忠度をご覧になる前に その2 2017-06-22 02:13:10 | 能はこうなの、と明生風に能の紹介 能『忠度』をご覧になるとき、須磨の浦の一本の若木の桜は、実際に舞台に立っている訳ではない。 「正面席中央の位置に桜がある」と聞こえて来る詞章からそれを想像する、それが能の演出方法であるから、観る側は是非そこを心得て鑑賞していただきたい。 その桜の下に旅僧が訪れ木陰で休んでいると老人が現れる。 桜に花を供え拝むので、不審に思い声をかけ問答するうちに老人は桜が忠度ゆかりの木である、と語り忠度の回向を . . . 本文を読む