きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

政治不信の年末国会

2008-11-30 12:22:11 | Weblog
政治不信の年末国会       (008.11.30.)

年末に向け中小企業への融資を含めて景気対策が必要であるが、此れに対する政府の掲げる第2次補正予算審議が行なわれることなく、暫定税率の延長や、インド洋での給油に対する法案を審議すると言うことで、今朝の新聞各社は、麻生総理の矛盾した行動を一斉に、批判している。政府与党は、年末の中小企業対策は、1次補正の予算で十分賄っているから大丈夫だ、と言うが、それなら何故解散先延ばしをしてまで、「緊急だ!緊急だ!と経済対策を叫んできたのか」この矛盾はどんなに言い訳をしても辻褄が合わない。

今日の細田幹事長の話では金融機能強化法案の審議に民主党が応じてくれない問題を取り上げていたが、金融機能強化法案に対する考え方に与野党に大きな違いがあることが問題である、それは資金投入で強化を必要とする対象銀行に対する物で、鳩山幹事長の反対理由は、東京新銀行や農林中金などへの公的資金の注入で、特に東京銀行などは、無担保無保証で、議員の口利きだけで、貸していた実態が銀行経営を悪くしていた問題で、それを国民(都民)の税金で資金投入することに強く反対しているのである。

また、農林中金も内容は農林省の天下りの多い銀行で、普段からの無節制な経営が財務状態を悪くした銀行に国民の税金を投入する事には当然、抵抗があるのは当たり前のことである。

アメリカの自動車メーカーG3に250億ドルの公的資金の投入を嘆願に来た経営首脳が自家用ジェット機で乗り入れてきた事と同じである。豪華な生活を享受しながら一方で、資金の救済を頼むと願い出ているのと同じで、給与もボーナスもカットの上でお願いしますと言う姿では全くない。

麻生総理は、庶民の実態を知らない育ちをしていたお坊ちゃんで、聴衆を相手に「しもじも」と呼ぶ感覚は、低所得者に対する対応には無関心なのではないでしょうか。

今朝も瀬戸内寂聴さんが言っていたが「失言」とは普段からその人の思っている「本心が口を突いて出ただけである」と言っていた、「麻生さんは失言ではなく本心を言っている正直者なのです、」と、それだけに周囲の者はみな困っているのです。

国会1日の経費は約1億円だそうです、延長国会はそれだけでも二十数億円の無駄使いとなる事を思えば、庶民は無駄だと思うだろうが、麻生さんは何とも思っていないでしょう。
(えびなたろう)

7ヶ月振りの党首討論

2008-11-29 11:55:18 | Weblog
7ヶ月振りの党首討論       (008.11.29.)

福田政権の時以来7ヶ月ぶりで党首討論が昨日行なわれた。本来なら、総選挙を遣っているはずの麻生政権だが、経済不況の現状を「100年に1度の危機」と称して解散を先延ばしにして「政局より政策」と年内緊急経済対策を実施する事で、麻生総理は第二次補正予算を打ち出していた。

今回の党首討論も当然この問題を取り上げ、小沢代表は質問の第一に解散を先送りしてまで急がれる2次補正予算を何故今国会に出さないのかを、取り上げ「政局より政策と言っておきながら、今国会に提出しないのは、国民への背信行為である」と詰め寄った。

それに対し麻生首相は1次補正予算で中小企業への資金繰り等、年内の対策は充分であると強調し、金融機能強化法改正案の審議が急務で、逆に民主党の協力を訴えた。

小沢氏は、それなら衆議院の解散を早くやって国民の信任を得ることを迫ったが、此れには、金融危機の現状では景気対策が重要だからと言い出し、自分のご都合主義で理由を使い分け国民には理解できない答弁を繰り返していた。

この様なお先真っ暗な現状の中で、与野党の両党首が7ヶ月ぶりに討論するからには、少しは先の見通しの立った話が聞けるのかと思ったが、全く聞けなかった。

今朝の新聞では、来春に就職が内定していた、新卒の若者たちが、今になって、内定取り消しの騒ぎが報道されている。
未来に希望を持って、人生の出発点に立った若者が、門出の第一歩で無残にも打ちのめされた現状に、学生達は戸惑いを隠しきれないでいる。

その一方、年金改ざん問題で、社保庁の組織的な犯罪であった事が明らかになり、不正の証拠が残らないよう「証拠資料をシュレダーで破棄」したり、「三文判で書類を偽造した」。等々の問題が発覚している。 将に証拠隠滅・悪質な計画的犯罪である。

