形で、その思いは当然の事では無いかと思われる。

麻生総理は、周りの「麻生おろし」に対しても「党内に敵が居た方がやりやすい」と強気の姿勢を崩さず、クリントン米国務長官との会談や、サハリン訪問等の外交日程をこなす事で少しでも成績を上げ、自分の内閣の手で、解散総選挙を行なうつもりで居る。

そして、選挙の場で、ハッキリと「小泉構造改革路線を否定」する事を掲げて戦うつもりで居るらしい。

この事は、党内改革路線支持派の議員とは明確な反対路線を示す事になるから、もはや党内でも話し合いの余地の無い状態を作り出している。

構造改革支持派と反支持派の対立、いずれ分裂するにしても、解散総選挙の2ヶ月前ぐらいが最も世間に効率良くアピールするチャンスだから、分裂はその時期次第と言うことではないでしょうか。
(えびなたろう)

情けない自民党員の揺れる心境

2009-02-14 11:57:41 | Weblog
情けない自民党員の揺れる心境      (009.02.14.)

一昨日の郵政民営化推進派の集いで、小泉元総理が、麻生現総理の民営化見直し発言に対して、痛烈に批判したことは、国民は無論党内でも不満の燻っていた党員に今までの閉塞感から解放された心境を得たのではないでしょうか。

自民党内での言論統制は、大変厳しく党の趣旨に反する者は「村八分」的圧力が掛かる事は当然で、国内通信メディアに対しても政治的圧力が掛けられていることは衆知の事になっている。

いわんや、小物議員は直ちに、党紀委員会に掛けられ処分される。それが怖くて意にそぐわなくても党に不都合なことは絶対に口を閉ざして言わないのである。
テレビ討論でも、与野党の国会議員の議論を聞いていて与党議員は核心部分に触れるとハッキリ物が言えない、何処で党の幹部が聞いているか解らないからで、言論統制には相当に気を使っている。

しかし、小泉元総理ともなれば、郵政民営化選挙で、自民党に大勝利をもたらし、現在の「3分の2勢力」を得ることが出来た大恩人である。従って小泉発言は党内を揺るがす大きな発言である。

国民の信任を得ないまま、誰のお陰で総理になれたのかも忘れた麻生総理は、「郵政民営化は反対だった」と言ったかと思えば「賛成した」と言い、「見直しが必要だ」と言ったかと思えば、「見直しの中身を言う立場に無い」と言う。

国民も呆れ果て、信頼できないと支持率14%にまで落ち込んでしまった麻生政権、それでも、自民党員は、「反麻生」を表明できず、口を開く事も出来なかったのである。

今回の小泉発言は、明確に麻生総理を批判し、更に2兆円の定額給付金の問題にまで触れ、「法案が通らなくても、『3分の2勢力』を行使してでも通すほどのものではない」とまで言い切った。

党の執行部も相当慌てたようだが、それでも執行部は麻生総理を擁護する体制を崩さず、一層の統制を強化する方向で、進めようとしている。

この様な党内の重大事になぜ、正々堂々と党員は口を開き正面から論議をしないのか、まことに「情けない党員」と言わざるを得ない。
此れが、自民党の「体質だ!」と言うのであれば、もはや分裂以外に考えられないのではないでしょうか。

自民党に変わる、民主党も素晴らしい人材は居るが、今の民主党に政権が回ってきても「マニフェスト」は殆ど賛成するが、実行段階でまだまだ不安が残るところである。
それは、官僚との戦いが目前にあるからである。民主党はそのことを充分考えた上で未来の国のあり方を、国際的にも、国内的にも確りした方針を持つことが必要である。
(えびなたろう)

遂に小泉元総理も呆れてしまった。

2009-02-13 10:44:36 | Weblog
遂に小泉元総理も呆れてしまった。      (009.02.13.)

