きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

天下りの「指定席化」

2009-02-09 06:39:47 | Weblog
天下りの「指定席化」      (009.02.09.)

民主党の「渡り」調査チームの会合で、総務省が提出した資料によると、理事長などトップのポストに所管の省庁から、5代以上にわたって就任している「天下り指定ポスト」が64法人で、69ポストがあることが6日判明した。

各省庁からは補助金などが出ており天下りの指定席化と共に官僚OBの再就職を繰り返す「渡りの」温床にもなっている。従って、専務理事や役員クラスまで調査すれば更に多くのOBが係っているものと思われる。

ポストの数では防衛庁が(12法人・15ポスト)、厚生労働省が(14法人・14ポスト)、外務省が(10法人・11ポスト)、で専務理事や常務理事は含まれて居ない数字であるから、更に拡大調査を進めると相当数に及ぶ事になる。

麻生総理は、「渡り」の斡旋について申請があっても承認しないと言っていたが、「渡り」容認の政令の見直しの姿勢を示さなかった。

しかし、3日の予算委員会では遂に、「今年一杯で、『渡り』と『天下り』を廃止する政令を作りたい」とまで、踏み込んだ答弁にまでになった。

それでも、省庁が斡旋に関与しないケースに付いては、「退官したOBは既に民間人だから、役所が止める事は物理的に出来ない」と述べ完全規制は困難との認識を示している。

この問題については、新設の「官民人材センター」の再就職斡旋が軌道に乗った場合、省庁を離れどの様に運営されるか一番の関心事である。

「天下り」「渡り」に対する官僚の根強い抵抗は、今後、人事院を含めて、反対して来るから、今の政権与党では、完全実施は無理で、骨抜きにされる事になるのではないでしょうか。
(えびなたろう)