能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

吟じます「老いの身を~~」

2009-11-14 20:55:04 | 粟谷明生の日常
能『天鼓』の前シテは子を帝に殺された老人の嘆きを演じるのが難しい。 老人は 「露の世に、猶老いの身のいつまでか、またこの秋に残るらん」と一声を謡い その後 「孔子は鯉魚に別れて思いの火を胸に焚き、 白居易は子を先立てて、枕に残る薬を恨む」 と続ける。 ここがなかなか、説得力ある謡いが出来なくて悩んでいた。 最近、名優森繁久弥が亡くなられ、生前自分より先に逝かれた人々への 弔辞を読む姿が放映 . . . 本文を読む