きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

廃炉にするにしても先ず冷却が

2011-03-31 10:01:21 | Weblog
廃炉にするにしても先ず冷却が      (2011.03.31.)

原子炉の冷却で早急な冷却を必要としていた時に、「海水」の使用が持ち上がったが、塩分を含んでいるので部品に損傷を与える事から、躊躇したが、取りあえず真水が間に合わないと言うことで、廃炉を覚悟で海水使用に踏み切った決断があった。しかし途中で再び真水に切り替えて、冷却注入を行っている。

途中で気が変わり、「廃炉にしたくない」と言う気持ちが出たかも知れないが、いまはそれどころでは無い状態である。東電の勝俣会長も清水社長が過労で倒れたため、社長に変わっての登場であるが、もはや現原子炉の再起を考えている段階ではない事を理解している様だ。

現在の危機的状態は、真水でも、海水でも水冷効果が上がれば、取り敢えずは原子炉の沈静化に向かうのであるが、掛けても、掛けても水冷効果が上がらず、其の水が何処かから漏れた汚染水と一緒になって、溜まりに溜まり、海に放棄する事も出来ず溜め置くタンクが無くなれば、如何するつもりでしょうか。

東電では、「敷地内の空いているタンクに次々溜めて行く」と言い、原子力安全委員会は場内の汚染された粉塵が飛散しないように水に溶ける合成樹脂を散布して、固めると言う夫々、苦肉のアイデアを提案している。この際だから、色んなアイデアを出して、先ず遣ってみる事が必要だ。

冷却の問題も、「氷を大量に使うとか」「ドライ・アイス」を使うとか、冷凍機能を使って、プールの水を凍らせるぐらいの、冷却効果を発揮させる事が出来ないだろうか。
素人のアイデアでも、時には有効な事もあるから、馬鹿にしないで、考えてみて下さい。
(えびなたろう)

原子力事故の冷却に水以外の方法を

2011-03-30 07:36:38 | Weblog
原子力事故の冷却に水以外の方法を     (2011.03.30.)

福島原子力事故に、冷却する事が必要だと言う事で、水を使う事しか考えていないとは、?????
何か他の方法はないのか。

保管プールの温度が上がり、冷却のために放水をしている、其の放水も効率があるものとは思えない方法である。

プールの水温を下げるためには、もっと低温のも物をプールに入れることを考えないと効率よく下げる事は出来ないと思います。

日本は、冷房に対する技術も高いものを持って居うるので、あらゆる技術を駆使してやれば水を使わなくても下げられるのでは無いでしょうか。

水を使うから、放射能に汚染された水が溜まり、今度は排水に困っている。
一刻も早く、水以外の冷却方法を考えて欲しい。
(えびなたろう)

行方定まらぬ原子力事故

2011-03-29 12:50:45 | Weblog
行方定まらぬ原子力事故        (2011.03.29.)

我々素人にしてみれば原子力の事は、専門家に任せる以外に致しかたはない。日本の原子力に対する安全性は、世界一と聞かされていたので、専門家の言う事を信じて大船に乗った気持ちで居たが、ここへ来て、だんだん専門家の顔が強張って来たのが、「一体如何なるのだろう」と言う不安に駆られてきた。

内閣が発表する今回の事故も、「地震と同時に全機自動停止が行われた」と言う事で、“さすがわ”と思っていたが、津波によって、冷却用ポンプの燃料タンクが流されたと言う事で、其れぐらいなら、何とでも出来る話だと思っていたが。真相は「全ての電源が不通に成っていた」と言うことである。

それなら、早急に東北電力からでも、北陸電力からでも配線して稼動する事だって出来る筈だ。其れをもたもたしているから、冷却水の水位が下がり、最も危険な「『メルトダウン』が起こる」と騒ぎ出した。

素人には解らないが、水に漬かっていないと炉心が高温になり過ぎて、先ずウランの燃料ペレットを包んでいる、ジルコン製の金属パイプが溶け出し此れが溶け出すと水と反応して水素がたまり、其れが建屋の中で、14%以上の濃度になると「水素爆発」を起こすと言う事である。困った事になったと思っていたが、其の事故が12日の午後36分遂に水素爆発が起こり、東電と協力会社の社員が負傷している。
兎も角、冷却が最も優先されるべきだ、と一号機に海水の注入が行われた。

翌13日には3号機の冷却装置が停止し真水の注入を開始したが間に合わず3号機にも海水を注入する事にした。

14日になって午前11時01分3号機の建屋も爆発、作業員11人が負傷した、枝野官房長官は建屋は爆発しても、原子炉格納容器は堅牢性は確保されているので、放射性物質の大量飛散の可能性は低いと言う事であった。そして冷却水の放水に務めた。

