きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

鬱積した不満が爆発した選挙結果

2009-08-31 10:59:44 | Weblog
鬱積した不満が爆発した選挙結果        (009.08.31.)

今朝は久し振りに台風が来る雨天だと言うのに晴れやかな朝を迎えられた。

と言うのは、昨日の衆議院選挙の結果が、今までの4年間自民党政権に解散を遣らずに、じらし、じらされ続け、先の展望も無い暗い閉塞感に、積もり積もった不満が、昨日の一票で、思いを晴らした気持ちを、全国民が一様に持ったのでは無いでしょうか。

投票時間の終了と同時に、テレビの放送では、民主党の「政権交代確実!」「300議席を超える予想!」と言うテロップが流れ、次々当選確実者が報道され、民主党の圧勝が伝えられた。

結果は、民主党308議席(+193)、自民党119議席(-181)で自民党創立以来の歴史的大敗であった。早速、麻生総理、細田幹事長は責任を取って、辞任を表明したが、多数の閣僚並びに党三役経験者が小選挙区で破れ、同じ与党の公明党は大田代表と北側幹事長が落選し毎回選挙に強いと言われた公明党も小選挙区での全敗が響いて10議席も減らして21議席に終わった。

日本のこの選挙の結果は、海外へも大きく取り上げられ、アメリカは「新政権になっても今までの日米重視の外交に変化は無い事を期待する」とのコメントを発し、9月末にアメリカでの首脳会議の準備しているとの事である。(麻生総理の時とは大きな違いだ)
また、韓国や、中国においても鳩山総理には好感を示している様である。

今回の選挙は将に時代の流れを象徴する選挙で、日本の国民もアメリカ同様「チェンジ」を求めて国民が行動した事を、アメリカ国民も高く評価している。

新しい日本の幕開けである。新政権を担当する民主党はマニフェストに掲げた通りの実行を行うに当たり、相当な抵抗が予想されるが、国民の期待は其の先に見える明るい国家像を望んで居る事に、勇気を持って大胆に実現される事を願っている。
(えびなたろう)


今日は第45回衆議院議員の投票日

2009-08-30 11:30:52 | Weblog
今日は第45回衆議院議員の投票日      (009.08.30.)

8月の21日に解散が宣言されて40日、今までに無い長期間の選挙戦が続いたが本日やっと投票日を迎えた。
今回の選挙は「改革を選ぶのか」、「続投を選ぶのか」の選挙で、麻生総理は「日本の未来に責任を持つのは、自民党しかない」と訴え、鳩山民主党代表は「政権交代で日本を変えよう」と訴えマニフェストの実現を約束している。

40日間、両者の言い分を聞かされたが、結局は国民の信頼がどちらに傾くか、小選挙区制度の選挙では、大きく大勢が決定される事になる。

読売新聞の世論調査では7/7日、7/21日、8/4日、8/18日、8/25日、の5回に分けて政党調査を行っている。 いずれも民主党の優勢は変わらなかった事が報じられている。

グラフを見る限りでは、最終回の調査では、更に其の差は開き、比例の投票先は民主42%(前回40%)に対し自民は21%(前回24%)と2倍の開きになっている。
また、麻生・鳩山両氏の首相としてふさわしい度合いは、鳩山氏47%(前回46%)に対し麻生氏22%(同27%)と25ポイントと大きく差が付いている。

また、選挙に対する関心度では、初回が78%であったが、最終回では92%と大きく関心の高まりを示している。
その他、内閣支持率や政党支持率に付いても両党の格差は開く方向に差が付いている事は、自民党にとって解散後40日と言うのは、かえって長すぎてマイナスに働いている結果になっている。
麻生総理の唯一「景気対策」についての評価も評価しないが59%で評価する32%を上回っているのに対し、民主党の国会議員100人を政府内に入れて政治主導の政策決定に「評価する」が45%で「評価しない」が35%と言うことである。