昨日の「郵政民営化を堅持し推進する集い」に出席した小泉元総理は麻生総理の一連の発言について、「怒るというよりも笑っちゃうぐらい、もう、ただ呆れている」と痛烈に批判した。

国民の方も早くから呆れ果てた総理の発言に「何時までこの総理の基で国政が続けられるのか」と思っていたが、小泉さんの遣った郵政民営化に「反対であった」発言にはさすがのご当人も「怒ると言うよりただ呆れる」と言う気持が良く解る気がする。

それにしても、小泉内閣の一員として、麻生さんを信頼してきた小泉さんにも責任は皆無とはいえないが、小泉さんとしたら、「こんな男であったのか」と言う「騙された」とか「裏切られた」とかの気持が、「ただ呆れている」と言う発言に良く言い表されている。

集いには小泉チルドレンを含めて18人と言うメンバーだから、これ等が反旗を翻せば自民党の分裂は必至の状態に成る。

党内なだめ役の森元総理他、自民党内の守旧派が必死になっているが、大物の小泉さんが堂々と麻生批判をぶち上げたからには、今まで、口封じされていた党員からも押さえつけられていた自己表現が出来る様になったのではないでしょうか。

自民党の内紛は、永年政権の場に甘えていたマンネリ化が表面に出来た物で、党内刷新を忘れた今までの“垢(あか)”が、つもり積もった物で、この際徹底的に刷新される事を強く望みたいと思う。

同じ事は、日本相撲協会にも言えるのでは無いでしょうか。昔からの古い「しきたり」や「習慣」隠蔽された情報社会の中での運営等々が、今日の不祥事続きを呼んでいる。

古いことによって、残された文化的な物は、尊重すべきだと思うが、長い歴史の中でマンネリ化した習慣が初期の精神を忘れ、堕落してしまう事が、いけないのである。

自民党の長期政権維持は、政・官・業の癒着構造を生み、議員の中にも族議員がはびこり、中央集権化した「官僚主導政治」を許し、その結果が国民の方を向いた政治をしない麻生総理のような人が、間違って総理に成ってしまった事に繋がっている。

一刻も早い衆議院の総選挙で全議員の「禊(みそぎ)」を受けてもらいたいと思います。
(えびなたろう)

イスラエル選挙の今後

2009-02-12 11:50:38 | Weblog
イスラエル選挙の今後      (009.02.12.)

イスラエルの選挙で「リクード」はじめ、右派系の野党側が大きく躍進をし、現与党の中道派「カディマ」は連立していた「労働党」の敗退が大きく響き、体制が過激派の右派系に傾いたため、今まで以上に和平に対する話し合いは難しくなってきたと言われている。

党派別の獲得議席は、現与党のカディマが29議席から28議席で、第1党だがリクードは12議席から27議席と大きく伸ばし第2党になっている。しかしカディマは連立していた「労働党」が19議席から13議席と減らした為、おそらく政権は右派系に交代を余儀無くされるものと思われる。

ガザ攻撃の延長線上での今回の選挙は、国民が選んだ道は右派の過激派系を選択した事は、和平への反対行動と見られており、アメリカのオバマ政権にとっては、中東平和を目論んでいるだけに難しい問題となりそうだ、との予想だ。

しかし、住民の思いは、根底には「安全」と「平和」を望んでいると思うのだが、我々が思っている、武力を否定した「平和」と言う物ではなく、彼等は、敵を撃退出来うる武力を持った「平和」を望んでいるので、武力を持つ事で安心感を得たいと思っているのではないでしょうか。

この事は、永年「終わりなき戦乱」の歴史的過程で身体に染み付いた思想が根底にあるのではないかと思われる。だから国民は右派の過激的な姿勢を一種の安心感を持って支持したのではないかと思われる。

従って、今後の平和維持には相当な長期に渡る話し合い活動が必要で、今までのブッシュ大統領ではとても不可能な問題かもしれないが、オバマ大統領がどの様な出方をするかは、大きな関心事である。

中東の平和は、世界の平和に繋がる問題だけに、オバマ氏だけでは無く先進国が共同して、「武力を伴はない平和」の道筋に繋げてゆけば、おのずと核問題も平和利用だけを認めると言う、落としどころで、平和の維持が出来るのではないでしょうか。
(えびなたろう)

「ズレ政策」と「ブレ発言」の麻生総理

2009-02-11 11:02:43 | Weblog
「ズレ政策」と「ブレ発言」の麻生総理      (009.02.11.)