ところが、今度は2号機の冷却水が減少し、炉心が露出すると言う事で、2号機にも冷却水を供給作業が行われた。

翌15日の午前6時10分2号機の建屋が爆発した、そして、4号機の建屋も爆発音がして火災が発生した、火災は一応消火した。

しかし16日の朝5時45分再び4号機から出火原因はよく判らないが、水蒸気による白煙と言うことである。

原子炉の沈静化は、「停止」「冷却」「封じ込め」の三つだと言われているが、自動停止は出来たが、冷却にこんなに梃子摺る事は、初期段階での効果的対応が出来ていないからで、炉心の「メルトダウン」を起こすように成ってからの冷却は単なる火災消火の様に行かないのが、今回嫌と言うほど見せ付けられた。

まだ、この後封じ込め作業が控えているが、目下放射能漏れで、大混乱を起こしている。
冷却水の中に汚染された放射能が漏れている問題で、取りあえず汚染された水を復水器に溜めて、作業すると言っていたが、今日の報道では、復水器が満タンになったと頭を抱へている、そして、今朝の新聞ではトレンチの水溜りが溢れそうに成っており、どうしようもない状態だと言う事です。

原子力安全委員会の人達は「非常に憂慮すべき事態になった」と言っている。またその委員長は「如何すれば良いのか其の知識は持ち合わせていない」と匙を投げた発言をしている。
所管の池田元久産業副大臣は「原発事故の行方は神のみぞ知る」と言う事態だと言って、「不適切な発言だった」と発言を取り下げている。

こうなれば、誰か決断できる人による、現状取りうる最適手段を明示し、早急に実行する以外には道は開けないのではないでしょうか。菅総理の決断に掛かっている。
(えびなたろう)

原子力安全委員会とは

2011-03-27 11:28:33 | Weblog
原子力安全委員会とは        (2011.03.27.)

内閣府の原子力安全委員会は国の原子力を安全に利用するため、独立した中立的な立場で、国による安全規制について基本的な考えを決定し、行政機関や、事業者を指導する役割を担っている。

従って今回の大地震に付いて危機的な状況の中で、国への助言が急務であるはずだ。
然るに、事件発生後一向に顔を見せない日が続いた。

そして、10日目、22日の国会答弁で、翌23日の記者会見で初めて顔を見せたのである。
斑目春樹(まだらめ はるき)氏:元東京大学教授がその人である。
記者団から、なぜ今まで、「顔を見せなかったのか」と問われて「官邸に助言する『黒衣役』に徹していたと言う事である。

また、斑目委員長は東京電力福島第一原子力発電所の事故に関し、「(原発設計の)想定が悪かった」そして、「原子力を推進してきた者として個人的に謝罪するきもちはある」と話している。

菅総理は22日、他の専門家2名を任命し安全委員への不信感を示していた。原子力安全委員の人事は、国会の承認を得て決められる人事で、自民党も含めた前内閣で決められていたもので、総理も不信感は持っていても、すぐには変えられない人事である。

事務局員の話では、斑目委員長は事件発生後、内閣府の執務室に連日泊り込み分析結果を官邸に伝えたり、必要な対策を各省庁に指示したりしており「会見する余裕がないほど忙しい」と言っている。しかし、与党関係者は「今やっている事は枝野官房長官の家庭教師。自分たちからは何も言わず、聞かれれば答える状態で、危機感に乏しい」と批判の声がでている。

こんなところにも、与野党のねじれが、出ていたのか解らないが、国を挙げての危機に対応する気がないという事は、今までの初期動作の遅れが物語っているように思える。

斑目委員長は、12日に菅総理と現場視察に同行し、首相に「水素爆発は起きない」と説明している。
その他、原子力委員会は、海洋生物への影響に付いても「排水口付近では濃度が高いが、魚介類に取り込まれるまでに潮流に流されて拡散、希釈される、またヨウ素は半減期が8日と短いため、人間が食べるまでには相当低減していると考えられる」と言っている。

一方海洋生物環境研究所では、「濃度が高いと魚類が取り込んだ放射性物質が体内で最大で海水の30~50倍の濃度まで蓄積されることもある、半減期が30年のセシウムは心配が残る」と言っている。そして、今後も継続的な広域調査の必要性を強調している。
(えびなたろう)

NATOが指揮権を米から移譲

2011-03-26 11:11:11 | Weblog
NATOが指揮権を米から移譲      (2011.03.26.)