初めは「改ざん」なんて「在りません」と言っていたものが、発覚すると「その一件だけです」と言い、その答弁に怒った内部の職員から、「上司から言われてやった」と言う内部告発もあって、数万件以上にまで達し遂に第三者の調査委員会で保険事務所が組織的に関与していた事を公表するに至っている。

これ等のことは、全部、現与党の政治の貧困と無策の表れで、税金の無駄使いに対する合理化施策も行なわず、行なおうともせず、道路・ダム・干拓・宿舎の建設・不要な特殊法人・天下り・利権と結んだ補助金・保険制度の改悪・介護士の基本報酬の減額・医師不足の対応・派遣労働者問題・食の安全の無策・農林行政と自給率のアップに対する無策・プライマリーバランスの先延ばし、そして3年先の消費税アップ等々である。

此れでは、お先真っ暗で、ビジョンが見えず、国民は閉塞感をぬぐいきれないで居る。

その無策は、今もなお続いている、今国会を25日も延長しておいて、緊急の景気対策予算審議も行なえないで居る麻生総理。
この際、大所、高所に立って、国の事を優先に考えて解散することを、行なうべきではないでしょうか。
(えびなたろう)

保険制度の根幹を揺るがす首相の発言

2008-11-28 11:03:16 | Weblog
保険制度の根幹を揺るがす首相の発言      (008.11.28.)

麻生総理の失言が、またまた飛び出した、「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」「67、68、才になって同窓会に行くと、よぼよぼしている。今になると、こちらの方が医療費が掛かっていない。毎朝歩いたり何かしているからだ。私のほうが税金を払っている」と言う発言で、病気になった人の医療を「何で私が払うんだ」という趣旨である。

この発言は、今までの失言と違って、保険制度と言うものを否定する重大発言で一国の総理が間違っても口にする発言ではなく当然総理としての資質を問われる問題である。

資本主義社会制度の中では、現在二つの制度が同居しており、一つは完全な自由主義経済制度で、所謂「弱肉強食の社会制度」である、もう一つは共存共栄の社会で「弱者救済の社会制度」である。
保険という制度は、後者の制度で、「強者も弱者も一緒にした共生(助け合い)の制度」で強者がいるから弱者も救われるのである。

しかるに、麻生総理は自分が強者の立場にいるから、「弱者の分まで何で金を払うんだ」と言う発言は、自分が何時か弱者の立場になったときの事をも考えず、保険制度そのものを否定した、大問題発言であいます。

今、後期高齢者医療保険制度が、悪政の代表であると騒がれているのも、75歳で分離し弱者と、強者に分けて、別々の保険にしようと言う事は、根本的に保険の趣旨を無視した制度で、弱者だけを集めた医療制度と言うものは即、それだけサービスの低下に繋がる事を物語っているのです。従って国民の大半が反対するのは当たり前で、特に年齢で区分される事は、74歳から75歳になれば、途端に保険料は高くなり、サービスは低い保険に転換させられる事になるわけです。だから後期高齢者保険は「姨捨山保険」と言われる由縁であります。

この様な保険制度を考える政権与党は、明らかに総理の今回の発言に象徴される政策で、失言ではないのかも知れません。

現在経済不況による世界中が困窮している状況の中では、取り敢えず、国民の生活を救済する事が必要で、国の政策としては、「弱者救済」型の政策に重心を移してゆくべき時ではないでしょうか。

フランスのサルコジ大統領は、今回の経済危機に対し、即在に方向を転換し「社会主義者になったサルコジ」(毎日新聞:「世界の目」)と言う見出しが出ていたが、一国の首相は国の状況に応じて的確な施策を講じるのが、国民が期待する政治家ではないでしょうか。

日本の麻生総理は、全く反対のことを発言し、失言とも思っていない所が重症であると言わざるを得ない。
(えびなたろう)

官僚に舐められた麻生政治

2008-11-27 12:00:48 | Weblog
官僚に舐められた麻生政治       (008.11.27.)

