きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

イスラエル選挙の今後

2009-02-12 11:50:38 | Weblog
イスラエル選挙の今後      (009.02.12.)

イスラエルの選挙で「リクード」はじめ、右派系の野党側が大きく躍進をし、現与党の中道派「カディマ」は連立していた「労働党」の敗退が大きく響き、体制が過激派の右派系に傾いたため、今まで以上に和平に対する話し合いは難しくなってきたと言われている。

党派別の獲得議席は、現与党のカディマが29議席から28議席で、第1党だがリクードは12議席から27議席と大きく伸ばし第2党になっている。しかしカディマは連立していた「労働党」が19議席から13議席と減らした為、おそらく政権は右派系に交代を余儀無くされるものと思われる。

ガザ攻撃の延長線上での今回の選挙は、国民が選んだ道は右派の過激派系を選択した事は、和平への反対行動と見られており、アメリカのオバマ政権にとっては、中東平和を目論んでいるだけに難しい問題となりそうだ、との予想だ。

しかし、住民の思いは、根底には「安全」と「平和」を望んでいると思うのだが、我々が思っている、武力を否定した「平和」と言う物ではなく、彼等は、敵を撃退出来うる武力を持った「平和」を望んでいるので、武力を持つ事で安心感を得たいと思っているのではないでしょうか。

この事は、永年「終わりなき戦乱」の歴史的過程で身体に染み付いた思想が根底にあるのではないかと思われる。だから国民は右派の過激的な姿勢を一種の安心感を持って支持したのではないかと思われる。

従って、今後の平和維持には相当な長期に渡る話し合い活動が必要で、今までのブッシュ大統領ではとても不可能な問題かもしれないが、オバマ大統領がどの様な出方をするかは、大きな関心事である。

中東の平和は、世界の平和に繋がる問題だけに、オバマ氏だけでは無く先進国が共同して、「武力を伴はない平和」の道筋に繋げてゆけば、おのずと核問題も平和利用だけを認めると言う、落としどころで、平和の維持が出来るのではないでしょうか。
(えびなたろう)