北大西洋条約機構(NATO、加盟国28カ国)のラスムセン事務総長は、リビアのカダフィ政権による空爆から反体制派市民を守るためリビア上空に飛行禁止区域を維持する作戦を米国から移譲しNATOが指揮権を取ると発表した。クリントン米国務長官も24日NATOが「幅広い責任を担う事を承認した」と言っている。

此れによって、米国も、全面的にNATOが主導する戦いに移管し、反米的国からの批判をかわすと同時に、国内的にも巨額戦費の負担圧力から逃れる目的も有る。

NATOもリビアのカダフィ政権に対して、1)民間人保護を目的とする空爆、2)監視飛行による飛行禁止区域の維持、3)武器禁輸を履行するための船舶臨検、の3軍事作戦が行えることになった。

今までと違い、米国から離れて、NATO主導になった為、NATO非加盟国であるカタールとアラブ首長国連邦(UAE)からも賛同する国が増え、10カ国が参加を表明し48カ国がNATOの指揮下に入る事になった。

また、NATO加盟国で唯一イスラム教徒の国であるトルコもリビアの空爆に反対していたが指揮権が移行した事に賛成して、トルコも参戦する事になった。

カダフィ政権は、窮地に追い込まれているが、停戦に応じる気配は全く見せていない。むしろ、長期戦の準備は出来ているとして、徹底抗戦を宣言している。

その一方で、家族や、側近が平和や脱出を探るため欧州諸国に接触をしていると言う情報もある。ロイタ通信によると、次男のセイフ・アルイスラム氏等が英・仏などに停戦や国外脱出の可能性を打診していると報じている。

多国籍軍の攻撃は24日から25日にかけ政府軍の戦車などを攻撃し、首都トリポリでも空爆を行い、制空権を完全に確保したと、宣言している。

反体制派で作る「国民評議会」では、勢いを吹き返し、早速、新しい国創りに向けての準備を進めている。と言うことである。
(えびなたろう)

多国籍軍によるリビア空爆

2011-03-25 10:45:19 | Weblog
多国籍軍によるリビア空爆        (2011.03.25.)

リビアにおける、民衆のデモが、チュニジア・エジプトのデモにより、今まで続けてきた独裁政権から開放され、新しい国民主体の民主主義的な政権に変わろうとしている事に触発され、リビアに於いても反政府勢力が立ち上がったのである。

半世紀前当時は王制であったリビアが、カザフィ大佐により1969年、病気療養中の「国王イドリース1世」を退位させ無血革命によって、民間出身のリーダーになり国家元首になったのである。

思想としては、「ジャマーヒリーヤ」と称する彼独特の思想で、正式には「大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国」と言われている。従って、当時は国民からも親しみを持って迎えられたが、それから約40年国家元首として、独裁的な地位を利用して自分自身と、カダフィ一族には、贅沢三昧に浸り、物価高と低賃金に喘ぐ国民を見返らなかった事が、今回の反体制暴動に結びついたのである。

そして、カダフィは国民のデモに対して、徹底抗戦を宣言し、他国の場合と違って、国民に向かって、発砲し攻撃をかけている。此れには、国際連合も黙って見ているわけにも行かず、再三の警告を促したがカダフィは聞き入れる事無く、外人部隊を雇って自国民に向けての攻撃を激化してきた。

国民は、カダフィの退陣を要求しているが、彼は其れを拒否し自国の武器を使って自国の国民への反撃を展開している、この様な行為は国家元首の地位維持だけのために、国民を敵にまわし、国を犠牲にした行動で、欧州連合の国々から、人権擁護の立場から、多国籍軍による軍事介入が行われる事になったのである。

震災に合った日本でも、外務大臣が変わり、リビア問題を如何取り扱うかが、注目される所であったが変わったばかりの松本外務大臣も、「日本政府として多国籍軍の軍事介入に支持する公式見解を表明した」無論菅内閣の意向と言う事であるが。
しかし、国際的には、各国によって、軍事介入に対する意見は様々で、反対する国は、反米派の国が多く、アメリカの思惑(石油資源問題)に反対する意向から、反対している様である。 本来はリビアの国民に対する暴力行為の阻止なのだが。

ロシアに付いては、プーチン首相は「中世の十字軍を連想させる」と米国に批判的である。しかしメドベージェフ大統領は「十字軍という表現は受け入れられない」と欧米姿勢に同調的である。
ロシアは双頭体制が評判で、首相と大統領の協調姿勢が売り物であったが、リビアの多国籍軍の攻撃に対しては、両者の意見は対立している。

我々もこれからの中東の流れはどうなるのか分からないが、ロシアに関する限り、メドベージェフ大統領が、「国連の安保理決議が『間違っているとは思わない』と表明していることから、欧米より姿勢である事は間違いない所で、来年行われるロシアの大統領選挙の結果はどうなるのかが、大変注目されるところである。
(えびなたろう)

風評被害は生産者に損害を

2011-03-24 10:49:32 | Weblog
風評被害は生産者に損害を        (2011.03.24.)