この様な調査結果は、明らかに国民意識との違いを示すもので、自民党議員そのものが、国民意識との違いを、認識していない所に、重大な病に侵されているとしか思えません。

いずれにしても、今夜半には大勢が判明すると思うが、今後においても、国民意識と乖離した政党のそのものの存在は、日本の将来に大きな禍根を残す事になると思う。

もしかして、選挙後の政界再編は避けられない事かも知れませんね!
(えびなたろう)

選挙を戦う次元が違う自民と民主

2009-08-29 07:40:13 | Weblog
選挙を戦う次元が違う自民と民主       (009.08.29.)

今回の選挙で、自民党の選挙を戦う相手は、「民主党」であり、長年政権政党を続けてきた自民党は、「政権を取られる、取られる!」と窮状を国民に訴えている。 そして、今まで政権を取った事の無い民主党に「政権を渡せばどの様になるか、混乱する事は必定だ!」と国民に大変な事になると言う訴え方をしている。

一方民主党の選挙を戦う相手は、「誰がこの様な国にしたのか」を訴え、「官僚支配」が民意を考えず中央主権政治の権益を欲しいままにしてきた、「政治の改革を」相手に選挙を戦ってきている。
従って、当然、自・公連立政権が、「官僚支配」の政治を許してきた事に対抗しているわけだが、戦いの元凶が「官僚主権」の政治を戦いの相手とし「政権交代」と言う意味も「官僚主権」から「国民主権」の政治への「交代」を言っているのである。

だから、訴える内容も、自民党は、民主党の揚げ足を取る事に終始し、ネガティブ宣伝が多く聴くに耐えない品の悪さを感じる。
反対に、民主党は国民主権の政治に戻すために脱官僚・地方主権の政治・無駄の排除等々今までの政治の改革を並べて国民生活に配慮した現実的な政策を訴えている。

自民党も、マニフェストの内容には、国民生活に配慮した項目はあるが、それなら何故今まで遣れなかったのか。
年金問題・後期高齢者問題・公務員改革問題・道路特定財源の一般化問題等々、この4年間遣る姿勢を見せては、官僚に全て「骨抜き」にされてしまっている。

「骨太」政策が「骨抜き」にされている今までの自民党の現状をみて、選挙だからと言って出された自民党のマニフェストを国民は信頼できる筈は有りません。

日本郵便社問題も国民の不信の目は何故西川社長に強硬に拘るのか、大臣を更迭しても擁護する姿勢は、何か国民に隠された疑惑を感じざるを得ない。

鳩山民主党代表は、「民主党が政権を取れば、辞めて貰う事になる」と言う事に対し急に今まで無かった、会長と言うポジションを作り、選挙の最中に西岡会長(社内からの昇格)の就任を決めると言う人事は、駆け込みで、西川体制の維持を計った姑息な手段としか思えない。

当然政権交代後はすべて見直しをして貰わねばならない事であるが、この様な事が今まで普通の様に行われていた国の体質が、この国を悪くしていた元凶であり、此れを「政権交代」で改革する選挙であるから、自民党の考えとは全く次元の違う選挙である。

この際、自民・公明両党の古い利権に絡んだ候補者は、全員国会から退去して貰う事が、わが国の未来に明るさを齎す要因になることを銘記して、明日は棄権することなく全員、投票をしようではありませんか。
(えびなたろう)

中国の経済復興

2009-08-28 09:25:01 | Weblog
中国の経済復興      (009.08.28.)