麻生総理は、「官僚を使いこなせ」と言って各閣僚を叱咤激励したが、実態は官僚の思いのままの政治が麻生総理の下で、次々と行なわれている。

福田総理の時代も、官僚には生ぬるかったがそれでも、公務員改革や道路特別会計の一般財源化に持ち込んだ事は国民の支持率を少し上げた成果であったが、その成果が麻生総理に成ってすべて、官僚によるなし崩しにされ、無駄使い抑制に努力してきた、諸問題はすべて元に戻ってしまった。

その一つが参議院宿舎の建設問題です。建設用地は、紀尾井町と言う宮内庁所有の御料地だったが、戦後の乱開発の中、奇跡的に江戸から残った、貴重な都心の1500坪の美しい自然林です。皇居から神宮まで続く樹林帯の一角で野鳥の生息地でもあり、樹齢100年を越す樹木もあり、地元では昔から「切ってはいけない場所」と言い伝えられているところです。

そのため、地域住民はもとより、石原都知事も反対を表明し署名運動を行い福田総理の時代に一応、凍結状態に成っていたが、再び話が持ち上がり、建設工事を開始する事を表明したのである。

都心の真ん中でも、国が建設を表明すれば、都知事と言えども阻止する事が出来ないと言うことは彼らの権限内であるから、此れを強行することは、将に官僚の横暴と言わざるを得ないのである。

豪華な参議院議員宿舎を建設しようと言うことは、唯でさえ議員定数が多いと言われている中、今ある宿舎を建て直すことをせず、必要性の面からも税金の無駄使いの象徴とされて来た問題である。

それと、もう一つは東北地方整備局の新庁舎建設計画総額114億円で建設しようと言う問題です。国土交通省の地方整備局は今後に向けて廃止しようとしている地方分権推進委員会のリストラの目玉とされている物で、此れには、分権委員会の委員長丹羽宇一郎氏も「常軌を逸しているのではないか」と呆れている。

このほか、麻生総理に成ってから、官僚の今までの“たが”が緩んだかの様に、道路にしても、ダム工事にしても干拓工事にしても、地元自治体の反対や、第三者委員会の反対があっても強行しようと言う姿勢は、内閣に全く歯止めが掛からない状態を示しており、麻生総理自身が反対に官僚に「使いこなされている」状態ではないでしょうか。

此れでは、安部・福田・麻生といずれも国民からの信頼を受けていない内閣であったが三者のうちで、麻生総理は最悪の総理大臣ではないかと思われる。
この約3年間、改革の努力は水泡に帰した感じだ。

この調子だと年末年始に掛けて何一つ対策が取れない無能内閣、時間と共に更なる悪政が続くものと国民は我慢を強いられる事になりテロまがいの暴動が起こらなければ良いがと心配されるところだ。
(えびなたろう)

「麻生対小沢」三代目と二代目

2008-11-26 16:06:46 | Weblog
「麻生対小沢」三代目と二代目       (008.11.26.)

昨日の毎日の夕刊に「偉大な祖父にあやかりたい」と言う記事が掲載されていた。麻生総理は自分の祖父が吉田茂であることを、事あるごとに口にし、自慢の祖父であるから命日(10月20日)には青山霊園のお墓におまいりするそうである。

今回総理に成った時も墓参し報告をしたそうで、祖父には強い「あやかりたい」と言う気持が強いようである。

吉田茂元総理は、戦後日本の大物政治家として、鳩山一郎と並んで、歴史上の人物であるが、その手腕は、沈着冷静、的確な状況判断の元、全国民を引き付けて、戦後の日本を立ち上がらせた立派な政治家であった。

吉田総理の偉かったのは、それを支える立派な政治家が、取り巻きに居たからで、その側近の一人に小沢佐重喜(おざわさえき)氏がおり、日米安全保障条約改定において、衆議院安全保障条約等特別委員長を務め、安保改定実現に大きな役割を果したのである。

その小沢佐重喜氏こそ現民主党の代表小沢一郎の父親である。

小沢佐重喜氏は吉田茂に重用され、吉田内閣の運輸大臣・逓信大臣・初代郵政大臣兼電気通信大臣・建設大臣、更に岸内閣・池田内閣でも党の要職・行政管理庁長官・北海道開発庁長官等も歴任されている。
当選10期で没後、正三位勲一等を授与されている。

その息子と、吉田茂の孫が、目下日本の政界で、自民党と民主党とに別れて対峙していると言う事です。

小沢一郎氏は、その様な親父の事を、一度も口にした事もなく、知っている人も少ないと思うが、方や麻生総理は、二言目には祖父吉田茂を口にするところは、「あやかりたい」との思いからかもしれないが、私の思いからすると、「月とスッポン」程の違いがある様に思う、軽率な発言、二転三転する考え方、等々吉田にはなかった。

漢字の読み違いは吉田茂にもあったそうで、吉田総理が入閣閣僚の名簿の奏上で小沢佐重喜氏の名前を「さじゅうき」と読み上げ、天皇陛下から誤りを指摘されたと言う話は有名である、そこだけは孫にも似たところがあるようだが、一般には「三代目では身上潰す」と言う諺もあるから、麻生総理の軽率な振る舞いは、吉田茂も苦虫を噛んでいるかもしれない。
(えびなたろう)

ブッシュ大統領の最後の外交

2008-11-25 12:39:10 | Weblog
ブッシュ大統領の最後の外交       (008.11.25.)