「ズレ政策」:麻生総理の政策のズレは、現実に中小零細企業の倒産件数に表れている。多額の救済資金を準備していると胸を張っているが、実際に資金を必要としているのは、大企業ではなく、中小零細企業なので、銀行はこの際に自行の不良債権を少なくするために汲々とし、貸し渋りに走り零細企業は黒字倒産に追い込まれている所もある。

日本の産業は、大手企業だけで成り立っているものでは無く、中小零細企業が土台の所で、支えているから成り立っているので、この分野に於ける、技術的ノーハウの蓄積は永年の産業構造の中で、作られてきた物で、中小零細企業の壊滅は、産業基盤の崩壊に繋がり、未来に向けて再起不能に陥れるものである。

麻生総理の経済救済策は、肝心の中小零細企業の所で、効果が発揮されていない。
失業者の増大にしても、今なお増大の一途を辿っている。

零細労働者の救済が一向に効果を挙げていない、地方の自治体が見るに見かねて種々対策をしてくれているが、麻生内閣の政策としては、効果もタイミングも悪い「ズレ政策」としか思えない。
6月頃には最大の失業率に達すると言われていても、国会答弁の中でその様な見通しも無く、何の策も示されていない。

「ブレ発言」:麻生総理の発言のブレは今まで数え切れないほどあるが、今回小泉内閣以来遣ってきた、郵政改革に根底から引っ繰り返す「改革反対」発言には自民党内でも混乱している様である。

総理は、自民党の総裁選の討論会で、小池百合子候補の「あなたは民営化に反対か」との質問に、「私は郵政民営化の担当大臣です、忘れないで下さい、総務大臣として担当していました」とハッキリ述べている。

それが、先日の予算委員会で「みんなは勘違いしている、私は郵政民営化の担当大臣ではなかったんです」「担当は竹中さんだ」と「ぬれ衣だ」とまで言って否定している。
この「ブレ発言は」総理としては大変重要な問題で、全ては、自分のご都合主義で自分の立場をわきまえない発言としか思えない。

郵政民営化は、郵政族と言う郵政ファミリーが、全国に跨る郵政事業を独占的に運営し、その強大なネットワークが、国政を支配していた事にメスを入れ、此れを分割して民営化するという物で、国民の大半は、それを歓迎したのである。

しかし、それが此処へ来て、昔の郵政族の「利権よ、もう一度」と言う復活を求める動きが活発化しているとの噂もある。郵政4分割の見直しも多分にその匂いが強い、国民は絶対にその点を注視し、利権に繋がる、郵政ファミリーの復活を許してはいけない。
麻生総理は、官僚主導型だから、その様な昔の利権政治に絶対に戻してはいけない。
(えびなたろう)

橋下知事の不払い宣言に続け!

2009-02-10 11:33:40 | Weblog
橋下知事の不払い宣言に続け!      (009.02.10.)

今日の朝日新聞の情報で大阪の橋下知事が政府の行なう公共事業で地元自治体に費用負担を求める「直轄事業負担金」に対し「僕の責任で2割ストップさせてもらう」。と言う発言をし、支払い拒否を宣言したという事です。

大阪府の知事は歴代府民の期待に答えて、財政の建て直しに努力して来たが、年々増え続ける赤字財政に、どの知事も匙を投げた形で、退任して行くが、昨年橋下知事が、自ら進んで財政建て直しを公約に掲げて選挙に立候補し見事に当選を果された事に、傍で見ている大阪府民でなくても「頑張れ!」とは言うものの、本当に出来るのかと言う疑問視する声もあった。