今年度の中国経済の復興に温家宝首相は国内総生産(GDP)で8%の経済成長を何がなんでも達成しないと今年の新規雇用が充分に達成されないと目標に掲げていた。

これに対し国際機関は疑問視していた様だが、先月のIMFの予測では7.5%に達成すると発表している。そして来年には更に8.5%の成長の見込みと当初の予測より1%の上方修正している。

中国のGDPは昔からかなり加工されたデーターが出されていたが、今回はIMFの代表団が訪問し情報を収集し経済・金融担当閣僚とも政策について討議すると言うなかで出されたとの事である。

中国は、人口も多く国民生活のレベルからも消費ニーズはおう盛であるから、経済対策として大規模な財政投資が、即、消費に結びつく傾向は、日本のように貯蓄されてしまわないところが効果に結びつくところでは無いかと思う。

いずれにしても中国の国内消費力は素晴らしいものがあり、日本商品の輸出に中国への働きかけが重要である事は言うまでもありません。

日本はこの所中国との関係はあまり芳しくありません、中国はアメリカとの関係を深めています。

日本は麻生総理の国内情勢を見ても、国民離れした現状を世界の各国が本気で付き合う姿勢を示していないところがあり、無理からぬところだと思います。

選挙後はいち早く新政権の基で首脳会談を行い、基本的な外交姿勢を話し合い、友好関係に道を開く事が大切であると思います。

世界の国々は其れを待っているのでは、無いでしょうか。
(えびなたろう)

民意とずれを感じる与党の主張

2009-08-27 07:35:32 | Weblog
民意とずれを感じる与党の主張      (009.08.27.)

投票日まで、3日に迫った今回の衆議院総選挙で、自民党は麻生総理の言う「景気対策」の継続を盛んに主張し続けている。

解散から、投票まで40日と言う長期の期間与野党の論戦をさんざん聴かされ、今回選挙に国民が掛ける思いは、今までに無い政治の運営が余りにも国民離れした官僚主導の政治に「改革」を求めている事である。

戦後復興期には、中央集権的な政治を当時の政治家と優秀な官僚とが一体になって、国益のために懸命に努力し、国民も協力してきた事が今日を築き、経済復興を果たし世界第2位の大国にまで、発展させたのである。

しかし、ここ数年の状況を見ていると、主体が官僚に支配され、「官僚内閣」と言われるようになった事が、国民との間に乖離を生み、業界は業界で、国に対する社会的責任と言うより、利益の追求のみにこだわり、官に対する迎合は社会に対する倫理感もなくなっている。

生産する製品の大半は輸出に向けられる事から、営業の目線は外国市場に向けられ、不況になれば簡単に切れる派遣労働者の首を切り、生産調整する事で、需給のバランスを取って、損失を最小限に喰い止めている。
そして、その影響は、未曾有の失業者の増大となって現れているのに政府の対応は全く不十分で、未だに求人状況は悪化の一途をたどっている。
麻生総理の「景気対策」とは大企業向けだけで、中小企業や国民への対策、になっていない事を国民は怒っているのである。

今回の衆議院選挙で麻生総理は、国民に対して、消えた年金問題に象徴される官僚の不始末、私物化といわれた道路関連予算の無駄使い、あれだけ国民の批判を受けている「天下り」や「渡り」を選挙の結果でもし民主党政権になれば出来ないと、駆け込みで遣らせていることは、国民は知らないとでも思っているのだろうか。

一方の民主党は「脱・官僚主導」をアピールし予算の総見直しを行って無駄の撲滅を声高に謳っている。

麻生総理は、国民に謝罪しなければならない事が山積しているのに、此れには口を閉ざし、ただ“ばら撒き”「景気対策を更に続けさせてくれ」と国民に訴えている。
将に「厚顔無恥」とはこの様な人を言うのだろう。

自民党歴代総裁の中では恐らく最低の人ではないでしょうか。なぜこの様な人が自民党の総裁になれたのでしょうか。
(えびなたろう)



政権交代で隠された実態を明らかに!

2009-08-26 10:14:52 | Weblog
政権交代で隠された実態を明らかに!      (009.08.26.)