リマで行なわれた太平洋経済協力会議(APEC)が一昨日(23日)終了しブッシュ大統領としての最後の首脳外交の会議が終了した。

APECは、1989年オーストリアのキャンベラで行なわれたのが第1回目であるが、当事は12カ国で、アジア太平洋地域の経済協力が目的で開かれた会議であるが、アメリカがブッシュ大統領になってまもなく911テロ事件が発生し、それからと言うものはアメリカ主導によるテロに対抗した会議の内容に翻弄され続けてきた。

しかし此処に来て、世界金融危機問題が米国自身を大きく揺さぶり、今回のAPECの会議で、やっと本来の経済協力の議題に返った会議が開かれた。

発足当事の12カ国の会議と違って、現在は21カ国に拡大し従来の様な「テロ戦争」への協力を要請する米国主導の姿とは異なり、新興経済国が主体となった発言が多く、会議の主導的役割は中国の胡錦濤主席に変わる傾向が示されたようだ。

日本の麻生総理は、記者会見で、一人、自国の提案を強調していたが、それは日本への国内向けPR発言に過ぎず、他国からの眼差しは胡錦濤主席の方に向いていたようである。

APECの終了によって、いよいよアメリカもブッシュ政権からオバマ政権に変わるが、日本の国内政情の不安定は国際社会からの評価が低く、来年から始まるオバマ主導の国際社会において、益々孤立化された状態に置かれることを心配するばかりだ。

麻生総理は、自分では注目されていると思っているらしいが、発言が軽薄で、実効性のある裏付けがない、世界からは、国民の信頼を得ていない総理の発言と、本気で受けとめられていない事に、気が付いていないようである。

国民にとっては、総理の恥を世界にばら撒いているように思われ、恥ずかしい思いだ。
漢字の読み違いに至っては、些細な事かもしれないが、一国の総理の恥を晒す結果で漢字の国、中国の人からも腹の中では、笑っている事でしょう。

外務省は、今後総理の読む文章には「ふりがな」をふって「ルビ」付文章にしておく事を是非お願いしたいと思う。

麻生総理も、帰国早々民主党の小沢代表と敵対する態度を鮮明にし、訳の解らぬ理屈を捏ね回して、低レベルの対抗意識を持っているようだが、国家の状況はその様な事を言っている場合では無いのです。

ただ、無意味な空白を続けるこの状態を国民に強いる事はますます国の悪化をもたらす事になるでしょう。
(えびなたろう)

急がれる経済対策

2008-11-24 10:49:18 | Weblog
急がれる経済対策       (008.11.24.)

年末に向けての急がれる中小企業対策は、与野党共に前向きに検討すべき問題で、麻生総理も、「政局より政策」をと言う考えに国民をその気にさせたことにより解散の先延ばしもやむなしとの思いであった。民主党も解散優先を唱えていたが、年末へ向けての何らかの対策が急がれる事に、止むなしとの態度であった。

しかし此処へ来て、麻生総理の二次補正予算の提案を来年に延ばす事は、どう考えても現状の経済対策に緊急処置が必要と言いながら、此れも先延ばしする事におそらく国民の大半は納得しないのではないでしょうか。

ペルーのリマで行なわれたAPECの記者会見で、沢山の同行記者たちが先ず第一に質問した事は、会議の内容よりも、第二次補正予算を今国会に出すのか出さないのかの質問で、国内に於ける、特に中小企業向けの対策の急務を記者たちが心配している事であった。

麻生総理は、意外な質問だと言うような顔で、提出には「キチンと整理が必要」と今国会では見送る姿勢を示した、更に党内からの見送り批判の党員が居る事に付いては、色んな意見が出る事はいい事だ、程度で聞き流されている。

