きまぐれ発言

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米国GM社の赤字約3兆円!

2009-02-28 07:42:56 | Weblog
米国GM社の赤字約3兆円!      (009.02.28.)

アメリカの自動車業界の再建問題は、全米だけに止まらず、日本の国内メーカーにも部品注文を受けている各種メーカーにも影響があり、何とか立ち直ってもらいたいと望んでいる。

しかし、余りにも多額の赤字にクビが回らないGM社は、昨日遂に08年度の通期の赤字が308億6000万ドル(約3兆円)を発表した。これで通期ベースで4年連続赤字で、業績悪化に歯止めが掛からず、経営危機脱出は非常に難しい状況だ。

オバマ政権は、米自動車メーカーの再建は、国の経済を支える重要問題として、公的資金を投入してでも再建を計りたいとしている。その点ではメーカー側も共和党より民主党に期待を持って、迎えているが、オバマ大統領とメーカー側との再建に対する意識の違いに大きな差があり、民衆も安易に自分たちの税金を投入される事に猛反発をしている。

従って、問題となるのは、どの様な再建計画があるのか、その内容に納得が得られるものであれば資金投入をするが、得られないと言う事になれば破産と言う手続きがとられると言う厳しい選択である。

オバマ大統領は、施政演説の中で、公的資金の投入は国家国民のために再建をする物で役員の為にはビタ一文の資金も使う事はしないと約束している、そして「自分はアメリカ全国民の為の大統領だ!」と公言した、(此のあたりは麻生総理とえらい違いである)。
そしてこの国家の危機を乗り越えるために、相当の痛みと共に国民の協力が必要だと訴えている。

GM社は今回の発表の中で、4万7000人の従業員の削減と5工場の閉鎖を表明し166億ドル(1兆5000億円)追加融資を要請している(此れまでに134億ドルの支援を受けている)。
オバマ政権は、公的資金を投入するかどうかは、ガイトナー財務長官を中心に特別委員会が内容を検証し判断するとの事である。

GM社の再建計画では、見かけは従業員の削減と5工場の閉鎖を表明しているが、役員や従業員の給与ベースや、退職者向けの医療保険基金等についても厳しい検証が行なわれる事と思われる。

全米自動車労組にも厳しい対応が求められる物と思われる。一方会社側は若し破産と言うことになった場合は「破産手続きに1000億ドルの政府支援が必要になる」と言っている。従って政府による追加支援の方が安上がりだと脅しに近い要求をしている。

オバマ政権の判断は何処までを容認するか、または、破綻させて出直しを考えるかその辺が世界の関心の的である。
(えびなたろう)