“国の力”とは何を言うのだろうか。昔は軍事力が国の力を現すバロメーターで、今でも其れを信じて軍事力に血眼になっている国もある。その最たる国が、北朝鮮ではないでしょうか。

本当の“国の力”とは住む国民の生活が豊かで、安心・安全に営まれることで、いくら軍事力があっても、国民の生活実態が困窮を極め、若者の自殺者の増大、社会犯罪の急増、高校生の授業料が払えないため、退学者が居ることは、先進国の中で、この様な問題が連日新聞紙上の話題になる国は日本以外に御座いません、明らかに政治の貧困を証明するものである。

自民党の今までの政治は、国内向けには、厳しく、国外向けには「ばら撒き」の政治を遣ってきた。麻生総理の外交を見ていても、何処へ行っても支援金と称して、○○億単位の金をばら撒き「何処にそんなお金があるのか」と国民は疑いの気持ちで首をかしげている。

郵政民営化事業に於いても、200兆円以上の資金を抱えている点にアメリカが目をつけ「民営化」を小泉総理に命令したと聞いている。(本当か、うそか、不明であるが)
アメリカは、日本の郵便事業に何を目論んでいるのであろうか。

また、200兆円の中身は全国の市町村への貸付金ばかりと聞いたが、何処の自治体も赤字ばかりであるから、お金の実態はどうなっているのか全く不明である。

その様な中で、日本郵便と言う会社の社長である西川氏が「かんぽの宿」の売却に常識はずれの安値で、指定された一社に売却する問題、障害者向けの割引郵便制度の悪用等々の問題に、総務大臣が異を唱えたが、西川社長は、そのままで、大臣が更迭されると言う、国民は全く常識はずれな結果に不信は深まるばかりである。

先日の党首討論の中で、「非核三原則」についてアメリカが公表している資料で、「日本に核を持ち込みました」との証言に、麻生総理は「持ち込んでいない」と強行に突っ張っている。

今までの自民党政権の中では、国民に隠された実態が相当数、在るように思える。厚生年金の問題にしても社保庁の隠蔽体質はひどい物で、民主党の長妻氏の粘り強い解明が国民の前に曝け出されたものである。しかも、この件で誰ひとり責任を取った人が居ない。

財務省の埋蔵金も初めは「無い!無い!」の一点張りで後から出てきたという事は、将に「裏金」と言う「隠し金」ではないか、発見されなければ、どの様に流れても国民には知らされる事はありません、其れも50兆円とも、100兆円とも言われています。

民主党の財源問題で、無駄金捻出を「夢ものがたり」と言ったり、麻生総理の行政にたいする「責任力!」と言う言葉は、自民党には言う資格は全く有りません。言えば言うほど墓穴を掘る事になるのではないでしょうか。

全く出鱈目な政治を遣ってきた今の政権与党、一刻も早く交代し、実態を明らかにして、国民の前に隠し事の無い、清々堂々とした公正な行政をしていただきたいと思います。
(えびなたろう)

小泉さんが出来なかった自民党改革!(6、総括)

2009-08-24 10:32:24 | Weblog
小泉さんが出来なかった自民党改革!(6、総括)    (009.08.24.)

小泉・安部・福田・麻生の4人による4年間を振り返って、小泉総理が05年9月から翌年9月まで、安部総理が06年9月からよく年9月まで、福田総理が07年9月からよく年9月まで、麻生総理が08年9月から今年の9月まで、夫々約1年づつ政権を担当したのである。

小泉総理がこの4年間を郵政民営化が「改革の本丸」と言われ「構造改革なくして景気回復なし」と言われた事に国民は万来の信頼を託して、投票し、その結果衆議院勢力の3分の2以上の多数を占める与党が成立したのである。

従って、その公約通りの政治が出来たのであろうかが、問われる事は当然の事である。

小泉さんが発足当時「自民党をぶっ潰してでも」と言われたことは、自民党の長期政権与党で遣ってきた惰性・マンネリ化が官僚との癒着構造を作り、敗戦後、初期段階での国の復興は官僚による中央集権的行政が、国の繁栄を齎した事はその通りであるが、地方経済の発展と共にそのニーズも多様化し、地方分権が叫ばれる様になった事から、中央から地方への権力移動が必要になって来たのである。