放射線による健康被害の問題が、大きく取り上げられている。消費者に取っては一大関心事だけに、汚染の傾向があれば、其れだけで、拒否反応を示す人がいる。

例え政府が「なるべく取らない方が良い」と言えば、消費者は購入をためらい、スーパーは早くも販売傾向をキャッチして、もう、その商品はスーパーからは外される。生産者は、引き取られないものは破棄せざるを得なくなる。

此れに対する「国の責任はどうなるのか、」。この質問に対し、「国が権限をもって出荷を規制指示しているものは補償する」と言う事であるが、「健康に影響がない」と言ってもいまや消費者の中には、「もう福島県産は買わない」と言う人まで居る。

消費者には、食品にたいする放射能汚染という目に見えない物が、口を通して体内に入り、其れが、体の機能に色んな形で、障害を与える事を想像し、その恐ろしさには、理屈なしに拒否反応を示すのである。

「健康に影響がない」と言われているものであれば、別にわざわざ過大に報道する必要も無いのではないでしょうか。

消費者からは、「検査結果は公表しろ」「汚染の程度が知りたい」と言う人も居ると思うが、その時は、安全性を強調して商品として販売してもOKですよと言うお墨付きを出すようにしないと風評だけで放置すれば、大変な損害を生産者に与える事になる。

また、マスコミの中には、放射能汚染を極端に煽るように報道するから、数値に付いては、健康に影響が無い場合は、特に安全性に付いての報道も、してあげて頂きたいと思います。

酪農農家の人が、牛乳を廃棄しながら、「俺たちは何も悪い事していないのに、手間暇かけて、絞った牛乳を、捨ててしまうのでは、全くやる気を失う」、とぼやいている。あのミルクは、何かに加工してでも人体に影響の無いものに成らないのでしょうかね!。 
(えびなたろう)

「復興庁」の創設を

2011-03-23 10:56:44 | Weblog
「復興庁」の創設を        (2011.03.23.)

一番心配された、福島の原子力発電所問題も外部からの電源供給が得られ、原子炉冷却等の安全性が確保される見通しが付いた事で、一応の安心感が得られるところまで来た。

<頑張ろう! 日本> 災害発生から2週間、いよいよ日本全体が復興に向けて動き出した。

先ずは復興への、基礎的エネルギーとして、不足しているガソリンや灯油の供給に、石油元売最大手のJX日鉱日石エネルギーは、稼働率を上げて供給に入った、またその他の製油所各社も稼働率を上げて供給に始動し始めた。

先ず、国道は、ほぼ100%回復、市道に付いても、回復のスピードが上がっている。それの応えて、救援物資の供給も盛んに行われている。

これ等の支援に対しては、全県からの支援を始め、各国から暖かい支援隊の協力を得ている。(昨日現在で17カ国から援助隊が来ている、真にありがたいことです。)

国会も昨日から再開され、枝野官房長官から、今回の災害復興に対して、各省庁にまたがる課題を、一元的に調整する「復興庁」の創設が提案され、官僚組織を総動員して復興を担う「司令塔」の整備を本格化する狙いである。

「事務次官会議廃止」を掲げる民主党政権で事務次官が出席する会議は初めてだが枝野氏は「閣議の前に各省、調整をした従来型ではなく、指示の徹底を次官に求めるものだ」と説明している。連絡会議に副議長は片山善博総務大臣で、政・官の連携を深めた総力での体制が求められている。

他の政党も一応この提案には同調の態度を示し、当面の対策として、1)ガソリンや灯油に対する供給体制の構築、2)被災地のごみ処理、3)全国公営住宅や民間賃貸住宅の国の全額負担による活用、4)雇用調整助成金の大幅拡充、等々で仙谷官房副長官が各党と調整に入り、災害復興特別措置法の早期成立に向けた話し合いをしていると言う事です。

日本の復興に向けたこれ等の行動は、世界各国が深く注目するところで、国民一人一人が何処まで、団結の意思を持って国難に向かっているか、また、原子力発電の事故に対しても、日本政府の発表が、懇切丁寧に、細かな情報まで、説明に及んでいる事は、他国では考えられない様な受け止め方で、見ている。ソ連のチェルノブイリ事故の時は、隠された報道が、更なる大きな被害を引き起こしている。