と言うのも、前任の太田知事も女性ではあるが、中央官僚出身で政治に精通して中々のやり手知事と言われていたから、橋下さんで大丈夫と言う声も上がっていた。

知事就任後、次々に打ち出す改革の発言と行動は、府内の市町村からも批判が出たり反対の嵐に出会い、やっぱり少しやり過ぎではとも思われたが、話し合いの中で筋を通し、役所内の職員に対してもボーナスカットや給料の削減まで、打ち出し、涙と怒号の団体交渉の末に遣り通した意気込みには、此れは本当にやる知事だなあ!との思いを強くしたのである。

その間、当然周りが考えられないような大胆な発言が次々と飛び出したが、今回も直轄負担金不払い発言は、新聞でも「また大胆な発言」と紹介している。
そして、この発言に、前とは違った期待感を持たれた発言として受け止められている。

今回政府のやる公共工事の対象に上がっているものは、国土交通省が遣ろうとしているダム事業についてのようだが、それは淀川水系の河川整備計画に挙がっている「大戸川ダム事業」の事だと思われる。

大戸川ダムに付いては、第三者委員会では「不要」と言う結論が出て、三重・京都・滋賀・大阪の4県でダム工事の中止を申し立てているものである。
国土交通省は、それでも、答申を無視して事業を継続しておりその地元府県への負担金の支払いを要求してきた物と思われる。

橋下知事にしてみれば、今まで、財政建て直しのために血のにじむ思いの節約に不要と言われているダムの工事費の請求に「応じられない」とするのは当然の事である。

全国知事会では毎年、負担金の廃止を要求して居る様であるが、府県によっては、国土交通省に楯突くことの仕返しを恐れて、自治体に執って急務と言われる「福祉」や「教育費」を削ってまで、支払って居る所が多いようである。

この様なところにも、地方自治体の実態がわからず、無用な負担金を請求して来る中央集権的な行政を改革し、国民の生活に直結した、地方自治の政策には財源と権限を委譲する事が必要である。

就任から1年今や府民の高い支持率を集めている橋下知事に拍手を送ると同時に全国の知事会が、一致して地方の自治確立を求める動きを強めて行くことが必要である。

中央にゴマすりして、見掛けだけの東国原知事とは雲泥の差である。
(えびなたろう)

天下りの「指定席化」

2009-02-09 06:39:47 | Weblog
天下りの「指定席化」      (009.02.09.)

民主党の「渡り」調査チームの会合で、総務省が提出した資料によると、理事長などトップのポストに所管の省庁から、5代以上にわたって就任している「天下り指定ポスト」が64法人で、69ポストがあることが6日判明した。

各省庁からは補助金などが出ており天下りの指定席化と共に官僚OBの再就職を繰り返す「渡りの」温床にもなっている。従って、専務理事や役員クラスまで調査すれば更に多くのOBが係っているものと思われる。

ポストの数では防衛庁が(12法人・15ポスト)、厚生労働省が(14法人・14ポスト)、外務省が(10法人・11ポスト)、で専務理事や常務理事は含まれて居ない数字であるから、更に拡大調査を進めると相当数に及ぶ事になる。

麻生総理は、「渡り」の斡旋について申請があっても承認しないと言っていたが、「渡り」容認の政令の見直しの姿勢を示さなかった。

しかし、3日の予算委員会では遂に、「今年一杯で、『渡り』と『天下り』を廃止する政令を作りたい」とまで、踏み込んだ答弁にまでになった。

それでも、省庁が斡旋に関与しないケースに付いては、「退官したOBは既に民間人だから、役所が止める事は物理的に出来ない」と述べ完全規制は困難との認識を示している。

この問題については、新設の「官民人材センター」の再就職斡旋が軌道に乗った場合、省庁を離れどの様に運営されるか一番の関心事である。

「天下り」「渡り」に対する官僚の根強い抵抗は、今後、人事院を含めて、反対して来るから、今の政権与党では、完全実施は無理で、骨抜きにされる事になるのではないでしょうか。
(えびなたろう)