然るに中央官僚は今までの権益に浸りきった行政慣行を手放そうとはせず、またその構造の裏には、夫々の省庁が持っている、膨大な特別会計と言う資金があり、その運用に特殊法人というネットワークがあって、OBを天下りや渡りを容認する彼らだけの特権制度が出来上がってしまっている事なので、此れを「ぶっ潰しても」と小泉さんは言っていたのだろうと思われる。

従って、小泉さんの言う「抵抗勢力」と言うのは、明らかに官僚と癒着した族議員である事はハッキリしている。
自民党の中にこれ等の抵抗勢力が同居している限り、改革を実行し様としても小泉・安部・福田の内閣で、実行出来なかった事が、彼らを最終的に辞任に追い込んだ事からもはっきりしている事と、見るべきである。
麻生総理だけは、辞任に追い込まれなかったのは、遣っている事が安部・福田と違って、官僚に迎合した政策を継続したからで、小泉氏とは将に逆行する政策を遣ってきた事なのである。

この4年間を顧みて、国民に対する年金・医療・介護の問題に付いて悪化はしたが好転した事は一つもありませんでした。 此れは官僚が、決められた予算の中で、実行出来る行政運営は、如何にサービスを削って予算を作り出すかの発想しか出来なかったからである。

其れをカバーすべき行政は官僚に丸投げしているから、結果は、どの様な人が遣っても自民党内に反対勢力(官僚と族議員)が居る限り改革できない事を証明しているのである。

更に、小泉・安部・福田・麻生とも世襲議員の代表で、生まれながらにして、庶民の気持ちがわからない、理解しようとしないところがあり、常に弱肉強食の競争社会を強調し、弱者救済の視点が全く有りません、C 型肝炎問題、原爆被害者問題、高齢者問題、非正規社員問題、低所得者問題等々、此の部門の問題に行政の力が働く事こそ、国民の生活に明るさを維持することで、逆に国民に耐乏を強いる事だけでは、社会に閉塞感を与えるだけである。
“政治”と言うものは、国民のために有るもので有る事を忘れているのである。(おわり)
(えびなたろう)

小泉さんが出来なかった自民党改革!(5)

2009-08-23 07:42:14 | Weblog
小泉さんが出来なかった自民党改革!(5)     (009.08.23.)

新総裁になった麻生太郎氏は、国会の指名も受けて、92代の総裁になり閣僚人事も自分の親しいメンバーを重用した形になったが、早晩解散を行う「選挙管理内閣」としての当面の対応と受け止めていた。官房長官に河村建夫氏を起用したが、新閣僚の発表は麻生総理自信が行うと言う麻生氏が総理の職に意気込みを表現した閣僚人事の発表であった。

与党内では早期解散が予想され、10月解散説が予想されたが、麻生総理は「08年度の補正予算の審議で民主党の出方しだいだ」と言って解散の日程を明確にする事はなかった。

更に10月に入っても、アメリカのサブプライムローン問題に端を発した世界金融危機は、リーマン・ブラザーズ証券が2008年9月15日に連邦倒産法の適用を申請し、倒産した事が全世界に広がりをみせたのである。

この事から、麻生総理は「金融危機の回避のためには解散どころでは無い」と述べ解散の先送りを表明し、その後も08年度の第2次予算審議に、09年度の予算審議にと解散の暇を与えな状態を作り「何時解散をするのか」の質問に「私が決める事である」の一点張りで押し通した。
その間、1月の31日にはダボスの国際会議に、2月26日にはオバマ大統領の施政演説の前に押しかけ会談に行っている。アメリカのメディアもあきれて、「たった1時間の会談に1万1千キロの長旅」をと首相を皮肉る声もあって、通例なら行われる日米首脳会談後の食事会も共同記者会見もおこなわれる事は無かったのである。