国連からも、また、各国からも、今回の原発事故には、大変大きな関心を持ってみている。原子力発電が、CO2を出さないエネルギー生産設備であるだけに、この行方は今後の考え方に大きな影響力を与える物であるからだ。

今までの所、災害に対する政府の対応は、完璧とは言えないが、先ず先ずの成果だと思うので、「復興庁」を創設した今後の取り組みはそれに磨きを掛けるものになって欲しいと思います。
何時までも、与野党バラバラでは世界からの笑われ者にされるからだ。
(えびなたろう)

217時間振りに2名が救出

2011-03-22 07:27:22 | Weblog
217時間振りに2名が救出         (2011.03.22.)

3月11日14時46分、東日本を襲った巨大地震から、9日目の午後4時ごろ、宮城県石巻市の旧北上川の河口から数百メートルの所一帯で救助活動中の県警石巻署員が「助けて!」と言う少年の声を聞き、がれきをよじ登って板を剥がしながら、奥に進むと倒壊した家の屋根に乗った少年が、「うちの中に婆ちゃんがいます。助けてください」と叫んだ。

ジャージーの上下にバスタオルを数枚巻いただけで、靴も履いていない裸足の16歳の高校生阿部任(あべじん)さんで、家の中には、足が悪くて動けない祖母、80歳の阿部寿美(あべすみ)さんが布団にくるまって、倒れたクローゼットの上に居た。

72時間経過後は、生命までの救助は、ほぼ絶望的と言われていたが、幸いにお勝手で食事中津波に巻き込まれ家ごと100メートルほど流され、がれきの山と共に滞留していたものである。

その間お勝手の冷蔵庫の中の食料(パン・たこ焼き・ヨーグルド・お菓子、その他)を喰いつなぎ、隣の部屋から毛布等を任さんが取ってきて、お婆さんと二人で、じっと助けを待っていたものである。

地震が襲来した時は、任さんの父親から携帯電話があり、その時は「家は倒壊したが台所は無事だ」と言う返事を返していた、しかし、その後に襲ってきた津波の猛威で家ごと流され、その後は父親との連絡が取れず、父親側の方は心配して家のあった場所へ行って見たが、もその場に家が無く流され、近くの避難所にも居なかったので、行方不明として、警察に届けていたと言う事である。

任さんは余震と瓦礫に閉じ込められ、外へ出る事が出来ず、動きが取れなかった様で、9日目に、余震も落ち着き、ようやく外にでられ助けを求めたと言う事である。

冷蔵庫の中の食料を、二人で分け合い、寒さを毛布で、凌いだのが、命を繋いだ原因であると言われている。

全くの奇跡的な救助活動で、県警石巻署の清野巡査部長は「生存者が居た事に驚いた、生きていてくれてうれしい」と語っている。

また、任君も、お婆ちゃん思いの優しい子で、救助隊員がカイロを差し出したが「おばあちゃんを助けて欲しい」と寿美さんを気遣っていたと言うことです。
(えびなたろう)

震災から今日で10日目

2011-03-20 08:06:12 | Weblog
震災から今日で10日目        (2011.03.20.)

大震災が起こって、今日で10日目、心配された、原子炉の防災対策も、東京消防庁や防衛庁の努力によって炉心の冷却効果が上がり、一応安心出来る状態になった。

放水と言う最も単純な方法だが、大量の水を、放出し兎も角冷却水のプールに水が入る事を祈り、行った、その効果が少し水温を下げその分、放出される放射線量も低下し、低下した分、放水作業が長時間できる様になった、という事で、ただただ決死の覚悟で作業に取り組んだ隊員の方々に、頭の下がる思いである。

被災者側の生活復興活動も、此れからは本格的に取り組む事が急がれる。取り敢えずは衣・食・住の確保が第一で、各県からの支援の申し出が次々と名乗り出ている事は、人道的な、助け合い精神が、わが国にある事を、本当にうれしく思う。

国際的なニュースの中でも、災難に直面した日本人の冷静な対応が、称賛を呼び、「日本人を学ぶべきだ」と言う声が多い。
配給物資も、チャンと並んで、順番を待つ情景は、他国では奪い合いの暴力沙汰である。

紳士的な日本人の行動は、各国から称賛を浴びているが、其れが国内政治の世界になると、まるで反対で、未だに詰まらぬ事で、ツッパリ合っている。恥ずかしい事ではないでしょうか。
(えびなたろう)