きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

台湾での「消費券」と日本の「定額給付」

2009-02-08 12:36:42 | Weblog
台湾での「消費券」と日本の「定額給付」      (009.02.08.)

台湾では1月18日に国内経済の対策として「消費券」を発行した、日本に於ける「定額給付金」のような物で、景気振興の為に全国民を対象に年齢及び所得を問わず、一人当たり3,6000元(約1万円)の消費券が発行された。

馬英久総統なども率先して「消費券」を受け取り贈答品等の買い物を行い国民にも消費を呼びかけたと報道されている。
そして各国のメディアはこぞって国民に好評だったことを報道している。

日本においても過去小渕内閣の時に景気振興目的の「振興券」などの例もあるが、その時も低迷していた内閣支持率も少しは上がった様だが効果のほうは大した事は無かった。

今回麻生総理も多少でも支持率アップに繋がればと、2兆円の財源を使った定額給付金制度を思いついたのでは無いかと思われる。

しかし、世論調査の評判では、支持率は上がるどころか下がりに下がって20%を下回る結果が出た事は、如何に麻生総理の“遣りかたの悪さ”と言うか、“環境状況の配慮の無さ”と言うか、“気まぐれ的無頓着さ”が、国民の感情に響きを与えなかった結果だと思う。

閣内での意見が一致しないまま、全員一律か、所得制限別か、が決まらず、右往左往し、「どちらでも良いから地方に任す」と言ってマル投げしたから、今度は地方が手間と金の掛かる仕事に、大騒ぎに陥る。

配布の時期も、最初は「スピードが必要だ」と暮れに向けての年内と思われたが、それが「年度内」(年開けの3月末まで)に置き換わり、地方自治体は年度末は忙しく「年度内は難しい」と言い出す、結局昨年11月の始に出された政策が「スピードが大切」と言いながら3ヶ月以上経った現在でも「年度内支給」も怪しい状態が続いている。

国民の世論調査では「景気対策として反対」が70%と反対意見が多くなっている。と言うのも年末から年始にかけて、住むところも無い失業者の増大や、弱者の切捨てによる困窮状態から、2兆円の財源があればもっと他の対策に有効に使って欲しいと言っている国民の声である。

この様な事は今までに無い世論の意思が示された事で、先ず政治家は敏感に感じ取らねばならない問題である。今にも「何をしているんだ!」と言う怒号が飛んで来そうな状態である。

この様なところが、台湾の場合と違うところで、麻生さんは更に給付金を発言したその日に消費税の増税を表明している、此れでは、国民は「選挙のことだけしか考えない麻生総理」と言うレッテルが貼られ、全ては、選挙のバラマキ対策としか受け取られなくなってしまう。 本心がバレテしまったのである。
(えびなたろう)