4月には、09年度の予算が成立して、間もなく10兆円規模の追加の経済対策をしめしたが、民主党が景気対策として2年間で20兆円を提示をしたのをみて、今度は15兆4000億円に増額して今年度の事業費は56兆8千億円と言う史上空前の大規模対策費を提示してきた。
その内容も長期的な視野に立って使途と予算が組まれたものではなく、一時的名思いつきで出された物がおおく、全ては官僚の作文でしか無い物である。

今まで、わが国の財政を健全化させるべく赤字国債の発行を抑えて、公共工事も一部凍結する事に決めていたものが、殆どその規制を取り払い、国交省の思惑通りに道路を作ることにし更にマンガの好きな麻生総理の肝いりで、117億円を使ったマンガ館の建設も行う事を決め、野党の強い反発を買っているが、全額一点の修正も無く与党の多数決で決めてしまっている。

結局、「選挙管理内閣」のつもりで発足した麻生政権は、人気一杯まで遣る事になり、党内にも色んな“しこり”を残して、7月21日に解散を宣言せざるを得なくなり、8月18日公示、31日の投票日程が決まったのである。 

今回の選挙は、そう言う意味で単なる政党の交換と言う単純なものではない、政治構造の改革で、自民党では出来ない改革を、自・公以外の政党に委ねる選挙であります。(つづく)
(えびなたろう)

小泉さんが出来なかった自民党改革!(4)

2009-08-22 08:02:47 | Weblog
小泉さんが出来なかった自民党改革!(4)     (009.08.22.)

道路特定財源の一般財源化は、いままで特別会計扱いになっていたものを一般会計扱いになることで、国会審議の中で、使途が決められる事から、国交省にとっては自由に使えなくなる事に猛烈な抵抗を示している。福田総理のこの決断は歴代総理も出来なかった事であったから、野党も国民も注目するところであった。

そのほか5月には、福田総理の「消費者庁構想」は消費者庁行政の一元化を総理が主張するもので、官僚主導の体制に真っ向から立ち向かうこの構想は、相当に覚悟を要する仕事である。
なぜ、この次期に福田総理が矢継ぎ早に改革指向を打ち出したか、其れは次期選挙に向けた改革の方向付けを示すものであったかも知れない。

しかし党内では、明らかに「財政再建派」と「改革派(上げ潮派)」に分かれた勢力が同居し、福田総理も「改革派」に重心を置いた体制を作って、思い切った指導力を発揮すれば良いのだ。

8月に福田総理は1週間の休暇を取り、思い切った「福田カラー」人事が成されるという噂で国民も期待していた。
しかし結果は「財政再建派」を重視した人事になり、族議員系の議院は喜んだが、不満を表明したのは、改革派の中川秀直元幹事長である。
福田総理は、改革派の反発を抑えるために、それではと「国家戦略本部長代理」(本部長:福田総理)に、中川秀直氏の就任を要請すると言う人事を行い、なりふり構わぬ矛盾した人事を行ったのである。

その結果党内の混乱は、不満をはらんだ状態の中、裏で官僚と族議員の結びつきが、何かに付けて抵抗を示した。
総理と言へども、幹事長と官房長官に抵抗され、更に族議員や官僚が抵抗を示せば福田総理の行く手は何も出来ない状態ではないでしょうか。
9月1日、遂に福田総理は「新しい布陣の下で、政策実現を図るため、ほかの人に遣ってもらいたい」と述べて辞任を決意したのである。

福田総理の辞任の裏側には一体何があったのか、表向きにはそんなに大きな原因と思われる物は新聞報道でも見る事は出来なかったのだが、新体制の人事を遣って1ヶ月で国政を投げ出すという事は、自民党と言う党内に隠された圧力が福田さんを辞任に至らしめたのではないでしょうか。福田さんと言う人は、非常に気位の高い人で、格好を重んじる人でしたから、惨めな辞任になることを避けたいと言う気持ちが、働いたのかも知れない。