この映像を見て中小企業者はガッカリした事だろうと思う。年末に向けての経済対策はこの際党派の別なく、超党派で対策を実行しなければ、国内経済は更に深刻な状態に向う事になり、急務を要する対策で、此れを放置することは将に政府の存在価値を問われる事であります。

麻生総理には、野党党首である小沢氏を目の上のタンコブとして忌み嫌い、政治家として政策を話し合う度量の深さは全くなく、いわんや「ねじれ国会」を乗り切れる政治家ではありません。

就任後今日まで、丸2ヶ月、空白を続けた今まで何一つ実行されたものは無く、官僚に付け入れられて、改革逆戻りの方向に行っていることの危険性をむしろ心配せざるを得ない状況だ。困ったものである。
(えびなたろう)

何処まで続く「政治空白」

2008-11-23 11:28:58 | Weblog
何処まで続く「政治空白」       (008.11.23.)

福田政権が辞任後、自民党は後の総裁を誰にするかの選挙で、政局を挽回する為にも人気のある人をと、言う狙いから、麻生氏を押した、その理由は、選挙のためだけを考えて、闘える総裁をと言うことで、最小派閥の麻生氏が、最大派閥の「町村派」等の支持を得て総裁になったのである。

麻生総理も月刊誌に選挙を意識した手記を載せ、党内幹部もそれを認めていたから総裁に選ばれたのであった。

しかしその後の世論調査で選挙に於ける自民党不利の状況が判明した事、及び世界的な金融危機状態が、起こった事に、麻生総理は考えを翻し、緊急経済対策の必要性を提唱し、衆議院の解散なんか遣っている時ではないと「政局より政策を」と言う総理の提言を国民は一応容認する形で、選挙の先送りが行なわれたのである。

その上で、実施する政策のスピードが大切だと年内に定額給付金を一律全世帯に支給する総額2兆円の経済対策等を発表されたのである。

このあたりまでは、国民も今までの安部・福田政権より実行段階で、積極姿勢が見えて中々遣るかと思ったが、実行段階に入って、閣内でも、党内でも、お金の出所や配布対象者の問題で、大混乱になり、それをまた、地方自治体に丸投げすることにした事は、総理の発言が、全く閣内・党内で、根回しもなく、首相の思いつきだけの発言であったことが判明し、二転三転した挙句、とても年内に実行できる問題ではなくなってきた。

2兆円ものお金を使うのであれば、今困っている社会保障や減税救済等々に使った方が良いという意見が飛び出したりして、収拾が付かない迷走状態に成ってしまった。

この分では、今国会に提案しても野党からの追及に会えば更に馬脚を現す結果になりかねないと、今国会にこの二次補正予算の提案を出さない事に決めたようである。

此れでは、麻生総理のあれほど、「緊急に」とか「スピードが大切」と言ってきた話はどうなったのか、そのために選挙が先延ばしされたのが、何だったのか、が問われる事になり、「政局より政策を」が「政局も政策も」ただ先送りされる事になったのである。

最初の計画通り選挙をやっておれば、終わっていたものが、悪戯に「政治空白」が延ばされただけである。

民主党の小沢代表は、麻生総理に「今国会に二次補正予算の提出」を促したが麻生総理は受け入れず30分で物別れに終わっている。

与野党のこの様なお互いの反発状態は、国民にとって最も不幸な事であって、話し合いにも何もならず、ただ空白状態が続くだけばかりではなく、福田政権当事に決められた、道路特定財源の使途の問題にまで官僚のなし崩しの政策に掛かろうとしている。

この状況は明らかに麻生政権の弱体化が官僚の思う壺にはまり込んだ状態を露呈している。

政権担当以来2ヶ月その間、民意と掛け離れた、失言の数々、裏付けの無い口から出任せの政策、世界からの笑われ者になる前に早く辞めてもらいたい総理であるが、それがまた、世界に出たがるから、余計に始末が悪い麻生総理。

願わくは、一刻も早く辞任し、自宅で、じっくりとマンガでも読んで居て欲しいという思いだ。
(えびなたろう)

米ビック3の経済危機

2008-11-22 10:23:40 | Weblog
米ビック3の経済危機       (008.11.22.)