福田さんの後任には、麻生氏に決めたのは、同じ党内の事とは言え、麻生さんは本来福田さんの政敵とも言われた人で、此の点でも福田さんらしい、本音をハッキリさせない性格がそうさせたのかも知れない。

表向きには、選挙をやって比較的「人気のある麻生氏の基で選挙を」行うと言う事で、「選挙管理内閣」の性格を持った内閣として、国民をはじめ党内外の人たちも思っていたのである。
(続く)            (えびなたろう)

小泉さんが出来なかった自民党改革!(3)

2009-08-21 08:02:50 | Weblog
小泉さんが出来なかった自民党改革!(3)     (009.08.21.)

安倍晋三内閣になって、先ず行った事は、中国に行き靖国神社問題で冷め切っていた問題を先ず解決し「戦略的語形関係」を提案して日中関係の進展を図った。

此の点は良かったのであるが、「政治と金」に係わる閣僚の不祥事が次々発覚した事、また厚生年金の問題に付いては、集めた金の無駄使いが激しく、随所に赤字の施設が発覚した事、そのうちに社会保険庁における、保険納入者の記録のミスが発覚し、厚生労働省は自体の隠蔽に懸命になっていたが、次々と答弁と実態が違っている事に国民は不信を募らせていた。
そして7月末に行われた参議院選挙では、自公政権は大敗北を喫したのである。

この参議院選挙の結果で、野党勢力が大勢を占め、衆議院は与党が、参議院は野党が支配する「ねじれ国会」が誕生したのである。

与党自民党の幹部は「予想外の大敗だ」とし「充分な国民への理解が得られなかったのが敗北の原因だ」ということで、安部総理も「私の基本政策は間違っていない」と言って、政権続投を宣言したのである。

そして8月末に新人事をを発表して、スタートしたが、その後も社保庁職員の3億4千万円の年金着服問題、農林大臣の補助金不正受給問題等々、それに海上自衛隊によるインド洋給油を「職を賭しても行う」と公約した安部総理はピンチに追い込まれ、9月の12日午後1時前、国会質問が始まると言うときに、突然の安部総理辞任の情報が流れたのである。

いよいよ自民党も末期的症状と揶揄されていたが、党内での意向は、折角3分の2と言う小泉郵政選挙で得た勢力をここで解散総選挙を行えば、明らかに与党の大敗は間違いない事から、民意を無視して、党内総裁の交代を行い、更に内閣の続投を決定し、国会の運営をほったらかしにして、役2週間自民党総裁選挙を行うという空白状態が続いた。

結果は麻生・福田の選挙戦が繰り広げられたが、福田さんが麻生を抑えて330票対197票で総裁に当選、福田政権が発足した。人事は党内融和を重んじる福田さん均衡人事で、新鮮味の無い人事であった。

その後の福田さんは親譲りトボケタ所があり、自分で決断する事が殆ど無く、C型肝炎訴訟問題も与謝野さんの忠告によって、解決された事は、一応総理の決断でと言う事になっているが決断の出来ない人であった。

それでも、08年に行われた、環境問題サミットと北京オリンピックには恙無くこなしたが、国内問題では、安部内閣から引き継いだ年金の5000万件不明問題解明の約束に「そんな約束があったかね!」とトボケテ国民から大きな反発を受けたが、其れでも後半になれば、道路特定財源の一般財源化問題を何とか民主党との話し合いを付けて一般財源化にした事は、唯一福田政権の支持率アップに繋がったところだ。

しかし、伊吹幹事長や町村官房長官は反対の姿勢を鮮明にし、「あれは総理個人の提案でしょう」と受け流している。このあたりから福田総理の内閣運営に暗雲が漂い始めたとみて間違いないところだ。(続く)
(えびなたろう)