アメリカのCNN情報によると、米下院金融サービス委員会で、公的資金の支援を訴える米3大自動車メーカー(GM・フォード・クライスラー)の首脳達が自家用のジェット機でワシントン入りした事に議員からの批判の声が上がっている。

この委員会で、ビック3のCEO(最高経営責任者)は米自動車産業を救済してくれないと雇用問題などで、アメリカ経済に破局的な影響をもたらすと訴え、当面の救済のために250億ドル(約25兆円)の公的資金融資を申し出た。

此れに対し民主党のギャリー・アッカーマン議員は「豪華自家用ジェットがワシントンに乗り入れ、そこから降りてきた人たちがブリキのコップを手に持って、経費節減と経営合理化を行ないますと言うのは大層な皮肉だ。生活困窮者のための食料配給所にタキシードと山高帽で出かける人たちを見ているようだ。せめてファーストクラスにでもランクを落とせなかったのか」と皮肉った。

また、同じく民主党のブラッド・シャーマン議員は「民間機で此処へ来た人は手を挙げて」と質問「手が挙がらないようなので記録しておこう。次に、自家用ジェットを売却して民間機で戻るつもりのある人は手を挙げて。これも手が挙がらないようなので、記録しておこう」と揶揄した。

3人のCEOはこの件に付いては何も言わず、経営の合理化を図ることだけを強調していたと言うことです。

この映像は全世界に流れており、経営トップの無神経な豪華振りをアメリカ国民は此れを見て、その救済のために、国民の税金が大量に投入されるのだと思えば、反発する気持は痛いほど良く解る気がする。

確かに、アメリカの自動車産業が壊滅すれば、アメリカだけでなく全世界の経済にも少なからぬ影響を及ぼす事に成るだろうと思うが、それにしても従業員のレベルまで落とせとは言わないが、節約する姿勢が無いCEOの人たちの感覚は、当然非難を浴びる事でしょう。

日本でも、景気不良で、「危機だ!」と言っている総理が、毎晩銀座のクラブやホテルで食事している報道があるが、「俺のお金で、俺が飲んで何がわるい!」と言う感覚と同じである。
(えびなたろう)


無駄な干潟開発にストップの判決!

2008-11-21 11:11:43 | Weblog
無駄な干潟開発にストップの判決!       (008.11.21.)

無駄な公共事業にストップの判決が那覇地方裁判所で出ました。
場所は、沖縄市東部に位置する「泡瀬干潟」で面積290ヘクタールと言う規模の大きい干潟で、そこには、希少な海藻「クビレミドロ」や「トカゲハゼ」などが生息し、サンゴの群落もあって、貴重な自然の宝庫である。

この干潟を含む187ヘクタールを埋め立てて、人工島にホテルやビーチ、マリーナなどリゾート施設を作ろうと言う物で、国と県によって490億円の埋め立て工事と市による275億円の海浜開発工事を行なう大型事業である。

計画が持ち上がったのは、1987年のバブル期に基地依存体質からの脱出の為、地域活性化の目的であったが、バブル崩壊で、見通しが立たなくなった現在でも県は埋め立てを承認し推し進めようとしている、「走り出したら止まらない」公共事業の典型である。

今回沖縄県民ほか、約600人による「泡瀬干潟埋」め立て事業への「公金指し止め訴訟」は19日、那覇地裁(田中健治裁判長)の元で「一切の公金支出や契約締結、債務その他の義務を負担してはならない」と命じている。

開発が認められた事業への公金支出は行政の裁量とされてきたものだが。今回それを「無駄である」として違法とする判決はきわめて珍しいとされている。

それだけに、今後も国内各地に於ける無駄な公共事業に対する影響は大きいものがあると思われる。

本来この様な状況の変化によって、無駄であるとか、必要が無くなったとかの公共工事は、国側が自ら計画を変更するなり、中止を決断するのが筋道だと思うが、「走り出したら止まらない」と言う官僚行政のやり方を改めないと、莫大な税金が垂れ流し状態に成っているのである。

その一番典型的な例が「諫早干拓」で、あれだけ多くの反対を押しのけて干拓した諫早干拓は「一体何だったのか!」の反省だけが残る莫大な税金の無駄使いであったのです。

麻生総理の確たる財源の見通しも無く、口から出任せのバラマキ公言は国民の不信を増幅するだけで、最後に結局、消費税のアップに結びつけるのは、政治家としての資質も知恵もない、期待はずれのガッカリさせられる総理だ。

なぜ、税金の無駄をなくする言葉の一つも、“もっとも言葉だけではいけないが”実行しようとしないのか。野党の言う、「冷房の効いた部屋で暖房をかけている」様な政治は即刻やめてもらいたいものだ。
(えびなたろう)